私は憎まない

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私は憎まない

解説

3人の愛娘を殺されながらも共存の可能性を信じ、平和と人間の尊厳を追求するガザ出身の医師イゼルディン・アブラエーシュ博士に迫ったドキュメンタリー。

ガザ地区の貧困地域出身で、パレスチナ人としてイスラエルの病院で働く初の医師となったアブラエーシュ博士。産婦人科でイスラエル人とパレスチナ人両方の赤ちゃんの誕生に携わる彼は、病院で命が平等なように、外の世界でも同じく人々は平等であるべきだと、医療で分断に橋を架けようとしてきた。しかし2009年1月、自宅がイスラエル軍による砲撃を受け、3人の娘と姪が命を落としてしまう。

砲撃直後、博士の涙の叫びはイスラエルのテレビで生放送されたが、翌日になると彼はテレビカメラを前に憎しみではなく共存について語り始める。決して復讐心や憎しみを持たない博士の赦しと和解の精神は世界中の人々に感動を与え、自伝「それでも、私は憎まない あるガザの医師が払った平和への代償」は世界的ベストセラーとなった。しかし2023年10月7日のハマスによるイスラエルへの攻撃、それ以降のイスラエルによるガザへの攻撃を経て、彼の信念は再び試されることになる。

2024年製作/92分/カナダ・フランス合作
原題または英題:I Shall Not Hate
配給:ユナイテッドピープル
劇場公開日:2024年10月4日

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映画レビュー

憎しみは有害な病だ。しかも伝染して広がる

2025年1月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 ガザからイスラエルの病院に毎日通うパレスチナ人産科医師の自宅がイスラエル軍に砲撃され、3人の娘が目の前で惨たらしく死んだ。娘の一人は頭が吹き飛び、壁に脳が飛び散った。しかしその直後、血まみれの服のままで彼は「パレスチナとイスラエルは共存すべきだ」と訴えた。その強さは一体どこから来るのだろう。そして、その出来事の直後、彼の悲痛な叫びはイスラエル中に偶然生放送された。イスラエルの人々はそれをどう聞いたのだろう。「戦争だからそれも仕方ない」なのかな。

 医師として彼が取り上げたイスラエル人の子がパレスチナ人の彼にやがて銃を向けるかも知れない。それでも、彼は「憎しみは有害な病だ。しかも伝染して広がる」と語る。そして、「その解毒剤は教育だ」と訴える。その訴えと祈りはどこまで届くのだろう。

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La Strada

5.0私は人類史上希(まれ)な時代と国に生きているのかもしれない。

Mさん
2024年11月11日
Androidアプリから投稿

私は平和が当たり前の時代と国に生きているが、案外そのことは珍しいことなのかも、と思った。

「アンネの日記」が(ここではその是非は述べないが)イスラエル建国の世論の地ならしをしたように、一本の映画が人々の考えを変えたり、行動のきっかけになることもあるのかもしれない。少なくとも、それを信じて、この映画は製作されたように思う。

ぜひ、いろいろな人にこの映画を見て欲しい。

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M

5.0多くの人に知って欲しい

2024年10月16日
iPhoneアプリから投稿

ドキュメンタリーなので映画としての評価は難しいですが、とても感銘しました

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letournesol

5.0どうして憎まないでいられるのか?

2024年10月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

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こべっこ