さよならはスローボールで

劇場公開日:2025年10月17日

解説・あらすじ

取り壊しの決まった野球場で、地元の草野球チームが最後の試合に臨む姿を、オフビートな笑いとノスタルジックな映像で描く中年男たちの青春ドラマ。

地元で長く親しまれてきた野球場「ソルジャーズ・フィールド」が、中学校建設のため取り壊されることになった。草野球チームの仲間たちは、週末ごとに通い続けた球場に別れを告げるために集まり、言葉にならない思いを胸に最後の試合を始める。

ビール片手にヤジを飛ばしながら野球を楽しむ、粗野で乱暴ながらどこか憎めない田舎町の男たちを、個性豊かなキャスト陣がリアリティたっぷりに演じる。ラジオアナウンサーの声を、ドキュメンタリー映画界の巨匠フレデリック・ワイズマンが担当。監督は、本作が長編デビュー作となるカーソン・ランド。2024年・第77回カンヌ国際映画祭の監督週間部門に選出された。

2024年製作/98分/G/アメリカ・フランス合作
原題または英題:Eephus
配給:トランスフォーマー
劇場公開日:2025年10月17日

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(C)2024 Eephus Film LLC. All Rights Reserved.

映画レビュー

3.0 草野球をするおじさんたちを眺めるだけの映画なのに

2025年10月18日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

この作品は、長年地元で愛されてきた野球場が中学校建設のために取り壊されることになり、そこでおじさんたちが最後の草野球をする――ただそれだけの映画。

特にドラマチックな展開も、感動的なエピソードも、手に汗握る試合シーンもない。
始終グダグダな試合運びで、決して野球がうまいとは言えず、突き出たお腹、もたついた足、空を切るバット……カッコいいシーンなんてひとつもない。
正直、途中から「私はいったい何を見せられているんだろう」と思ってしまった。

けれど、不思議なことに時間が経つほどに、胸の奥にじんわりと哀愁が広がっていく。
言葉には出さないけれど、「最後の試合が終わってほしくない」という彼らの気持ちが伝わってきて、当たり前のようにそばにあった大切な時間や関係が終わっていく寂しさが、自分の記憶とも重なって蘇ってくるのだ。
そんな彼らを見て、日常の何でもない時間の積み重ねこそが、実はかけがえのない特別なものなのだと気づかされた。

鑑賞後は、少しだけ胸にほろ苦い余韻を残しながら、自分の“今ある日常”を静かに噛みしめたくなる一作だった。

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AZU

3.5 この空気感は、体験してみないと分からない

2025年10月30日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

脱力系、オフビート、大人たちの放課後。本作を形容する言葉は数多くあるが、結局のところ実際にその目で体験しないとオムネス・フィルムズ一味の目指すテイストはわからない。おそらく彼らはストーリーの束縛から遠く逃れ、その瞬間に立ち現れる構造や空気感によって何か特別なものを表現しようとしている。いかに思いきって身体を預け、草野球の持つ時間軸、中年大人たちの心によぎる「今日が最後」という切なさに触れられるか。それが本作を楽しめるか否かを分けるポイントだろう。かくいう私は、放たれる心地よい映像世界が不思議な角度で自身のキャッチャーミットにズバンと収まった。一見、何もない。しかし何かがある。噛めば噛むほど味が出る。観客に委ねられているといえばそれまでだが、我々もまた仲間として球場内に立って時間と空間を共有し、この二度とは戻らない「最後」を味わっているかのよう。世界も人生も、さよならの積み重ねでできている。

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牛津厚信

3.0 たんたんと、ただひたすらたんたんと。。。

2025年11月8日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

原題はEephusと言うらしい。
野球ファンにはそのほうがしっくりくるかなと感じた。

球場との別れを深く悲しむでもなく、最後の試合を心から楽しむでもなく、とにかくたんたんと、ほんとにただひたすらたんたんと、それでも最後だからとこだわりながら、時々軽い笑いを誘いながら試合が流れていく。

誰が主役というわけでもない。

たまにはこういう映画もいいのかもしれない。

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しろひげひろし

3.0 スコアラーがジャック・レモンに似ている

2025年11月8日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

本当に冴えないオッサン達が、日がな一日草野球をしてるだけの話である。そのボロ球場は、中学校が新設される為に、最後の試合となる。観客は殆どいなくて、ノスタルジーの欠片もなく、グダグダに進んで、決着がつかないまま薄暮でボールも見えないのに、延々とやっている。知らない役者ばかりで、最初は区別もつかないが、だんだん事情が分かってくる。特に名作でもないが、憎めない出来。

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吉田透

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