シャイニングのレビュー・感想・評価
全263件中、101~120件目を表示
このホラーは楽しい!
ホラー具合がちょうどよくて、しかも意外に面白可笑しかったりして、楽しい映画でした。
やはり双子の少女が登場する場面はイイ。
言ってみれば、ダイアン・アーバスのあの双子の写真と、不思議の国のアリス(異界のイメージ)のスタイリングがかけ合わさったかのような、じわじわと伝わる不気味さが、とても程よく感じます。
その程よい見た目と、もろもろのお膳立てのおかげで、双子が目に入ってから幽霊だと気づくまでに一瞬タイムラグが発生します。
双子の異常な雰囲気でゾッとし、幽霊だと気づくことでゾッとし、そして、そう気づくまでに掛かったわずかな時間=自分が隙をみせた時間の分を思い、もうさらにゾッとするのです。
丁寧に狙った絶妙な怖さが素敵です。
気づくまでのタイムラグによる効果は、“redram”の文字や、タイプライターの「仕事ばかりで遊ばない」のシーンでも言えるでしょう。実はさっきから既に異常だったという気付きがショッキングです。こういう点が、急な大きな音や、血とかグロさのインパクトで怖がらせるコンテンツとは、また違った良いところだと感じます。映画作品である以上、作品の発想やセンスに感動できるというのは嬉しいです。
可笑しいシーンは、やはり奥さんのビビリっぷりでしょう。おもわず「がん張れがん張れ」と応援したくなってきます。けど、なんだかんだで彼女、割と最強です。狂った夫から的確に逃げ、正確に反撃し、効率よく息子を守って、無傷のまま脱出に成功する実力者です。スポーツ観戦的な気分で観ると結構楽しめました。
ホラー映画は今までほぼ観てこなかったのですが、こういう怖さはすごく楽しめるので、他にも観てみたいと思いました。
【”オーヴァー・ルックホテルの惨劇再び。”ジャック・ニコルソン演じるジャックがホテルに棲む魑魅魍魎に取付かれ、狂気を帯びていく姿が怖くて、怖くて・・。音響、色調を含めて引き込まれる作品。傑作である。】
<Caution! 内容に思いっきり触れています。
未鑑賞の方は、本作鑑賞後に、私のレビューの瑕疵を御指摘いただければ、幸甚です。>
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ー 映画内容は、人口に膾炙しているとは思うが・・、簡単な粗筋。 -
■作家を志す、ジャック・トランス(ジャック・ニコルソン)は妻ウェンディと、幼き1人息子ダニーと共に、コロラドホテル:オーヴァー・ルックホテル(展望ホテル)の冬季管理人(ホテルは雪のため、10月~5月まで閉鎖される・・)として採用され、3人で延々と山道を3時間半走るシーンから物語は始まる。
ダニーはイマジナリー・フレンドのトニーが脳内に居り、トニーとして喋る際には、人差し指を折りながら”奇妙な声”で喋る・・。
ウェンディは夫に対し、オドオドしながらも、忠実に従っている・・。
且つて、一度だけジャックは酔った勢いで自分の原稿を散らかしてしまったダニーの腕を”少し強く”引っ張り脱臼させてしまった苦い過去がある・・。
そして、物語は章立てで進む。
<1.インタビュー>
・ジャック・トランスがコロラドホテルの冬季管理人として採用されるかどうかの面接のシーン。ホテル支配人から告げられる事実。
【1970年の冬の悲劇 冬季管理人だったグレイディが孤独に耐え切れず、精神に異常を来し、妻と双子の幼き娘を斧で切り刻んだ・・】
<2.ホテル閉館の日>
・ホテルの料理長のディック・ハロランが初対面にも関わらず、ダニーを笑顔で”先生”と呼ぶシーン。ハロランが真面目な顔でダニーに”シャイニング”の持ち主であると伝え、決して【237号室】に近づいてはいけないと諭す。
”何かあると、【痕跡】が残る・・”
ー ハロランは、この時点で、トランス一家の今後に不安を感じていた事が巧みに表現されているシーンである・・。勿論、観客にも・・。心がざわつき出す・・。-
<3~7.>
・ホテルが閉館されてから、一カ月後。その後、火曜日、木曜日、土曜日、月曜日、水曜日とテロップが示され、観る側にはジャックが徐々に精神に異常を来していく過程が描かれる。
そして、ダニーはホテル内で、水色の服を着た双子の少女達から”ハロー、ダニー・・。遊びましょう・・”と告げられ、直後惨劇のシーンを見る・・。
ダニーは父に”ママとボクを苛めないで・・”と伝えるが・・。
ー 劇中に度々現れる双子の姉妹の姿と、溢れ出る血の波のシーン。
じわりじわりと観る側に恐怖が伝わってくる・・。怖いが鑑賞を止められない・・。ドンドン、キューブリックの仕掛けた罠に嵌って行く・・。-
・そして、ジャックは誰もいない筈のバーに足を運ぶと、無人だが煌々と灯りの灯るシャンデリア・・。
カウンタ―に座ると、慇懃な表情のバーテンのロイドがいつの間にか立っており、バーボンの氷割ロックを頼むジャック。3年前に、自分がダニーにしてしまった脱臼の件を語る。
ー 徐々に、ジャックが”コロラドホテル:オーヴァー・ルックホテル”の魑魅魍魎に触れていく・・ファーストシーン。
自宅でTVを見ていたディック・ハロランの驚きの表情の入れ方も絶妙である。
【237号室】に導かれたジャックが浴槽から出てきた全裸の女性を笑みを浮かべながら見つめ・・、抱擁。だが、その女性はいつの間にか腐乱した老婆になっている・・。ー
・ディック・ハロランはホテルに電話するが、繋がらない・・。
【RED”R”UM・・・】
・バーはいつの間にか、大勢の人々で賑わっている。何の疑問も持たず、カウンターに座り、バーテンのロイドに、バーボンの氷割ロックを頼むジャック・・。
席を立った際、ウエイターの老人とぶつかり、服が汚れ・・、二人は真っ赤な色調のトイレで会話を交わす。
ウェイターの老人”グレイディ”は、丁寧にジャックの服装の汚れを拭いながら
”息子さんは外部の者を連れ込もうとしている・・、黒人の料理人を・・。
【我儘ですな・・、母親が悪い・・。良く躾ける必要があります・・。少し厳しく・・。】”
ー 怖い、怖い、怖い、怖い・・。ー
<8.8am>
ー 劇中流れるガラスを引っ掻くような耳障りの音も、心臓の鼓動のような、ドックドックという低音の音が延々と響き、徐々に音量が上がる。見ている側の鼓動も上がる・・。-
・ディック・ハロランは深刻な表情で、雪上車でホテルに向かう。
・ウェンディは夫がタイプライターで打った、大量の原稿を目にする・・。そこに延々と記されていた言葉。
”All work and no play makes Jack a dull boy " ”All work and no play mekes Jack a dullboy" ”All work and no play mekes Jack a dullboy" ・・・
ウェンディの驚愕の表情と背後から突然、声を掛けるジャックの言葉
”傑作だろ?”
- 劇中の”恐怖”の白眉のシーンの一つである。夫の狂気に気付く妻。
”あちら側:”ホテルに棲む魑魅魍魎の世界”に行ってしまった夫・・。-
・階段を上り逃げるウェンディを追うジャック。ウェンディは必死にバットで夫を殴りつけ昏倒した夫を食品倉庫に閉じこめ、雪上車で逃げようとするが、バッテリーが壊されていた・・。
<9.4pm>
・閉じこめられたジャックを扉の外からグレイディが、挑発するシーン。
そして、扉の鍵が”カチャン”と開けられる音・・。
・ハロランが漸くホテルに到着するが・・。
ー ここのシーンの、初見時の絶望感は今でも覚えている。
ハロランがウェンディとダニーを”シャイニング”の力で助けると思って、一縷の望みを託していただけに・・ー
・眠っている母の枕もとで、RED”R”UM・・と繰り返すトニー:ダニーは恐怖の余り出て来ない・・。そして、扉に書かれた文字。
【”かの有名な”ジャックが斧で、扉をたたき割り、その隙間から狂気の笑顔を浮かべた髭面を覗かせるシーン・・。】
”ウェンディ・・。ただいま・・。”
逃げる二人。
びっこを引きながら、追いかけるジャック。
その光景を見て、血まみれのグレイディが笑いながら口にする言葉・・
【”盛会じゃね・・”】
ー もう、もう、もう、怖すぎます・・。-
ダニーが雪中の迷路の中、必死に逃げるシーン。斧を持って追うジャック・・。
<ラスト、ホテルに飾られた、1921年7月4日の舞踏会の写真の中で、笑みを浮かべながら映っているジャック。
そして、彼も又、”コロラドホテル:オーヴァー・ルックホテル”の魑魅魍魎の一員になった・・。>
■蛇足
1.初鑑賞は、学生時代の級友の部屋である。
彼は映画館の息子であり、頻繁に映画館の無料券を振舞ってくれた、私が映画好きになったきっかけを与えてくれた貴重な友人である。
その彼が、夜中に一人で今作を鑑賞していたが、余りの怖さに鑑賞を中断し、翌日私たち数名が呼び出され、”皆で一緒に”鑑賞した。が、それでも、充分に怖かった・・。
2.今作から39年後に、大人になったダニーが自らの過去に決着をつける映画が公開されるとは、思いもしなかったなあ・・。
<2024年4月5日 一部改訂。今作品は私にとってホラー映画の金字塔であり、哀しき家族の物語である。亡きスタンリー・キューブリック監督作品の中でも、印象的過ぎる作品でもある。>
じわじわ怖い
ジャック・ニコルソン怖し😱
一気に観れました!
あれは何?ってところも含めて怖面白かった。シャックニコルソンが徐々に悪に侵食されていく様が素晴らしく、その悪が悪霊なのか、自分自身の精神的に追い詰められた部分なのか、今までの理性を失っていくような、自分でなくなるような…色々な全てが合わさって豹変していく演技が素晴らしかった。お母さん役の女優さんも綺麗ってだけでなく、日本人にはない深い二重のお顔立ちで弱々しくされており、恐怖を煽って適任だと思いました。怖がりながらも息子を勇敢に守るって所には共感してしまった。ダニーがとにかく可愛い。昭和的な音響で分かってはいるものの怖さを煽られましたね。残念だったのはダニーの能力を理解してくれていた黒人の料理長さん。ダニーと同じで未来がわかる『シャイニング』と言う能力で異変を察知しホテルまで来てくれましたが…殺されてしまいました。わかっていたなら拳銃など身を守るものを持って来て欲しかった。ホテルに来て一度も誰とも会う事なく殺されてしまった。ホテルに来なければ…何で!って残念に思いましたね。
難しい
シャイニングは今回初鑑賞です!
ジャックが段々狂っていくというね。
そして、妻と息子を殺そうとする。
シャイニングを見たことない人でも多分知ってる、
斧で破壊したドアの隙間から覗くあのシーンは
すごく怖かったな。
観ないとあの怖さはわからないと思う笑
自分が妻の立場だったらとか考えたりして
余計怖くなった笑
結局2人は逃げられたから良かった。
シャイニングを見て、有名な作品だからわかりやすい
内容だと思ってたけど、自分は結構難しく感じた。
ラストなんか解説みないとよくわからない。
いつかは観ようと思ってた作品なので観れてよかった。
続編のドクタースリープも観ようと思う。
ジャック・ニコルソンよりも・・・
正直内容は微妙だけど観て損はない
輝きながら…
こちらのレビュアーさんから教えてもらって、午前十時の映画祭で再度見た。
やはり映画館は音響がいいので、家のテレビで見るよりも怖かった。(CMもないし)
あの甲高い音が、迫ってくる〜。恐怖〜。
全部はわからなかったけど、追加されたシーンもあり、144分堪能した。
本当に一部の隙もない、完璧な作品。
当初は星4にしたけど、映画館で見て5にアップ。
2021.7.23追記。京成ローザにて。
>>>>>
ホラーが苦手だけど、後世にかなり影響を与えたみたいなので、「レディ・プレイヤー1」放送の時の録画を見てみた。
夜寝れないくらい怖いのかと思ったら、そこまでではなかった。強烈に脳内に刻まれるシーンがたくさんあり、それが怖いよりきれいと感じた。237号室の内装もすごい素敵。ホテルのバーも豪華。絵面がおしゃれ!
設定は序盤で簡単に説明されるけど、起きていることの理由は触れない。この映画はカテゴリー上ホラーかもしれないが、怖がらせようと作ってない感じがする。もちろんニコルソンの鬼気迫る顔や、恐怖に震えるデュバルや、あおるポイントはあるけれど。構図やカメラワーク、ライティングの方が、監督にとっては重要なのかもしれない。
このホテルは冬になると人間を食う生き物で、管理人だけでなく今までたくさんの人が取り込まれているのではないか。食われた人達は仲間になって、また次の仲間を増やしていくのかもしれない。
ダニーくんの特殊能力、なんで「シャイニング」なんだろう。シャイン=輝く、でしょ。この意味はスティーブン・キングの原作を読まないとわからないかな。なにしろ原作を逸脱した映画らしいし。同じ能力を持つはずのハロラン、せっかく助けに行ったのにあっけなく殺されてしまい、かわいそう。ちょっと能力ある割に無防備すぎたよ。
疑問点は多々あるも、傑作ホラー
「レディプレイヤーワン」を見た影響で、久しぶりに鑑賞。
前半の緊張感はハンパない。
「何か」が出てくるかな、いつ出てくるかな、って思いながらみるのが楽しい。
でも、実際その「何か」が出てくると、「熱」が冷めちゃう。前半の緊張感が後半まで持続しないんだよね。
あとは、ラストがあっさりし過ぎでは。
迷路で凍死するって‥拍子抜けだなあ。
あと、原作者のSキングが本作を嫌っている理由も、やっぱり納得。
それは「Jニコルソンは最初からイカれてる」ということ。
映画という「時間の制約・尺」があるとはいえ、原作の「ホテルの影響でイカれていく」という描写、というか作品の根幹を無視して、最初っからイカれている、のはどうなんだろ???
そういう疑問点はありつつも、ホラー映画の傑作であることは間違いない。
ゆっくり寄っていくカメラワークが秀逸!
怖い、怖い、怖い!!!
怖いっす。
自分は劇場で観たんですが、観終わった時に初めて、自分が膝を抱えて観ていたことに気づいた、曰く付きの作品です。
あ〜、今思い出しても、怖い。
お化け屋敷的な、突然出てきてビックリみたいなことじゃなく。突然出てくるものはあるけど、三輪車に乗った子どもとか、双子の少女とか、普段見かけたら、決してビックリしたりしない、ごく普通のものばかり。
それなのに、怖い。もう、最初から誘導されちゃってるから、見るものみな怖くなっちゃってる、そんな感じ。
ニコルソンさん、怖い。目が座っていると、普通の顔でも怖いって、もうわかったから勘弁して、って感じで怖い。「怖い」って言ってるのに、目が座ったまま、ニヤリと笑うから、余計怖い。
なんて感じで、静かに、徐々に、怖いに追い詰められていく。あ〜、怖い。
これか!今でもいっぱいオマージュされてるの!
巨匠 スタンリー・キューブリック、名優(怪優)ジャック・ニコルソンの名作ホラー/サスペンス。
40年たってやっと観ました。元来ホラー系が苦手で貞子やリングや呪怨等々全く観ないので名作といってもなかなか手が伸びませんでしたが、ドクタースリープも昨年公開されたり、昨日地上波でやってた『レディ・プレイヤー1』内でのてんこ盛りオマージュにも『シャイニング』はしっかり入ってましたよね!それでやっと重い腰を上げて観賞!
いやあ怖いです!映画のポスターやDVDのジャケットの表情、あのシーンだったんですね!?
でも息子のダニーや黒人料理長のもつ霊能力、タイトルにもなってる『シャイニング』についての深堀り(展開?)がなかったり、バスタブの老婆は誰?だったり、最後の集合写真の意味は?だったり、バーテンのロイドさんや、グレイディさんの立ち位置、パーティに参加されてる亡霊の皆さんの役割等々謎だらけですが、細かいことは(細かくない気もしますが)気にせず名作『シャイニング』を堪能させていただきました。それにしてもジャック・ニコルソンはホントに怪優ですね~ホント全編で怖かったです。でもそれにもまして妻のウェンディ役シェリー・デュバルさんの表情の方がもっと怖かったと感じているのは私だけでしょうか?!
全263件中、101~120件目を表示