ブラック・ダリア
劇場公開日 2006年10月14日
解説
ジェームズ・エルロイによる“暗黒のLA4部作”の第1作を「アンタッチャブル」「殺しのドレス」のブライアン・デ・パルマが映画化。1947年、ロサンゼルス郊外の空き地で身体の腰から下が切断されている黒づくめの女性の死体が見つかる。後に「ブラック・ダリア事件」と呼ばれたこの事件に2人の刑事が取り憑かれていく……。
2006年製作/121分/アメリカ
原題:The Black Dahlia
配給:東宝東和
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原作を読んでいないから、原作の犯人と同じなのかはわからないけれど、過去に起こった未解決のエリザベスショート殺人事件を元にした小説の映画化。未解決だからほんとの犯人はわからないけれど、二人の刑事や刑事と関わりのあるケイという女性との3人の関係や、殺された女性とそっくりな女性との映画制作だったり、そっくりな女性の家族と事件の関わりとかとても複雑に絡み合っていて、よくもまあここまで複雑に話が作れるなあと感心してしまう。
スカーレット・ヨハンソンがとても美しい。
この映画、映画館に見に行っているのだけれど、観ていても全く、犯人も覚えていなかった。情けない😅
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なんでだろう。何故か緊張感を感じない。
面白くなりそうで何故かアクセルがかからない。この退屈さはなんだ?重いのに軽い。あと少しで入っていけないこの感じ。
雰囲気もあって曲も絵もいいのだけど大袈裟にすぎて狂気が陳腐に見えてしまい入れないまま最後まで。
ストーリーを見る視点が中々定まらず物語に集中していけなくて、ラストまで見てこの街の社会的な闇と女がキーになっている事がようやく自分にも分かりました。
導入時にもっと強い見せ方で3人の女の魅力と妖しさにフォーカスしてもよかった様な気がします。
彼女たちの存在感の意味が説明されていれば巨大な社会の闇や複雑な事件に呑み込まれていく無力感と怒りも感じられたかもしれない。
なんだかあくまで真面目な空気感遵守でシン・シティやっちまったみたいな?見てる間の何が噛み合わないのか分からない感じモヤッとでしたね。
2021年3月18日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
少女惨殺事件を捜査する二人の刑事と、刑事の恋人の女性。その3人の愛憎劇。
現実に、1947年に発生した「ブラック・ダリア事件」をモチーフにしている作品です。
ただ、純粋なサスペンスというよりは、前述の通り愛憎劇に近いストーリー展開が多く、戸惑いを感じました。
それでも、後半はしっかりと盛り上がり、サスペンスとしても見応えがありました。
個人的には、「ブラック・ダリア事件」に集中した展開の方が好みで、その分だけ評価は低めの標準点としました。
今作は署内でミスター・ファイア、ミスター・アイスと呼ばれるほどの名刑事コンビで親友でもあったリーとバッキーが「ブラック・ダリア事件」に関わったことによって、翻弄され、次第に中毒かのように事件に執着していくことで、周りも巻き込んでいくというサスペンス・ノワール。
もともと担当していた事件をほったらかしにして。「ブラック・ダリア事件」にのめり込み過ぎているリーに不信感を抱いていくバッキーだが、自分も知らないうちにブラック・ダリアの影が付きまとうようになってしまうという、心情の変化を語らずにカメラワークや演出で自然にみせていくという手法は、正に天才デ・パルマと言うべきだろう。
「ブラック・ダリア事件」自体が未解決事件であるため、真実に向かうことよりも周りのドラマ性を強調した作風であるとは思っていたが、今作では「ブラック・ダリア事件」については決着をつけている。
伏線の張り方も実に巧妙であり、中でもクラシック映画好きであれば、数々の映画の引用の仕方に思わず息をのむであろう。
ブライアン・デ・パルマの芸術的カメラワークや手法によって、アートのようなシーンの数々が印象を残す作品であるが、ケイを演じるスカーレット・ヨハンソンの存在はこの映画で欠かすことができない。スカーレットのもつクラシカルな雰囲気は今作の1940年代という時代背景や世界観にしっかりと溶け込んでおり、どのシーンも印象深いものとしている。
ただ、劇中でヒラリー・スワンク演じるマデリンは、「ブラック・ダリア」ことエリザベス・ショートに似ているとされているが…衣装が黒いことぐらいしか、似ていないと思うのは私だけだろうか…当時からそこがどうしても引っかかっていた。
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