トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦

劇場公開日:

解説・あらすじ

黒社会が覇権を争う九龍城砦で男たちが繰り広げる死闘を描き、香港で大ヒットを記録したアクション映画。

1980年代。香港に密入国した青年チャンは、黒社会のルールを拒んで己の道を選んだために組織から目をつけられてしまう。追い詰められた彼は運命に導かれるように、黒社会に生きる者たちの野望が渦巻く九龍城砦に逃げ込み、そこで出会った3人の仲間たちと深い友情を育んでいく。しかし九龍城砦を巻き込む抗争は激化の一途をたどり、チャンたちはそれぞれの信念を胸に命をかけた戦いに身を投じる。

「SPL 狼たちの処刑台」のルイス・クーが主演を務め、サモ・ハン、アーロン・クォック、リッチー・レンら豪華キャストが集結。「ドラゴン×マッハ!」のソイ・チェン監督がメガホンをとり、5000万香港ドル(約9億円)をかけて制作した九龍城砦のセットで撮影。「るろうに剣心」シリーズの谷垣健治がアクション監督を務め、「イップ・マン」シリーズの川井憲次が音楽を手がけた。

2024年製作/125分/PG12/香港
原題または英題:九龍城寨之圍城 Twilight of the Warriors: Walled In
配給:クロックワークス
劇場公開日:2025年1月17日

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映画レビュー

4.0アクション映画と言ったらの座は譲らないぜという気迫を感じた

2025年2月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

世界各国様々なアクション映画が生まれて、アクション映画のレベルはどんどん上がっていっている。
アクション映画といえば香港というイメージも薄れてきていた昨今、ここら辺でもう一度わからせてやるかとばかりにやってきてくれました。これぞ香港のアクション映画の本気!痺れた!

次から次へと様々な武器や場所で繰り広げられるアクションシーンに、瞬きと息を吸うのを忘れて没頭してしまった。もう肉眼じゃ追いきれない。時々没頭しすぎて「痛っ!!」とか思わず声を出さずに口パクしたり「ぎゃー!!」と脳内で叫んだり、全く戦ってないくせにゼェゼェしている自分がいた。

アクションも素晴らしかったけど、同じくらい美術関連も素晴らしかった!つい先日、NHKでやっていた香港の歴史のドキュメンタリー番組を見て、実際の九龍城砦の映像や生活などを見た後だったこともあり(それよりはまだ衛生的だったけど)九龍城セットの作り込みは圧巻だった。九龍城ファンは堪らないんじゃないかな?

ストーリーもバトルものや裏社会ものの少年漫画の見どころ要素集めましたという感じで、孤独からの仲間からの挫折からのリベンジマッチ。シンプル!わかりやすい!でもそれが良い!
敵が道場の余地無しでちゃんとクズなのも良い。そして勝てるのか?と不安になるぐらいちゃんと敵が強いのも良い。気功出てきた時は、香港アクション見てるぜぇーという気持ちになってそれも良い。

金曜の夜に見たけれど、ほぼ満席だったことに驚いた。評価が高いのも頷ける。
アドレナリンが止まらなくなる香港の本気を見た作品だった。

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AZU

4.0生活感の描写がいい

2025年2月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

九龍城砦の再現がまず非常に見ごたえがある。内部がすごく狭くて入り組んでいる構造を巧みに活用したアクションシークエンスはめっぽう面白いし、キャラクターもすごく立っている。だけど、僕が何より惹かれたのは、九龍城砦の生活感が丁寧に描かれていたところ。所狭しと色んなお店があの狭い空間に雑多に並んでいて、人々がエネルギッシュに仕事したり、御飯食べたり、テレビを見て盛り上がっている様がすごくいい。地に足の着いた生活の匂いがすごく漂ってくる作品なのだ。
この生活感が描けていないと、アクションも映えない。男たちが何を守ろうとして戦うのか、何を大切に思っているのかが伝わりにくくなってしまうからだ。この映画を観ると、確かにこの建物が、かなり危険そうに見えるけど、ここにしかない独特の何かがあって、それは何物にも代えがたい魅力を放っている。
それはノスタルジーも働いているのだろうけど、この生活感の匂いは、現代から減りつつある何かでもあって、すごく惹かれるのだ。

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杉本穂高

4.5還暦前夜の僕とZ世代女子の会話

2025年5月15日
iPhoneアプリから投稿

もうすぐ還暦である。ビジネススキルの育成に関わる仕事をしてきた。そして近頃、何か今までの前提がガラリと変わる予感がある。「静かな退職」現象とか、出世よりやりがいと意味だとか。Z世代と呼ばれる若者たちから、地殻変動のような価値の転換が起きているのを感じる。

日本の企業経営者や管理職にはたまったものではないだろうけれど、僕はこの変化を、おおむね好意的に受け止めている。
もちろん、危うさがないわけではない。Z世代には、自殺願望の強さや幸福への諦めといった傾向も見られる。昭和世代からすれば、暴力や公害は減り、携帯もあり、良い時代になったはずなのに——。

とはいえ、Z世代を知ることは、これからの世界を知ることだと思っている。何より楽しい。たまたまでも彼らが話しかけてくれたら、僕はできる限り一生懸命、耳を傾けて話すようにしている(話しかけるのは、今や何かのハラスメントになりそうだから…)。

そんな彼らの一人、会社の後輩の優秀で穏やかなZ世代の女子が「最近ハマった映画」として教えてくれたのが、この『トワイライト・ウォリアーズ』だった。
違和感しかない——。
80年代の返還前の香港が舞台、カンフーアクションの復活。これは、どう考えても僕たち「還暦おじさん世代」のものではないか?

実際、返還前に一度だけ訪れた香港は、猥雑で小汚く、そしてエネルギーに満ちていた。九龍のビルすれすれに着陸する飛行機は、怖かったが記憶に残っている。この映画の舞台である九龍城も、憧れながらも恐れて訪れられなかった場所だった。

だからテンションは上がった。しかし——
上野の映画館、公開から4ヶ月が経った夜の回で、観客の8割が女子、それもZ世代らしき若い子か多かった。なぜ? その謎を探りながら、映画を観始めた。

映画はヤクザ映画のような抗争と暴力の群像劇。誰が主役かも分かりにくい。理不尽に扱われた男が逃げ込んだ九龍城でもまた酷い目に遭う。Z世代が共感する要素など、どこにも見当たらない。もしかして彼らはホワイト化した現代で理不尽に憧れてるのか…。そんなわけない。

物語が進むにつれ、変化していく。
理不尽のなかでも男は九龍城の隙間でなんとか生き延び、少しずつ受け入れられていく。そこには血のつながりも利益もない。ただ一緒に生きるということの中で育まれる絆があった。

映画の中で、みんなで1つのテレビを見て笑う場面が2回出てくる。これは象徴的だと思った。コミュ力とか、チームビルディングとか、そういうものではない。ただ隣にいる人と話すわけでもなく、一つとものを見て、一緒に笑っている。それだけのことが、なぜこんなにも尊く見えるのだろう。

現代の企業社会では、「成果と効率」を前提にした共同体が支配している。親分(上司)は短期成果を背負い、リーダーの仮面を被って部下を追い立てる。対話や傾聴の試みは進んでいるが、それは同時に「しゃべる努力」を求めるもので、しんどいのだ。
それにそのテクニックを成果のために使う人は正直多い。仮面を被っているから、良き人格が育ちにくく、企業的な人格に乗っ取られてしまうのだ。

一方、この映画で描かれる共同体には、しゃべらなくてもいい、役割がなくてもいられる、ただ「一緒にいてもいい」という場がある。
それは結婚や地縁や会社からは抜け落ちた、新しい“受容の形”かもしれない。

僕はずっと、そういう共同体の不自由さから距離を取ろうとしてきたけれど、この映画には心から感動した。みんなで一つのテレビを見たいな、と、思った。

最後に——
この映画は、庵野秀明が『シン・エヴァンゲリオン』で描いた救済の形にも似ている。初期のエヴァが描いたのは「溶け合い」という退行だったが、シンでは「自立した者同士の緩やかなつながり」が描かれた。

『トワイライト・ウォリアーズ』もまた、カンフー映画の形式を借りた、“自立と受容”のユートピアの試みだ。
繰り返し観るZ世代女子たちは、それを「かっこいい」と思っているのではない。“あるべき世界の幻影”を見ているのかもしれない。

やっぱり何かが変わろうとしている。そんな兆しを感じた映画だった。

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ノンタ

5.0香港、久々に行ってみるか、。

2025年5月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

香港映画ってこんなに面白いんだ!ってことを教えてもらいました。
九龍城砦は清朝時代から軍事要塞として始まったが英国統治後も管轄が曖昧で法が及ばない無秩序な地になり、上下に積み重なるような違法建築で増殖し5万人もの人々が暮らす独特のコミュニティが形成されていったとのことである。
映画は圧倒的なアクションシーンが満載で皆んな人間離れした動きをするし、どんなところに激突しようが死なないし、気功とやらで刃物も刺さらない超人もいるのでハラハラドキドキしながら決闘シーンを楽しめるとこがとにかく素晴らしい。だがこの物語を分厚くさせるのは登場人物たちの人間模様(皆んなカッコいい)とそこで暮らす人々の生活の息づかいの描き方がとってもいいのです。ラストシーン4人の若者がトタン屋根にたち(落ちそうなんだけど)これからの香港とこの地も変わっていくことを話すとこなんかグッときてしまいます。
アクション監督が谷垣健治で音楽が川井憲次で重要なスタッフに日本人が入ってるのが嬉しい。荻野目洋子「ダンシング・ヒーロー」や吉川晃司「モニカ」が流れてたが当時は空前の日本カバーブームだったかららしい。
あと、なんとソイ・チェン監督は続編と前日譚の両方を同時に進行中と言っています。前日譚は1950年代の九龍城砦の変化の過程を描き続編は九龍城砦なき後を描くとのことである。
楽しみでしかないです。
先日、香港に行ってた友人に、どんどん中国化してるじゃないか?と聞いたら「香港は香港のいいところを守り活力がある」と言っていた。
香港、久々に行ってみるか、。

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アベちゃん

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