さすらい

劇場公開日:

解説

ビム・ベンダース監督が「都会のアリス」「まわり道」に続いて手がけた「ロードムービー3部作」の完結編。2人の男の旅と友情を、スタッフが実際に旅しながら撮影する即興演出で描き出す。大型ワゴンで各地の映画館を巡りながら、フィルム運びや映写技師の仕事をしているブルーノ。ある日彼は、猛スピードの車で河に突っ込んだ男ローベルトと出会い、意気投合する。ローベルトもブルーノのワゴンに乗り込み、2人は東西ドイツ国境周辺の旅を続ける。前2作に続いてリュディガー・フォーグラーが主演を務めた。1976年・第29回カンヌ国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞。

1976年製作/176分/R15+/西ドイツ
原題または英題:Im Lauf der Zeit
配給:東北新社
劇場公開日:2021年11月6日

その他の公開日:1977年1月27日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

第29回 カンヌ国際映画祭(1976年)

受賞

国際映画批評家連盟(FIPRESCI)賞 ビム・ベンダース

出品

出品作品 ビム・ベンダース
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(C)Wim Wenders Stiftung 2014

映画レビュー

3.5まさにさすらい

2024年7月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

知的

寝られる

冒頭からほとんど会話のない白黒の映像で睡魔が襲います。しかし途中からいろいろな人間との出会いや会話があり、何とか3時間寝ないで見通しました。

さて、内容は性器を出したり等のスキャンダラスな映像とは裏腹にピュアな主人公二人とその他途上で出会う人々の静かな群像劇です。

ドイツの映画って思弁的で哲学的でなんか単純に楽しめないな~というのが多いと感じるのですが、こちらはその気はあるものの人々のメッセージは結構ストレートですっと頭に入ってきます。

今回記憶に残ったメッセージは2つ。1つは妻が自殺した男の言葉で、人生は一回しかないのにみんなそれぞれだ、ということ。本当そうですね。2つ目は主人公の最後のほうのセリフ、女性みんなに対する欲望を持っているから、一人の女性とは暮らせない、というもの。なんてピュアなお方なのかしら、と。

まさにさすらいの映画なのですが、原題はIm Lauf der Zeitで時間=過去、現在、未来を意識させる内容を暗示しています。しかしドイツが統一された今となってはこの点は現代の、さらに外国の一視聴者としてはそこまでピンと来ないところでした。

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FormosaMyu

4.0一歩引いた目線

2023年9月13日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

ヴィムヴェンダース作品が好きな理由でありますが、結構重い事情を背負った人々を、一歩引いたところから見守る目線、がいいんです。
言葉少なくたって、LINEのアカウント交換しなくたって、生まれる、続く友情があるのです。

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chibirock

3.5過去と現在の分断を超えて

2022年2月26日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

ヴェンダースのロードムービー三部作の三作目。これも初見。
二人の男がたまたま出会い、ともに旅して別れるまでを、あらかじめ決められたシナリオなしに、行き当たりばったりで描いているよう。
ただ、全体を通してみると、過去と現在の分断、そして国家の分断という当時の西ドイツの切実なテーマが見えてくる。
映画、車、鉄道、電話、ガソリンスタンドなど、ヴェンダースならではのアイテムが満載。例のとっぽいサングラスをかけてバイクとサイドカーに乗るシーンは、後半になってからだったんだね。
映像と音楽は、やはり良かったが、編集のリズムには今一つ乗れなかった。ロベルトと父親のシーン、ブルーノと映画館の女性のシーンをカットバックにしたのはどうしてだろう。既存の映画っぽくしたくなかったのかな。
かつてのヴェンダースファンとして、念願の作品を観ることができたわけだが、あの頃観ていたら、どのように観えただろうかと思う。また、次に観る機会があったら、どのように観えるかとも。
過去、現在、未来は、分断できるものではないだろう。

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山の手ロック

3.0いきなり川に車で突っ込むシーンで、これは観て損はしないなと思ってそ...

2022年2月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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Mr. Planty