ストップモーション

劇場公開日:

ストップモーション

解説・あらすじ

ホラーテイストでダークなストップモーションアニメと実写を融合させ、現実と虚構の境界があいまいになっていく恐怖を描いた、イギリス製の心理ホラー。

偉大なストップモーションアニメーターである母スザンヌが病に倒れたため、娘のエラは、制作が中断された作品を完成させようと奮闘していた。しかし、自分ひとりの力では作業は思うように進まない。偶然出会った謎の少女の力を借りて作業を進めていくエラだったが、次第に現実と虚構の壁が崩壊していき、精神的に追い詰められていく。

ストップモーションアニメの短編「Bobby Yeah」で英国アカデミー賞最優秀短編アニメ賞にノミネートされた、映像作家ロバート・モーガンの初長編作品。本作でも2023年のシッチェス・カタロニア国際映画祭で審査員賞特別賞を受賞するなど、高い評価を得た。主演は「ナイチンゲール」「スピーク・ノー・イーブル 異常な家族」のアシュリン・フランシオーシ。

2023年製作/93分/PG12/イギリス
原題または英題:Stopmotion
配給:スターキャット
劇場公開日:2025年1月17日

オフィシャルサイト

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(C)Bluelight Stopmotion Limited / The British Film Institute 2023

映画レビュー

3.5アニメーションは命のないものに命を宿す技術だから…

2025年2月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ストップモーション・アニメーション作りをする主人公が心の闇に囚われていく様を、実際にストップモーション・アニメーションも交えながら描くホラー作品だ。
アニメーションという技術は、動かないもの動かすので、命を吹き込むマジックと呼ばれることもある。命のないもの、というものには死体も含まれる。この作品は普通の人形から生肉や遺体を素材として用いたアニメーション作りの狂気へと主人公が堕ちていく。
母親が有名なアニメーション作家で、自分はその手伝いに甘んじていることをよしとせず、母の入院をきっかけに自分の作品作りを始めるのだが、思うように面白いものが作れない。
自分は母と違って才能のない凡人なのか、という焦燥感が出てくるころ、奇妙な少女が語って聞かせる話に熱中し、その話をストップモーションで制作しようとするが、次第に少女の指示が過激になっていき、現実と妄想の境がなくなっていく。
絵のアニメーションよりも、ストップモーションは実在する立体物を用いるために現実感が強い。その現実感の強さ故に、虚構と現実の境がわからなくなりやすいとも言える。
選ばれた手法と作品の内容が上手く合致して恐怖を生み出していた。

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杉本穂高

3.0効果音がとてもグロい

2025年2月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ストップモーションアニメの巨匠である母の操り人形から逃れたいと思っていたエラが、母親が脳卒中になったことをきっかけに自分のストップモーションアニメを作ろうとするが、だんだん現実と虚構の境目が壊れ始め・・・

もっと精神的なホラー映画かとおもいきや、後半はR15にしなくて大丈夫?といった感じのかなり気持ち悪い映像が続く。そして痛い。とにかく見ているだけで痛い映像が多い。血も多い。

そしてワックスで作られた人形の少女や、生肉で作られた灰男の効果音が、ぐちゃ、ぬちゃ、ぐちゃ、とかなり気持ち悪い。現実と虚構の境目がわからなくなるような不快な音響の作り方がとにかく気持ち悪い(褒めてる)。

結局あの少女は現実でないのか、母親なのか、またはエラの少女時代七日もよくわからなかったもののパペット以上になれなかったエラの悲哀を描くなら母との確執をもっと描いても良かったのではないかと思う。

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Jax

3.5いろいろ考えるとけっこうつらい

2025年2月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

心理的にじわじわくる不条理系ローテンションホラーかと思っていたら、けっこう直接的に視覚に訴えてくる切り裂き系ホラーでした(刃物であれこれする映像が苦手なので、最後のほうは半分くらい視界を隠しながらみた)。

自分の子どもを操り人形と呼ぶ母親の異常さと、操り人形と呼ばれることを黙って受容してきた子どもが自我をもとめてのたうちまわるさまはみていて苦しく、それでも母親のそばを離れられない呪いのような共依存もしんどい。
煮詰まって飽和状態になったものがものすごいいきおいであふれだしたあと、そっと蓋がとじられる。
そこまでの背景をいろいろ考えるけど、なかなかうまくまとまらない。

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kikisava

4.0シュヴァンクマイエルが好きな方は是非

2025年2月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

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共感した! 3件)
Tiny-Escobar