隠し剣 鬼の爪

劇場公開日:2004年10月30日

解説・あらすじ

人気時代小説作家、藤沢周平の剣豪小説「隠し剣」シリーズの「隠し剣鬼の爪」と、人情時代小説「雪明かり」を原作に、「たそがれ清兵衛」の山田洋次監督が映画化。幕末の東北の小藩。秘剣を身につけた下級武士、片桐宗蔵は、かつて好意を抱いていた奉公人きえが病に倒れたと知って引き取り、心を通わせていくが、藩の江戸屋敷で謀反が発覚し、お家騒動に巻き込まれる。共演は高島礼子、小林稔侍、田中邦衛、倍償千恵子ら。

2004年製作/131分/日本
配給:松竹
劇場公開日:2004年10月30日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第28回 日本アカデミー賞(2005年)

ノミネート

作品賞  
監督賞 山田洋次
脚本賞 山田洋次 朝間義隆
主演男優賞 永瀬正敏
主演女優賞 松たか子
助演男優賞 吉岡秀隆
音楽賞 冨田勲
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映画評論

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(C)「隠し剣 鬼の爪」製作委員会

映画レビュー

3.0 日常描写はさすがだけど…

2024年4月29日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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すっかん

4.0 山田洋次監督による藤沢周平原作時代劇の第2弾『隠し剣 鬼の爪』を鑑...

2025年12月29日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

幸せ

癒される

山田洋次監督による藤沢周平原作時代劇の第2弾『隠し剣 鬼の爪』を鑑賞した。
子どもの頃から「男はつらいよ」シリーズの大ファンだった自分にとって、山田洋次は“寅さんの監督”という印象が強かったが、本作を含む藤沢周平三部作を観ると、山田洋次の時代劇は私の映画観と驚くほど相性が良いと改めて感じる。
物語の中心にいるのは、秘剣を身につけた下級武士・片桐宗蔵(永瀬正敏)。
かつて好意を寄せていた奉公人・きえ(松たか子)が病に倒れたと知り、彼女を引き取って看病する過程で、互いに惹かれ合いながらも遠慮し合い、控えめな関係にとどまってしまう。そのもどかしさが、静かな余白の中でじわじわと胸に迫る。
一方で物語の背景には、幕末の近代化──西洋式の武器や軍隊の導入──が丁寧に描かれる。
日本が“時代劇的な世界の終わり”へ向かっていく気配と、伝統的な身体性や価値観が西洋化に直面して混乱する姿は、現代の私たちから見るとどこか滑稽であり、同時に遠い時代の息遣いを感じさせる。
物語はやがて藩の江戸屋敷での謀反へと発展し、宗蔵はお家騒動に巻き込まれる。
ここで浮かび上がるのは、“役割としての武士”と“個人としての武士”の間で揺れる内面であり、これこそが作品の核心だ。
永瀬正敏の演技は、役に寄せるというより、すでにその人物としてそこに存在しているかのようだ。
弱小藩の方言も自然で、佇まい・呼吸・沈黙といった“見えない身体”で宗蔵の誠実さと葛藤を表現している。
特に果し合いの場面で、相手を殺そうとする相手に対しても深く優しく語りかける姿は強く心に残った。
松たか子演じるきえの可憐さと控えめな温かさも、作品に柔らかな光を添えている。
宗蔵をそっと支える彼女の存在が、この物語が“お家騒動”ではなく、**“人が人を支える物語”**であることを決定づけている。ラストシーンはそのテーマをさらに美しく昇華させる。
そして本作でも、山田洋次監督は藤沢周平作品の本質である**「市井の武士のリアリティ」**を丁寧に積み上げている。
黒澤明の壮大さや“武士の美学”とは異なり、質素な食事、家事の所作、生活のリズムといった細部が、下級武士の暮らしを静かに、しかし確かに立ち上げている。
『隠し剣 鬼の爪』は、
静けさ、身体性、生活のリアリティ、誠実さ
といった自分の映画観の核心と深く響き合う一本だった。

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シモーニャ

4.5 初心を貫く一人の武士の心根の美しさ

2025年1月20日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
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琥珀糖

3.5 武士の生き方と恋模様

2024年11月2日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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はねひつじ