クローサー(2004)のレビュー・感想・評価
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きわどいトークの嵐が吹き荒ぶ
名匠マイク・ニコルズ監督作品ということと超豪華キャストに惹かれて鑑賞。
冒頭のイケメンとちょっと擦れたギャル風美女との出逢いのシーンは、少々突飛な感じはするもののなかなか良い雰囲気なので、おのずと期待値は上がっていく。
と思ったのもつかの間、次のシーンではいきなり先出のイケメンと今度は大人なコンサバ風美女との恋の駆け引きが始まっている。おっと、これはどんな展開になるの!?と、にわかに本作の設定に不安を感じ始める。
気が付けば、男女4人がぶつけ合うきわどいトークの嵐が吹き荒ぶ中、行ったり来たりの泥沼劇が繰り広げられる。これはもう収拾がつかないでしょ。なんだこのストーリーは…と呆れ果てたころに一応決着がつく。
全体を通して雰囲気は結構好き系なのだが、予想外のテーマに観終えてモヤモヤだけが残ってしまったのが正直なところだ。戯曲を基に脚色というのは本作最大の魅力ではあるが、やはり何だかもったいない感が拭えない。
『俺は娼婦扱いか!!』この言葉でこの映画は最低のク◯映画。
人物設定がス・ト・リ・ッ・パ・ーなら裸くらい見せなきゃ。
オヤジの目線のつまらないお話。まだ、1時間も観なけりゃならない。
どうせなら、ハードなコアにすれば良いと思うけどね。
浮気に哲学はいらない。
主人公の頭の禿げかけたク◯俳優は、婚約間近に浮気して、破談になったそうだ。まぁ、どうでも良いが、勘違いする俳優はどの国でもいるようだ。
あ!『卒業』の監督なんだ。なるほどね。薄気味悪い映画で、薄気味悪い演出家だと確信がもてた。
映画化する必要ある?
イントロから不思議な印象の作品で、舞台演劇を映画化したものだと言うことはすぐに分かりました。
付き合っている人がいながらも平然とつまみ食いしようとするいけ好かない男が主人公で、どうしても彼の不幸を願ってしまいます(笑)
それでもイライラしながら、文句を言いながらも観ていられるのは、ある意味本作には魅力がある、と解釈できるかも知れません。
が、映画化するのなら映画ならではの魅せ方を披露して欲しかったのも事実です。
場面が突然飛ぶので、ハッキリ言って話について行けませんでした。
現在、U-NEXTで配信されているので、ジュード・ロウやジュリア・ロバーツやナタリー・ポートマンやクライヴ・オーウェンが好きなら、見てもいいかも知れません。
四者四様の恋愛観
<映画のことば>
アリスことジェーン(ラリーとの会話)
「君の彼氏が本を書いたって?面白いのかい?」
「もちろん」
「君がモデルかい?」
「あたしの一部」
「書き落とされた部分は?」
「真実」
アンナの場合(ラリーとの会話)
「奴と関係を?いつから?」
「去年の作品展の日から。ひどい女ね。」
「驚いたな。騙されたよ。僕と結婚した。」
「だから彼と別れたのよ。」
「子供がほしいと言った。」
「本当よ。」
「彼の子でもいい?」
「わからないわ。」
自分を知ってもらい、異性に自分を求めてもらうために、隠し立てなく自分の全部をさらけ出そうとし、結果として異性を「渡り歩く」ことになる女性・アンナ(ジュリア・ロバーツ)
心を許せる異性を求めつつも、失敗すること・傷つくことを怖れて(偽名を使い、ストリッパーという自分の体をさらけ出すことを生業としながらも)素の自分をさらけ出すことのできない女性・アリスことジェーン(ナタリー・ポートマン)
仕事の面でも異彩関係の面でも、自分に自身が持てず、常に安定感(?)を求めて女性を渡り歩く若い男性・ダン
医師という他からの尊敬を集める職業にあり、いわゆる「経験豊富」で異性関係にも自信に充ち溢れ、女性を攻略することだけに関心があり、その攻略された女性が他の異性に心を移すことで深く自尊心が傷つく男性・ラリー
四者が、それぞれ四様の恋愛観から、バートナーを失う様を赤裸々に演じたという点では、佳作であったと思います。評論子は。
(追記)
ラリーと言い争ったときのアンナの目付きが、評論子には忘れられません。自分とダンとの関係から、ラリーを失うかも知れないという、彼女の内心のその恐怖。
「目は口ほどにものを言う」とも言いますけれども…。彼女のその目付きは、彼女の内心を物語って、余りがあったと思います。
これぞ「迫真の演技」というべきではなかったかと思います。
うーん、、
途中からもうSF(笑)
セックスシーンなき下世話会話の断続描写から客は何を読み取り何を感じるのか?
最初から非連続的な飛び飛び場面の羅列という感じで???という不可解な印象。
どうやら男女4人組の不倫性交後における「正カップル同士」或いは「不倫カップル同士」、そして「恋敵同士」の会話劇、その喜怒哀楽の表現、力の入った芝居の有様を描写したかったようだ。
まぁそれはいいとしてもやはり展開に連続性がないのと、諍いの原因となるセックス場面が欠落しているものだから(別にそれが見たいわけではないが・・)、有名俳優陣がどれほど力を入れて泣こうが喚こうが叫ぼうが絶望しようが、こちらはキョトンとさせられるばかり。
パッケージには「最高のキャストが絶妙の演技で魅せる大人の恋愛ドラマ」とあったけれど、確かに本作品は「ある種の大人」でなければ、内容に込められた【微妙な機微】を感じ取れないのかもしれない。
一つだけ収穫。
ナタリーポートマンは貧乳とされており、女優友達からからかわれたりしているそうだが、本作品で胸を露わにすることはなくても普通の胸の大きさと別に違和感は感じなかった。でもあれかね、やはり欧米的には貧乳ということになるのかね???と不思議に思いました。以上
男女2組がヤッたヤッてないでケンカしたりヨリ戻したりする話なのにエ...
男女2組がヤッたヤッてないでケンカしたりヨリ戻したりする話なのにエッチシーン1つもない。職業ストリッパーとしての微エロ場面はある。ジュードロウ✖︎ジュリアロバーツがパートナーを裏切りつつ関係を続ける。相手を好きになればなるほど本心でしかいられなくなる。裏切られたものは傷つき怒り離れていく。本音か嘘かが愛か否かに直結していく脚本。
皮膚科の医師クライブオーウェンが白衣ジャジャーンみたいな性欲旺盛ヒゲオッさんかと思って見てたら、なかなかの策士で復讐しつつも愛を取り戻し一人だけ心のダメージが少なく終わる。ジェーンが源氏名ではなく本名であったというのも結びつきには関係あったのだろう。
ストーリーはハッキリ言って全然大したことないのだけれど、4人の演技が素晴らしくて凄く引き込まれた。
ネカマでストーカー男vs変態医師。更に嘘つき女が加わって壮絶なバトルを繰り広げる!
「カラダを重ねるたびに、唇が嘘を重ねる」などというコピーのため、一体どれだけの嘘をつくのか?と身構えて注意深く観察した(つもり)。し、し、しかし、カラダを重ねないではないですかっ!途中でこの事実に気づいてしまったため、嘘を見抜いて数えてみせるという壮大な計画はもろくも崩れ去りました。唯一確実な嘘は、魚は嫌いだと言ってたのにツナサンドを食べてたことですか・・・
ストーリーそのものはよくある二組のカップルなのでしょうけど、言葉のコントラスト、時間の経過の大胆なカット、ベッドシーンのカットなどによって、登場人物の微妙な心理状態を謎かけのように観客に投げてくる演出が素晴らしい。コントラストといえば、アメリカ人の2人の女性とイギリス人の2人の男性という対比も面白いです(frogとtoadのやり取りなんかも・・・)。一つ一つの台詞が全て後の会話に繋がるという脚本の妙。「盗んだのね?」「いや、借りただけ」のようにしゃれたやり取りが心地よかった。
好きなシーンはもちろんアダルトチャット。Nice 2 meet u. に代表されるように英語のチャット用語がスクリーンいっぱいに流れてくる。ジュード・ロウのネカマぶりとクライヴ・オーウェンの変態ぶりは最高に笑えるところだ。それにしてもロウのタイピングは速すぎ・・・オーウェンも興奮してか、焦りのためか、スペースを入れ忘れていました!
それにしても、浮気をしたという正直な告白なのか、嘘をついてテストしてるだけなのか、ベッドシーンが全く無いので本心を読み取る楽しめました。俳優に関しては、ナタリー・ポートマンが小悪魔的なのに純真な愛を貫くという姿に胸キュンになってしまいました。ラストは微妙でしたけどね。
映画館を出るときに「単なる変態オヤジだったね~ははは」という女性の会話が聞こえてきて、つられて笑ってしまいました。
〈2005年5月映画館にて〉
面白かった。大好きな映画。
セリフが秀逸!
クスッと笑ってしまう様な、四人のセリフのやりとりに引き込まれる。
特に、ナタリーポートマンの生意気で潔い役柄やストリップシーンは美しい!物語が進むにつれて髪型も姿も服装も変わるが、レオンの子役を彷彿させるボブカットが本当に懐かしい。
ジュリア・ロバーツの役柄にあまり魅力を感じないのが残念!旦那や浮気相手と嘘を重ねてねじれていく関係には、おいおいと突っ込みたかった。恋愛において、相手が傷付くと分かってて本当のことを言うってことは、結局自分が楽になりたいからって思っちゃうし。自由過ぎかなぁ…。
今の恋愛にちょっと刺激が欲しい人、美しく成長したナタリーポートマンを観たい人にはオススメの一本!!きっと観た後、自分も誰かを思い切り好きになりたい!と思うハズ。
予告・・・最初だけ
豪華俳優陣、予告がおしゃれ。それだけ。
他のDVDを観た時に、たまたま予告で入っていたのをきっかけに借りました。
予告に使われた挿入歌
キャラメル/スザンヌ・ヴェガ
ブロワーズ・ドーター/ダミアン・ライス
が怪しげで、儚く、良い演出をしています。
キャストもジュリア・ロバーツ、ジュード・ロウ、ナタリー・ポートマン、クライヴ・オーウェンと粒揃い。
立派に自立し、それぞれの人生を歩む大人男女4人が、欲望のままに情事を楽しむ。
逆を言うと、その要素を取り払ったら、ドロドロした関係を作り出し、節操のない大人4人、というところでしょうか・・・
そんな様子を写し出した作品です。
特に、感慨深いとか、これぞ大人の恋愛だ!とかは思いません。
ほんとに好きになったから、会う、寝る、一緒にいる、ダメになったから分かれる・・・
それだけの話なのですが、ロンドンという舞台と、4人それぞれの職業が輝かしく、また興味深くもあり、この物語をゴージャスに、それぞれのだらだらした関係を、アンニュイに見せてくれているのだと思います。
ケチを付けさせてもらうと、予告が興味をそそる仕上がりなだけに、
スパイス・パンチが足りず、正直、予告の雰囲気倒れ感が否めません。
アソコが濡れてきたわ、と言っても燃えない?
映画「クローサー(2004)」(マイク・ニコルズ監督)から。
ジュリア・ロバーツ扮する「女性写真家」をはじめ、
小説家志望のジャーナリスト、医師、アメリカから来た女性ストリッパー、
主人公の4人がロンドンを舞台に、いろいろな場面で絡み合うのだが・・。
多く残されたメモから、どれを選ぼうか迷ったが、
やはり、読者の反応を意識することなく、自分の気持ちに向き合って、
一番インパクトのある会話を記憶に残したい。
それは、女性からのエッチ(セックス)へのある誘い文句。
「アソコが濡れてきたわ、と言っても燃えない?」
いくら正義感ぶった男であっても、たぶんこの台詞にはかなわない。
たしかに「据え膳食わぬは男の恥」の時代は終わったけれど、
女性とふたりきりになって「アソコが濡れてきたわ」と言われ、
興奮しない(燃えない)男は、たぶん、いないと思う。(笑)
「あなたに抱いて欲しいの」みたいな直接的な表現ではないけれど、
男の脳は想像を膨らませ続けて、我慢できなくなるに違いない。
物語でも男は「そう言われればね」と認めてしまう。
映倫区分(R15+)の指定だと知りながらも、興奮したから気になる一言。
そんなこと言われても、燃えない男なんて男じゃないな、
そんなことを感じながら、メモの整理をした。
「子どもは欲しい?」「ええ、今日じゃないわよ」の会話も笑えたし、
「君のあそこの味は?」「天国の味」と、メモの多くがシモネタなのに、
イヤらしさを感じなかったのは、俳優たちの力なのか・・
大人の映画ってことなのかなぁ。
まったく、男って生き物は…。
ラブ・シーンや、強烈な濡れ場がある訳でもないのに台詞だけで、“R-15”になっちゃった、この映画。名匠マイク・ニコルズ監督、当年とって74歳!!こんな映画が撮れるとは、まだまだ現役バリバリですな(笑)!!
何と、男の情けない映画でしょうか。ダン(ジュード・ロウ)は、ただの浮気性のプレイボーイだし、ラリー(クライヴ・オーウェン)は“変態医師”ですよ。この2人がアンナ(ジュリア・ロバーツ)の奪い合いをするんですが、この争いのレベルの低いこと!そんなのに付き合うアンナも、どうかとは思うんですが…。
観終わってとにかく“スカッ”とは出来ません。無性に重く、“ドヨ~ン”とした感じを受けます。豪華なキャスティングから、思いっきり期待して行ったのですが、不快な気分の方が勝ってしまいました。それぞれの配役で、それぞれのキャラクターについて俳優陣は、実に素晴しい演技を魅せてくれます。ただそれが、一つの作品となった時にハーモニーとして聞こえてこない。そんな印象を持ちました。場面転換の度に、3ヶ月や1年が経過していく…それも台詞を聞いてないと、理解できない…という演出法にも、そう思わせる原因はあったかもしれません。
しっかし、ナタリー・ポートマンは“H”ですね~。この映画で、『オールヌードのシーンはすべてカット』と監督に嘆願したらしいのですが、服(下着)を着けての演技の方が、逆に非常にいやらしく感じました。もお殆ど“着エロの女王”みたいですね…(笑)。
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