スパイダーマン3 : 特集
今回のスパイダーマンに登場する敵キャラは3人。身体が砂に変形するサンドマン、ピーターの親友ハリーが父のグリーンゴブリンの装備を進化させたニュー・ゴブリンは、予告編でもその姿を披露し、スパイダーマンとの苛烈な戦いを見せているが、最後の1人、ヴェノムは予告編でも一瞬しか姿が映らない。つまり「3」の3人の敵の中でも、最大の“隠し玉”になるに違いない。今回は、事前に情報が明かされていない、そんなヴェノムの基礎知識をチェックしてみよう。(文・構成:編集部)
新たな敵、ヴェノムの基礎知識
1 正体その1
ヴェノムに変身するのは、スパイダーマンことピーター・パーカーの同業者、デイリー・ビューグル紙のカメラマンのエディ・ブロック。前2作にも登場人物のセリフや新聞の写真のキャプションとして名前は登場。第1作で、別の俳優が演じて1シーンのみ撮影されたが本編からはカットされた。今回の映画のエディはピーターの同級生グウェン・ステーシーに片想いをしている。
2 正体その2
予告編にも登場するうごめく黒い液体は、宇宙から来た寄生生物。これがピーターに寄生して、スパイダーマンの黒いコスチュームに擬態する。この黒いコスチュームがスパイダーマンの能力をコピーしてピーターを離れ、エディ・ブロックに寄生して生まれたのがヴェノムなのだ。
3 能力
スパイダーマンの能力をコピーして増幅させているので、腕力、跳躍力などすべてがスパイダーマンを上回る。また、スパイダーマンには危険を察知する感覚=スパイダー・センスがあるが、これはスパイダーマンの能力のすべてをコピーしているヴェノムには通用しない。
4 弱点
ヴェノムは教会の鐘の音など、特定の周波数の音波に弱く、これに接触すると苦痛を感じる。
5 原典
初登場は1988年4月発行の「The Amazing Spider-Man #300」。作者は「スポーン」のトッド・マクファーレン。口は耳元まで裂け、長い舌を持つというグロテスクな造形。
6 サム・ライミ監督とヴェノム
ヴェノムは80年代以降のコミック・ファンには人気絶大のキャラで、早くから映画への登場が熱望されていたが、監督サム・ライミは初期のコミックのファンなのでこのキャラが嫌いで実現せず。だが、今回は「もうひとりのスパイダーマン=ヴェノム」という物語に魅力を感じてこのキャラを登場させた。
7 演じるのはトファー・グレイス
ヴェノムとエディ・ブロックを演じるトファー・グレイスは78年ニューヨーク生まれ。スパイダーマン役のトビーより3歳若い。TV「ザット'70sショー」でアシュトン・カッチャーと共演して人気を集め、「トラフィック」「オーシャンズ11」「オーシャンズ12」「モナリザ・スマイル」などに出演。本人曰く「僕がトビー・マグワイアに似てるのは知ってるよ。何度も僕のやりたい役を取られてるからね(笑)」とのこと。昨年秋には大富豪ドナルド・トランプの娘イバンカ・トランプの誕生パーティに出席、彼女との交際が噂になった。
次ページでは、そんなトファー・グレイスのインタビューをお届けする。