ポライト・ソサエティ

劇場公開日:

解説・あらすじ

恐ろしい陰謀に巻き込まれた姉を救うべく立ち上がった少女を主人公に、カラフルな民族衣装に身を包み戦うムスリムの姉妹を活写したイギリス発の青春バトルアクション。

ロンドンのムスリム家庭に生まれた高校生リア・カーンはスタントウーマンを目指してカンフーの修行に励んでいるが、学校では変わり者扱いされ、両親からも将来を心配されていた。そんな彼女にとって、芸術家志望の姉リーナが唯一の理解者だ。ある日、リーナが富豪の息子であるプレイボーイと恋に落ち、彼と結婚して海外へ移住することに。彼の一族に不信感を抱いたリアが独自に調査を進めると、リーナとの結婚の裏には驚くべき陰謀が隠されていた。リアは大好きな姉を救うため、友人たちとともに結婚式を阻止するべく立ち上がる。

新星プリヤ・カンサラが主人公リア、テレビドラマ「アンブレラ・アカデミー」のリトゥ・アリヤが姉リーナを演じた。テレビドラマ「絶叫パンクス レディパーツ!」で高く評価された新鋭ニダ・マンズールが長編初監督・脚本を手がけ、英国インディペンデント映画賞最優秀新人脚本家賞を受賞。

2023年製作/104分/G/イギリス
原題または英題:Polite Society
配給:トランスフォーマー
劇場公開日:2024年8月23日

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映画レビュー

3.5ひと粒で2度、いや3度おいしい

2024年8月31日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

既に多くの人々によって消費され尽くしているジャンルやテーマであっても、何かと何かを掛け合わせることで、全く新しい価値が生まれることもあるーーーと頭では理解できても、その”何か”を見つけるのは難しい。しかしパキスタン系イギリス人、ニダ・マンズール監督が放つ本作は、やや既視感はありつつも、かつてのジェーン・オースティン的な状況を現代英国に生きるムスリム一家の女性たちの身に置き換えたかのような、新たな時代の声をヴィヴィッドに伝える良作に仕上がった。その抑圧と新風の起爆剤となるのが主人公の抱える「スタント仕事に就きたい!」というたぎる様な願望、渇望、希求に他ならない。この青春映画お決まりの足元がしっかりしているので、意外なほど息切れせず、最後まで魅力が落ちない。アクションやカンフー面に過度な期待しすぎるとやや物足りなさが残るものの、軽い気持ちで臨む分には目と心を十分に沸き立たせてくれる一作である。

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牛津厚信

4.5ムスリム女性の異議申し立てをアクション青春ミステリーコメディとして描く!

2024年8月28日
PCから投稿
ネタバレ! クリックして本文を読む
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共感した! 1件)
村山章

3.5脚本に課題ありだが、今後が楽しみなパキスタン系イギリス人の新鋭監督

2024年8月23日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

笑える

楽しい

本作で長編監督デビューを飾ったニダ・マンズールは1990年生まれなので、現在は33か34歳か。パキスタン系イスラム教徒の家庭に生まれ、10歳の時にロンドンに移住したというから、自筆の脚本には十代の頃の実体験も反映されただろう。本作の前には短編映画とテレビドラマでキャリアを積んだようだ。

スタントウーマンを目指してカンフーの修行に励む女子高生リアが、大好きな姉と富豪の息子サリムとの縁談には何やら邪悪な陰謀があると考え、親友たちを巻き込んで富豪親子の秘密を暴こうと奮闘する青春アクションコメディ。話のテンポはまあまあ良く、リアのなかなか決まらない跳び後ろ回し蹴り?を中心にアクションもそれなりに見せるし、笑いのセンスもややベタだが悪くない。

残念ながら脚本にはところどころ難があって、まず前半の姉の縁談に対するリアの疑念が、いまいち観客に共有されない点。サリムと母親の親密ぶりは確かに過剰ではあるけれど、確証もないまま秘密を探るため犯罪行為を重ねる(男性更衣室に忍び込んでPCを盗み中身を見る、富豪の屋敷に不法侵入など)あたりは、愛する姉を取られたくないがゆえの妹の暴走に見えてしまい共感しづらい(ついでに、日頃リアは姉にあれこれ求めるばかりなので、姉に何かお返しをするような普段のエピソードもほしかった)。また、ある時点でリアは屋敷内のある場所で秘密の一端をつかむのだが、そこに入った後脱出したことをサリムと母が知りながら、何ら対抗策を打たないままのんきに結婚式を迎えるのも、リア側にとって都合が良すぎる。脚本をもう少し工夫すれば、主人公への共感度とストーリーの納得感が高まっただろう。

マンズール監督は、映画の道を志すずっと前の幼い頃はミュージシャンになりたかったそうで、サウンドトラックのレトロ寄りの選曲センスにも音楽好きがうかがえる。あるシーンで唐突に浅川マキの『ちっちゃな時から』が流れて思わず笑ってしまったが、鑑賞後に調べたら、2015年にイギリスのレーベルから浅川マキの独自企画盤(『ちっちゃな時から』はスタジオとライブの2バージョン収録)がリリースされ、欧州で静かに人気が再燃していたとか。

インド/パキスタン系イギリス人の女性映画監督といえば、大先輩のグリンダ・チャーダ(「ベッカムに恋して」「ジョージアの日記 ゆーうつでキラキラな毎日」など)がいる。欧米で暮らすアジア系が主人公の映画はまだまだ少ないという点からも、マンズール監督にはその境遇と経験を活かした意欲作を今後も期待したい。

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高森 郁哉

1.5今までに無いタイプのインド系映画

2025年2月18日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

インド映画にありがちな無駄に長くて回数の多いダンスシーンに頼らないのは新しく感じる。
まぁ、主演がインド?パキスタン?の人ってだけでイギリスの映画だしな。ボリウッドとは違うよね。

内容は青春&コメディ&アクション。
青春要素強め。序盤の結婚妨害作戦で暴走する様は大分痛かったな。その後の展開や真相も個人的にはいまいち。
期待してた肝心のアクションももう少し頑張って欲しかった。

アクション映画じゃなくて青春映画と思えばそれなりに楽しめるかも。

あと、最近の映画ってなんだか多国籍化?多様化?が進んでるよな。登場人物しかりBGMしかり。
その風潮が良いのか悪いのかは知らんけど、何か無理してない?って思ったりもする。

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カミムラ