仕立て屋の恋

劇場公開日:

解説

殺人事件の容疑者として浮かび上がった、前科を持つ仕立て屋の男イール。しかし彼は犯人ではなく目撃者だった。孤独な生活を送るイールは、向かのアパートに住むアリスを覗き見ているうちに彼女に恋をし、そしてある日、犯行の現場を見てしまったのだった。監督は「髪結いの亭主 」のパトリス・ルコント、音楽は「ピアノ・レッスン」のマイケル・ナイマン。

1989年製作/80分/フランス
原題または英題:Monsieur Hire
配給:デラ・コーポレーション
劇場公開日:1992年7月17日

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第42回 カンヌ国際映画祭(1989年)

出品

コンペティション部門
出品作品 パトリス・ルコント
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(C)1989 - CINE A - France 3 FILMS PRODUCTIONS - HACHETTE PREMIERE & Cie

映画レビュー

4.0やばい!これはやばい!おっさんの妄想。 まるで覗いてくれの部屋、カ...

2024年12月31日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

やばい!これはやばい!おっさんの妄想。
まるで覗いてくれの部屋、カーテンせーよ(笑)
巧みな誘惑。絶対に私も堕ちてしまう、自信あり(笑)
おっさんはある意味幸せだったのかもしれない。
あー、でも嫌だー。

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はむひろみ

5.0イールの唯一の楽しみは 向かいの部屋に暮らす若く美しい女性アリスの姿を覗き見ること。 なぜかどちらの部屋にもカーテンがない。 これにはだれも突っ込まないのか?

2024年12月31日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

興奮

萌える

動画配信で映画「仕立て屋の恋」を見た。

1989年製作/80分/フランス
原題または英題:Monsieur Hire
配給:デラ・コーポレーション
劇場公開日:1992年7月17日

ミシェル・ブラン(イール)
サンドリーヌ・ボネール(アリス)
リュック・テュイリエ(エミール)
アンドレ・ウィルム(刑事)

パトリス・ルコント監督といえば
「髪結いの亭主」などで有名な監督だろうが、
作品を見たのはこれが初めて。

中年男イールは女性が殺された事件の容疑者になっている。
理由はイールに性犯罪の前科があったから。

イールはネズミをたくさん飼っている。
死んだネズミは布に包んで海に流す。

イールはアリスを尾行していたのか。
アリスと彼氏がスケートをしているスケート場に現れて
盛大に転んだ。

恋人がいないイールは風俗店にも出入りしていた。
特定の相手を指名するわけではなく、いつも違う女を選んだ。

イールの唯一の楽しみは
向かいの部屋に暮らす若く美しい女性アリスの姿を覗き見ること。

なぜかどちらの部屋にもカーテンがない。
これにはだれも突っ込まないのか?

イールは彼女に恋をしていた。
彼女には恋人がいることも知っている。

アリスに恋をしたイールは風俗店に通うこともやめてしまった。

ある日、アリスはイールが自分の部屋を覗いていることに気付いた。

アリスはキモいと思った。

しかし、理由があってアリスはイールに近づいた。

ここから驚きの展開がある。

この映画はサスペンスでありミステリーであり、
そしてラブストーリーだった。

緊迫感が続く脚本がいいし、
ストーリーが素晴らしい。

満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。

主演のミシェル・ブランは2024年の10月に亡くなった。

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ドン・チャック

5.0愛し方は人それぞれ違う

2024年12月31日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

静かな佇まいの内側に、激しさが隠しきれない。
感情表現が、独特な男は、観察が趣味。
仕事は仕立て屋。

一人の女性に、恋をして、愛して、守りたいと思った。

女性は、恋人を信じたかった、ある男には何かしらの感情があったと思う。

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naomi

4.5フランス人の源流

2024年11月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

少し前の作品
フランス映画の頂点かもしれない。
さて、
物語は嫌われ者の仕立て屋が、女性殺しの嫌疑をかけられるところから始まる。
彼は嫌われ者としての雰囲気を醸しながら刑事に突っかかるように嫌疑を否定する。
同時に彼の趣味がのぞき
音楽を掛けながら電気を消して向かいのアパートに住むアリスを毎晩のぞく。
アリスにはフィアンセがいて、でもなぜか思いはすれ違い、なかなか結婚に至らない。
この物語は視聴者の読みを外すように二転三転するのが見どころだろう。
フランス映画としてはかつてなく、いまでも超えられない作品なのかもしれない。
それは、
彼らの生活様式と文化、彼らという民族のオリジナルのみをこよなく愛し、他の文化を拒絶するような根源を持っているからかもしれない。
真似をするくらいなら受け入れない。
そんな感じもする。
面白いのは禿げた小太りの中年男が主人公であること。
彼は嫌われ者でありながらも自分の考えを毅然と守っていること。
そして、おろらくはそれがフランス人の美徳として考えられているのだろう。
禿げと小太りとだけが、物語の面白さとしてデフォルメされている。
そして余韻だ。
彼らにとって「他文化の真似」とは、それほど卑劣なことなのだろう。
さて、
この作品の最大の見どころは、いくつも結末があることだろう。
最初の結末は仕立て屋とアリスの駆け落ちだった。
しかしアリスは来なかった。
列車を乗り過ごしてしまった仕立て屋は仕方なくアパートへと帰ってくるが、そこにいたのは刑事だった。
アリスに裏切られたのだ。
アリスは最後までフィアンセを選択した。
全てのすべてを仕立て屋の所為にして工作し、刑事に売ったのだ。
そして仕立て屋が屋根に逃げ、滑って落ちて死ぬ結末。
彼が最後に見たのは、アリスの顔だった。
アリスは自分が招いたこの出来事をどう感じたのだろう?
自分を救おうと翻弄した男を犯人に仕立てて売るという行為。
最後に彼と目が合ったこと。
ここに残る視聴者の余韻。
さらにさらに、
実は仕立て屋は刑事に手紙を書いていた。
それは、決してアリスはフィアンセの共犯にしないでほしいという哀願書だった。
それと引き換えたのがフィアンセの血が付いたコートという証拠品。
そして一部始終を見ていた証言。
最後の最後までアリスを愛し信じていた仕立て屋だったが、思いもよらない裏切りによって死んでしまう。
しかし、結局彼の純粋な思いが神によって救われないわけはないというフランス人の考え方がそこにあるのだろう。
これがフランス人にとっての最大の美徳。
これを見た眼のデフォルメで完全に見る人を騙すことに成功している。
フランスやイタリアでは日本と大きく異なり、男性が女性にフラれたことを嘆く歌が驚くほど多い。
この作品の背後にもそのことが描かれているのだろう。
面白かった。

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