この夏の星を見る

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劇場公開日:2025年7月4日

解説・あらすじ

直木賞受賞作家・辻村深月の同名小説を映画化し、コロナ禍で複雑な思いを抱える中高生たちの青春を、東京都渋谷区、茨城県土浦市、長崎県五島市を舞台に描いたドラマ。

2020年。新型コロナウイルスの感染拡大により登校や部活動が制限されるなか、茨城県立砂浦高校の天文部に所属する2年生・溪本亜紗の提案で、リモート会議を活用し、各地で同時に天体観測をする競技「オンラインスターキャッチコンテスト」が実施されることになる。長崎の五島列島や東京都心の生徒たちも参加してスタートしたこの活動はやがて全国へと拡がり、ある奇跡を起こす。

「交換ウソ日記」の桜田ひよりが亜紗役で主演を務め、亜紗の同級生役で水沢林太郎、長崎の学生役で中野有紗、早瀬憩、東京の学生役で黒川想矢、星乃あんな、亜紗が所属する天文部の顧問役で岡部たかしが共演。2019年のショートフィルム「ワンナイトのあとに」や配信ドラマ「今日も浮つく、あなたは燃える」で話題を集めた山元環が長編商業映画初監督を務め、ドラマ「ケの日のケケケ」の森野マッシュが脚本を担当。「ルックバック」のharuka nakamuraが音楽を手がけた。

2025年製作/126分/G/日本
配給:東映
劇場公開日:2025年7月4日

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(C)2025「この夏の星を見る」製作委員会

映画レビュー

4.5 大人になってからは得られない心の栄養素に満ち溢れていた作品

2025年8月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

幸せ

なぜかずっと胸がいっぱいになってじわじわと泣きたくなるような不思議な感覚に始終襲われた。

コロナによって制限された青春を、仕方なかったと諦めないで、今何ができるかと、全てはこのためだったんだと思えるように必死に過ごす彼らが、スクリーンに映し出された星空のように眩しすぎてたまらなくなる。

大人の2年なんてあっという間だけれど、彼らの2年の貴重さは計り知れない。同じ時間の長さでも、学生のあの瞬間でしか過ごせない日々は、人生であの瞬間しかない。

この作品は良いところがたくさんあって、出てくる大人もみんな素敵であったかいのもいいし、編集がとにかく素敵!!
ネタバレになるから具体的には書かないけど、ここでこのシーン出すのかとか、こうやって表現するのかとか、始終私の好み演出すぎて唸った。
カメラワークも音楽も良いし、次世代の期待の新人で構成された俳優陣も良い。『怪物』や『国宝』の黒川くんがこれまた良かった。

とりあえず良いポイントが多過ぎて、鑑賞後しばらく10秒おきに「良かったぁ〜」と、染みに染みた心からの声を繰り返し出してた笑

評価が高いのも頷ける。
とてつもなく無添加で後味爽やかな良い栄養素吸収できて幸せな気持ちになる作品。
映画館で見て本っっっ当によかった!!とってもオススメ!!

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AZU

3.5 コロナ禍の空に、一筋の光を探した高校生たちの青春群像劇

2025年7月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

癒される

直木賞作家・辻村深月の同名小説を映画化。
コロナ禍で青春を奪われた中高生たちが、オンラインで繋がり「天体観測コンテスト」を開催する。
2度と来ないでほしい。でも、決して忘れられない――
そんな“特別な夏”を生きた若者たちの群像劇です。

主演は桜田ひよりちゃん。
マスクでお顔を半分隠しても、隠しきれない大きな瞳がキッラキラ✨見つめられたら吸い込まれそうな真っ直ぐな眼差しに、大人心もぎゅっと鷲掴みされちゃいました🤩

そして、今テレビでも引っ張りだこの岡部たかしさんが、亜紗の所属する天文部の顧問役を好演。生徒の想いに真正面から向き合う姿に、観ている私たちも励まされました。

注目したいのは🧐
実景とVFXの融合でつくられた満天の星空の美しさ🌌
まるでプラネタリウムにいるかのようなクオリティで素晴らしく、haruka nakamuraの優しい音楽との調和がまた絶妙♪
ヨルシカのsuisとのコラボで書き下ろされた本作の主題歌「灯星(ともしぼし)」は、映画の世界観を丸ごとそっと包み込んでくれます🌟

帰り道、
思わず空を見上げたくなるはず🤫
忘れかけていた、あのときの気持ちにそっと触れる一本です。

近くで遠い記憶、
コロナ禍の2020年。
同じ思いで過ごした若者たちに
そしてそれを見守ってきた大人の私たちにも、必ず胸に届くひと筋の光を感じられる作品です🎬

汚れなき透明な心とハンカチをご用意してご来場ください😎

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ななやお

4.5 「よい未来を!」とエールを返したくなる。辻村深月原作映画で傑作がまた1つ

2025年7月6日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

楽しい

幸せ

冒頭10分ほどで非凡な映像センスを印象づける。インパクトのあるクローズアップ、躍動感を生むカメラワークと音響デザイン、快調な編集。山本環監督の長編商業映画デビュー作だそうで、気鋭のニューカマーの登場を歓迎したい。

辻村深月は大好きな作家で、書籍化された小説はすべて読んでいる。そして映画化作品にも傑作、好作が多い。「ツナグ」「太陽の坐る場所」「ハケンアニメ!」「かがみの孤城」などなど。辻村小説に一貫するヒューマニズム、ストーリー運びの巧さ、鮮やかな伏線回収あたりが映像化に向く要因だろうか。

「この夏の星を見る」は2021年6~8月に新聞連載され、2023年に出版された。コロナ禍の2020年、さまざまな活動が制限されたり自粛を求められた時期に、天文部所属の高校生や中学生が天体観測コンテストをオンラインで実施することに。準備の過程で部員同士の仲が深まったり、友達との関係に変化があったり、他地域の生徒たちとの交流を楽しんだり。世界規模のウイルス感染流行で人々の心が落ち込んだり塞いだりしていたあの頃、読者を、とりわけ若者たちを励ましエールを送るようなストーリーに、暗い時代に創作物やエンターテインメントができることのお手本を示してもらったような気がしたものだ。

映画化された「この夏の星を見る」も、そうした原作の力強いメッセージと魅力を映像で再現することに成功している。主演の桜田ひよりをはじめ、俳優の大多数が大部分のシーンでマスクを着用するという困難な撮影でありながら、主に目とマスク越しの発話で繊細な感情を的確に表現し、観客の心を揺さぶる。

映画版で驚いたのは、スターキャッチコンテストで出題された天体の方へ望遠鏡を素早く向け、スコープの視野内にとらえ、焦点を合わせる一連の動作が躍動感たっぷりに描写されていること。これなどは間違いなく映像の得意分野であり、小説の読者が頭の中で思い描いていた動きが予想を超えるアクションシーンになった喜びがある。

終盤、コンテストの参加者らが口々に「よいお年を!」と叫ぶ。文脈としては国際宇宙ステーションのクルーに、そして参加者同士に送るメッセージだ。だがそれだけでなく、あのコロナ禍に苦しんだすべての人へ、今よりもよい明日に、よい未来になるよう頑張ろう、と呼びかける普遍のメッセージとしても響く。だから映画の中の若者たちに、そしてこの夏に本作を観る人たちにエールを返したくなる。「よい未来を!」と。

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高森郁哉

3.5 離れていても、一緒にできること。

2025年10月5日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

スターキャッチっていう言葉と内容を初めて知ったけど、面白そうだと思った。
コロナによる制約の中でも、楽しみを見つけて、繋がる強さを感じた。ただ、実際には離れた場所だと天候とか条件が違うから、競うのは難しいような気もした。
景色は美しかったけど、ストーリーを分かりやすくしたためか、少し冗長に思ってしまった。もう少しいろいろな情報を知りたかった。

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由由