山逢いのホテルで

劇場公開日:

解説

「ボレロ 永遠の旋律」「バルバラ セーヌの黒いバラ」などで知られるフランスの俳優ジャンヌ・バリバールが主演を務めた大人のラブストーリー。スイスの壮麗な山々と湖畔に囲まれた実在のホテルを舞台に、息子への献身的な愛と現実逃避の夢の間で揺れ動く女性を描く。

スイスアルプスをのぞむ小さな町で仕立て屋として働く女性クローディーヌは、障がいのある息子をひとりで育てている。毎週火曜日になると彼女は白いワンピースをまとって山の上のリゾートホテルを訪れ、一人旅の男性客を選んではその場限りの関係を楽しんでいた。もう真剣に恋をすることなどないと思っていたクローディーヌだが、ある男性との出会いによって彼女の人生は大きく揺さぶられる。

ファッションデザイナーとして活躍してきたスイス出身のマキシム・ラッパズが長編初メガホンをとった。「トリとロキタ」「その手に触れるまで」などダルデンヌ兄弟監督作を手がけたブノワ・デルボーが撮影を担当。

2023年製作/92分/R15+/スイス・フランス・ベルギー合作
原題または英題:Laissez-moi
配給:ミモザフィルムズ
劇場公開日:2024年11月29日

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

映画評論

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3
  • 画像4
  • 画像5
  • 画像6
  • 画像7
  • 画像8
  • 画像9
  • 画像10
  • 画像11
  • 画像12
  • 画像13
  • 画像14
  • 画像15

(C)GoldenEggProduction | Paraiso Production | Fox the Fox 2023

映画レビュー

4.0ダイアナ妃が亡くなった1997年

2024年12月3日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

息子のバティストはダイアナ妃の大ファン。
ダイアナ妃の写真を切り取っているクローディーヌは、山の麓のホテルで自分から男に声をかける。
どれも一度かぎりの相手。
主役のかたは1968年生まれ。
相手役の男性は1961年生まれ。
熟年から初老の世代の情熱が美しい。
仕事に子育てに介護、、、
誰だって解放されたいと思うこと、ありますよね。
舞台は1997年のスイスですが、あえて?風光明媚な観光地ではなく、欧州最大のダムがある場所。
せきとめられている水に、彼女の「解放されたい」という声が聞こえてくるかのよう。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
マリエル

3.5ジャンヌ・バリバールの演技が凄い!

2024年12月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

興奮

寝られる

ジャンヌ・バリバールはバティモン5やボレロ永遠の旋律で観たが、彼女の主演作は初めてなので観た。
ストーリーそのものもあるが、妖艶でセクシーさはさすが。
さて、この作品は彼女の息子が障害を抱えている。息子の世話をしながら洋服の仕立て屋をやり、ストレス発散?でホテルまで行き男性を奉仕する。ドイツからきた水のビジネスマン男性に惹かれつつも障害を持つ息子が心配で迷う。
迷いを仕草や表情など演技で見せるジャンヌ・バリバールは見事だった。
ただ、ストーリー・脚本は今年公開したパリの小さなオーケストラ同様もう少し掘り下げてもいい。
ストーリーは最後落ち着き良かったが。
ジャンヌ・バリバールの演技、日本語題の山逢いの逢を敢えて使ったのは評価したい。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
ナベウーロンティー

3.0感情に流された母、現実を見ていた息子、その先にあったのは何?

2024年12月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

単純

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 1件)
Dr.Hawk

4.0シャンタル・アケルマンを思い出した

2024年12月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

映画の中の大きなダムは、1995年「007/ゴールデンアイ」に出てきたヴェルザスカ・ダム。ロカルノに近いスイス南部のイタリア語圏ティチーノ州にある。

フランス語を話す主人公のクローディーヌは、ふもとの村に住んで、障害のある成人の息子を養いながら、仕立て屋をしている。しかし、火曜日になると、ケーブルカーで山を登ってリゾートホテルに行き、フロントマンの理解を得て格好の男を見つけ、言葉の要らない時間を過ごす。

彼女は、決して「その場限りのアヴァンチュールを楽しんでいる」のではなく、束の間の「Plaisir de la vie」生きる喜びを味わって力を得、やがて息子との生活に戻ってゆくのだ。そうだ、この映画は、あのシャンタル・アケルマン監督の傑作「ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080, コメルス河畔通り23番地」の続編なのだ。

しかし、彼女にも息子にも未来がある。さて、どうするか。

私は、クローディーヌに扮しているジャンヌ・バリバールは、ワイングラスを手にする時、最も美しく輝いて見えたが、皆さんはどうだろうか。

この女優さんは、インタヴューに答えて、日本映画以上、巧みに、女性の表面上の(社会的な)顔とは異なる別の顔を描いた映画はない、と述べている。なんて、傑出した女優さんだろう。限りなく、共感を覚える。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
詠み人知らず