選ばなかったみち

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選ばなかったみち
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解説

ハビエル・バルデムとエル・ファニングが父娘役で初共演し、認知症を抱える父の幻想と彼を介護する娘の現実を交差させながら描いたヒューマンドラマ。「耳に残るは君の歌声」などのサリー・ポッター監督が自身の弟を介護した経験をもとに、自ら脚本を執筆しメガホンをとった。ニューヨークのアパートでひとり暮らすメキシコ移民の作家レオは認知症を発症しており、誰かの助けなしでは日常生活もままならず、娘モリーやヘルパーとの意思疎通も困難な状況にあった。ある朝、モリーはレオを病院に連れて行くためアパートを訪れる。レオはモリーが隣にいながらも、初恋の女性と出会った故郷メキシコや、作家生活に行き詰まり一人旅をしたギリシャへと、心の旅を繰り広げる。共演は「マイ・ライフ、マイ・ファミリー」のローラ・リニー、「フリーダ」のサルマ・ハエック。2020年・第70回ベルリン国際映画祭コンペティション部門出品。

2020年製作/86分/G/イギリス・アメリカ合作
原題:The Roads Not Taken
配給:ショウゲート

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第70回 ベルリン国際映画祭(2020年)

出品

コンペティション部門 出品作品 サリー・ポッター
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(C)BRITISH BROADCASTING CORPORATION AND THE BRITISH FILM INSTITUTE AND AP (MOLLY) LTD. 2020

映画レビュー

3.5ポッター監督ならではの感性息づく記憶世界

2022年2月26日
PCから投稿

英国監督サリー・ポッターの作品には、いつも何かしら鮮烈な感性が迸る。本作も小さな物語ながら、内面世界はたった一日のお話と思えないほど広大かつ複層的だ。ポッターの分身でもあるエル・ファニングと認知症を患う父親役ハビエル・バルデムのやり取りは、これまで想像もつかなかった二人の共演なだけあって、抑制された中に確かな化学反応が垣間見える。と、ここで父親の記憶のうねりを現実と同時進行させながら重ねていく描写に、ノーラン監督作「インセプション」を思い出す人も多いのではないか。ただし、あくまでポッター流の記憶世界なだけあって、現代のニューヨークとギリシアの海辺と、はたまたメキシコ砂漠地帯という3つの場所が入り乱れる様には、視覚のみならず音や肌触り、匂いすら漂う感性がいっぱいだ。86分でこれだけの奥深さや関係性を端的に描ける人は他にいないだろう。つくづく人間の心は味わい深い感情のパズルなのだと思い知った。

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牛津厚信

4.0遠のく記憶、消えない後悔

2022年2月25日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

知的

身内の話から始めて恐縮だが、私の父も晩年、アルツハイマー型認知症を患った。診断されてからは進行を遅らせる薬を飲んでいたが、ゆるやかに記憶を失い、日常生活でできなくなることも少しずつ、しかし着実に増えていった。

本作の主演の一人、ハビエル・バルデムが演じるメキシコ移民の作家レオも、若年性認知症を患い、かなり症状が進行している。一人ではもはや生活できず、娘のモリー(エル・ファニング)とヘルパーの助けがなければ生きることもままならない。周囲への反応が鈍く、ぼんやりしているように見えるレオはしかし、頭の中で、メキシコ時代に愛していた女性(サルマ・ハエック)との日々や、執筆に行き詰まりギリシャの海辺で過ごしたときを思い出し、後悔の念にとらわれている。

現在のレオの表情は乏しく、時折混乱したりおびえたりする様子を、認知症の身内がいる/いた人なら胸を締めつけられるような思いで見るはず。バルデムの演技は真に迫っており、回想シーンでの健常だった頃との対比も印象的だ。

人生の重要な分かれ道――家族のこと、パートナーとの関係、仕事のうえでの決断など――で、あの時に選ばなかった道をもし進んでいたらどうなっただろう、と折に触れふと考えてしまうことは、ご多分に漏れず私にもある。アルツハイマー型は遺伝するケースも多いと聞く。この先記憶が薄れていっても、後悔は消えずに残るのだとしたら……と鑑賞しながらやるせない気持ちになった。

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高森 郁哉

3.0美しい幻想と残酷な現実……これは決して感動作ではない

2022年3月17日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

サリー・ポッターといえば『ジンジャーの朝 〜さよなら、わたしが愛した世界』や『耳に残るは君の歌声』など、しっとりとした作風の中に、ずっしりとくるものを落とし込む天才であるが、今作もそんなテイストが活きた作品といえる。

アンソニー・ホプキンス主演の『ファーザー』のように、悲しいことではあるが、それなりの年齢になっての認知症というのは、まだ受け入れる余地があるというもの。しかし、それがまだ20~30年は生きるであろう相手ならどうだろうか。

自分の親だから、家族だからと言ってしまえば、全力で支えるのは当たり前と感じるかもしれない。しかし、それは綺麗ごとでは決して済まない。

少なくとも、その相手が生きている間は、自分にとっての自由は存在しなくなってしまうのだ。施設に入れることもできるかもしれないが、その場合の費用だったり、そもそも自分の親を施設に入れることへの葛藤もある。家族という逃れられない呪縛だ。

今作も『ファーザー』同様に、認知症になってしまったレオ(ハビエル・バルデム)の視点も描かれていく。それは過去に、自分が選択してこなかった道「選ばなかったみち」を想像・妄想するものだった。

そんなレオの想像した世界は、皮肉にも美しい。

認知症の父に訴えかけることのできない、どうしようもない怒りと悲しみがこみあげてくる。若くて将来のあるモリー(エル・ファニング)は、父親に情がある分、割り切れないことへの不安や、自分の将来への不安……様々な種類の不安や葛藤が襲う。

今作は、サリー・ポッターの弟が若年性認知症になってしまった経験を元に書き下ろされたこともあって、経験した者しかわからない闇の部分が鮮明に描かれているのだ。

これは感動作ではなく、目を背けたくなるほどの人生の地獄でもある。逆にこれを感動作と感じるのであれば、実際にそういった状況を体験したことがないからだ。

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バフィー

4.0僕もこんな旅をするのかなぁ

2022年3月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

なんとも興味深い認知症の描き方でした。昨年の「ファーザー」はサスペンステイストだった認知症本人には「このように見えている、感じている」という推測(であろうと思いますが)。それを本作ではロードムービーのような「旅・・・過去への旅」に昇華しています。序盤はその独特な展開にドギマギしますがリズムを掴むと一気に旅にお供できます。

人生を生きるとは「選択をし続ける」ということですよね。ですから、いい歳の僕も「あぁ、あの時それを選択していなければどうなっていただろうなぁ」なんてよく思います。それは後悔なのか?それともただの興味本位なのか?認知症になってもその思いは身体に刻み込まれているのかも知れませんね。特に身を切るような思いで選択した場合などは特に。

まさに人生は旅。認知症患者の断片的な記憶は心と共に時間や時空飛び越え過去の旅へ出かける・・・素晴らしいアプローチだと思います。心が飛び、彷徨っているその肉体を第三者達は「彼」と呼ぶ・・・なるほど・・・なぜならここにいないから、心が無い肉体だから・・・なるほど、なるほど。選ばなかった道への悔恨、選んだからこその喜び。そして忘れちゃいけないのは、「今」は過去の選択の結果であるということです。それをしっかりと描き、さらに大きく愛情で括るクライマックスは見事な旅の終着を表したのではないでしょうか。熱いラストです。

父親レオ役の俳優さんの演技が素晴らしいです。モリー役のエル・ファニングも!
レオとモリーとのクライマックスはとにかく素晴らしい、ぐぐぐぐっと込み上げます。良い作品でした。

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バリカタ
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