リンダ リンダ リンダ

ALLTIME BEST

劇場公開日:2025年8月22日

リンダ リンダ リンダ

解説・あらすじ

「リアリズムの宿」の山下敦弘監督が、高校生活最後の文化祭で「ザ・ブルーハーツ」のコピーバンドをすることになった少女たちの奮闘を描いた青春映画。

とある地方都市の高校。文化祭を目前にしたある日、軽音楽部の5人組ガールズバンドのギタリストが指を骨折し、内輪揉めによってボーカルが脱退してしまう。残された3人のメンバーは途方に暮れながらも、成り行きから韓国人留学生ソンを新しいボーカルとして迎え、ザ・ブルーハーツのコピーバンドを結成。文化祭最終日の本番に向けて練習を重ねていくが……。

韓国の人気女優ペ・ドゥナが留学生ソンを演じ、「バトル・ロワイアル」の前田亜季、「ローレライ」の香椎由宇、ロックバンド「Base Ball Bear」の関根史織が共演。アメリカのロックバンド「スマッシング・パンプキンズ」のギタリストとして知られるジェームズ・イハが音楽を担当。

2005年製作/114分/日本
配給:ビターズ・エンド
劇場公開日:2025年8月22日

その他の公開日:2005年7月23日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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(C)「リンダ リンダ リンダ」パートナーズ

映画レビュー

4.5 爽やかさと瑞々しさ

2024年4月19日
PCから投稿
鑑賞方法:その他

山下篤弘監督作品おもしろすぎる

あらすじ
文化祭での演奏を控えた軽音楽部所属のガールズバンドが、ギターの骨折をきっかけにけんか、分裂。それでも文化祭に出ることを目指したガールズバンドのメンバー恵、響子、望がたまたまいた韓国からの留学生ソンをボーカルとして誘う。そしてTHE BLUE HEARTSのカバーを目指し、練習していくが…。

望が関わるシーンがおもしろい。
職員室で楽譜をコピーするシーン。深夜にも及ぶ練習のためみんなで買い出しに行くのだが、恵と響子がメンバーのことを想い買ったデザートを望が棚へ戻すよう言うシーン。耳かきをするシーンなど。これ映画にいるか?というシーンが結構長い尺でとられている。けれどそれが物語に含みを持たせているし、高校生時代の瑞々しい時間を表現している。とても好きだ。

ソンが練習のため一人カラオケするシーンも笑ってしまう。カラオケルームに入るためにはワンドリンク頼まないといけないのだが、そのシステムが韓国の留学生には分からない。店員さんの掛け合いがとにかく笑ってしまう。そして結局頼まなくても入れたことがわかりそこでも笑う。

またソンはバンドに入る前は小学生の女の子しか友達がいないようにみえ、文化祭では韓国語の読み方などを模造紙にかき発表するといった日韓交流を目的とした文化系出し物をする。しかしバンドをすることによって自然と恵らと仲良くなり、夜に学校へ忍び込んで練習するといった経験をする。バンド結成も日韓交流が目的ではないけど、自然と日韓交流が為される。こういったことは日常によくあることであり、このよくあることを映像として表現されていることに感動した。

恵が可愛い。
いつもは凛としている恵だが、スタジオを運営している?年上の元カレ、前園の前では乙女になる。嗚呼、可愛い。
物語冒頭にプールのシーンがあるのだが、全く卑猥ではない。カメラは遠く、恵は水の中に潜ったり、カメラに正面からは映らないようになっている。このカメラアングルさすがだなと思った。山下監督すごい。

文化祭の発表当日、前日の深夜にも及ぶ練習の疲れによって寝てしまい出番に遅れてしまう。響子の恋愛話も物語に登場するのだが、結局好きな気持ちは伝えられない。このようにバンド結成と発表を通して大々的な成功や登場人物たちが大きく成長することはない。しかし確かにリンダ・リンダは盛り上がったし、友情を紡げた。そして何より高校生時代を思い返してくすっと笑える経験が出来たことはかけがえのないことだろう。

鑑賞後、心が温かくなってみてよかったと思う。

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まぬままおま

4.5 緻密で大胆なフレーミングに惚れ惚れ

2025年9月30日
PCから投稿

なんとなく観た気になっていたけれど通しては観ていなかった『リンダ リンダ リンダ』。たぶんYouTubeとかでバンドが演奏している場面を見てしまって、ほかの部分は脳内で捏造していたのかも知れない。音楽の絶妙さについては語るまでもないが、4Kリバイバルを気にちゃんと鑑賞してみて驚いたのは画角の素晴らしさ。フレーム内に別のフレームがあるような画面作りが、大きな世界の中に小さな世界がいくつも存在していることを伝えてくれているようで、目を奪われっぱなし。また、その瞬間に中心となりそうなキャラの表情をアップにしなかったり、完全に後ろ頭でしか見せない演出には相当な勇気と自信を感じる。撮影担当は池内義浩氏。撮影助手には後に奇跡的な映像をいくつもものにする近藤龍人がいるのもバトンが受け継がれていくドラマを勝手に想像して萌える。

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村山章

4.5 ひたすら練習、なのに非スポ根。 その温度感が心地いい。

2025年12月13日
iPhoneアプリから投稿

冒頭の文化祭の告知動画で哲学的なことを語る感じが映画オタク的で、シュールなおかしさを醸し出している。

メインの物語が進行するのと並行して、背景で文化祭の準備が着々と進行している様子が映し出されており、映画の作り込みが非常に緻密。
部屋の中や屋上にいる時でも文化祭関連の喧騒が聞こえてきて、まるで本当に文化祭の中にいるような臨場感がある。

女子同士の険悪なムードの場面が非常にリアル。
香椎由宇の演じる役が「本当にこういう女子いるよね」という実在感に溢れている。
周りのメンバーの居心地悪そうな感じもリアル。

「最初に目の前を通った人をボーカルにしよう」と提案した直後に通りかかったのがボンクラ男子で、慌ててその提案を「なかったこと」にしようとする感じが笑いを誘う。

最初のバス停ではぎこちなかったソンと恵の関係だったのが、恵がソンを呼び捨てにしているところで仲が深まったことがわかり、トイレの鏡での会話ではスムーズなやり取りになっていて、絆の深さを感じさせた。
ソンが韓国語で話しても、仲間たちには問題なく意思疎通できている感じが良い。

女子高生の話に恋愛が絡んでくるのもリアルだが、あくまで恋愛の話は物語にとって脇道に留まっている。

家庭内の様子に時代を感じる。
男子からの電話に先に父親が出てしまい、電話を代わった娘が男子と電話している最中、同じ画面にいる父親が気が気でない様子で腕立て伏せをしているのが滑稽。

彼女たちは猛練習しているはずなのに、あえてスポ根的な要素を強調していないのが素晴らしい。
最初は下手くそだった演奏が、後半はしっかりと上達しているのも、映画の演出として的確。
最初は下手で演奏がうまくいかないが、そのことで失敗した人を誰も強く責めない感じが良い。

男子の雰囲気もリアルに感じた。
どこの学校にもいそうな実在感。

昼の騒がしさに対して、夜の神秘性が相対的に深く染みる。
夜に部室に忍び込むのがいかにも青春な感じ。
夜の体育館に一人忍び込むソンの場面で、2016年公開の『シング・ストリート 未来へのうた』の妄想演奏シーンを思い出した。

「パンツ見えてる」というセリフで、女子同士はそういうことを気にしない親密さが出ているのもリアル。

突然の告白がいかに迷惑なことかを、若き日の松山ケンイチが体現。

「スカートであぐら」や「雨の中傘を刺さずに下着が透けそうな制服で駆け抜ける」など、映画として演出があざといと感じる場面は気になった。

徹夜で頑張ることのリスクも描いている。

普通は高校の文化祭の高校生バンドのライブにそんなに人が集まらないものだが、そこの感じもリアルに描きつつ、主人公たちのバンドがライブをする時に人が大勢集まるようにストーリーが巧みに誘導している。
突然のにわか雨で体育館の外にいた学生が避難してきたり、主人公たちが到着するまでの時間稼ぎをしてくれる人たちの歌唱力が異常に上手くて体育館にいた学生たちの心を鷲掴みにしたり。

雨の中、真っ先に駆け出すのがソンだったことから、ソンがどれだけこのバンドに熱意をかけているかがわかる。

韓国の文化を紹介する先生の扱われ方がちょっとかわいそうには感じた。

本作は今観ると異文化共生の物語としても素晴らしい。

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おきらく

3.0 青春の意味

2025年11月30日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ブルーハーツの「リンダリンダ」はよく聴いてました♪「ドブネズミ」がフックになっていて、「写真には写らない美しさ」とか、「愛の意味を知って下さい」とかがブスッと心に刺さります。甲本ヒロト自身が「リンダが誰か、僕にもわからない」と言ってるように、隙間だらけの歌詞から聴いた人が自由に想像を広げていけるのが魅力かなって思います。と書いていて、ふと思い出したのが、フジファブリックの「若者のすべて」。歌詞、演奏、唄、すべてが大好きな楽曲です(余談です…笑)。さて、今作は、学園祭で「リンダリンダ」を演奏するまでの数日間を淡々と記録しているような作品。敢えて当てはめるなら、「ドブネズミ」の部分が韓国留学生ソン(ペ・ドゥナ)の存在のようにも感じました。日本語もまだ勉強中、バンド経験もないソンがたまたま通りがかりに誘われるという意味のわからない設定によって、この作品がドラマとして動き出し、観ている人それぞれが自分の青春を重ねられるのでしょう。

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赤ヒゲ