映画検閲

劇場公開日:

解説・あらすじ

1980年代のイギリスを舞台に、当時「ビデオ・ナスティ」と呼ばれた、低俗・暴力的との烙印を押された作品に対する検閲を題材に描いた心理ホラー。検閲のために過激な映像を見続けていた主人公が、次第に現実と妄想の境を見失っていくさまを描き、サンダンス映画祭やシッチェス・カタロニア国際映画祭など各国の映画祭で上映されて注目を集めた。

ビデオ・ナスティに対する論争が巻き起こっていた1980年代のイギリス。映画検閲官のイーニッドは、それが正しいことだと信じ、暴力的な映画の過激なシーンを容赦なくカットする毎日を送っている。その揺るぎない姿勢で周囲から「リトル・ミス・パーフェクト」と呼ばれている彼女だったが、ある時、とあるベテラン監督の旧作ホラー映画に登場するヒロインが、幼いころに行方不明になり、法的には死亡が認められた妹ニーナに似ていることに気が付き……。

主人公イーニッド役は「聖なる証」「キャッシュトラック」などにも出演しているニアフ・アルガー。これまでに短編映画を多く手がけ、長編映画はこれが初監督となるプラノ・ベイリー=ボンドが監督・脚本を務めた。「カリコレ2024/カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2024」では「映画検閲官(仮題)」のタイトルで上映された。

2021年製作/84分/R15+/イギリス
原題または英題:Censor
配給:OSOREZONE
劇場公開日:2024年9月6日

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(C)Censor Productions Ltd/ The British Film Institute/ Channel Four Television Corporation/ Ffilm Cymru Wales 2020, All Rights Reserved.

映画レビュー

3.0丁寧な描写

2025年5月6日
Androidアプリから投稿

本作の最大の特徴は、妹が失踪した事をトラウマの様に抱える主人公に寄り添った丁寧な人物描写である。終盤に向かうに連れホラー的展開もきちんと用意されているが、中々前に進めない主人公の心情を上手く描いているため、非常に感情移入出来る構成になっているのである。仕事に打ち込むことで現実逃避の傾向もあったのか、検閲していた作品に失踪した妹に似た人物を発見したことから主人公の人生は大きく崩れることになるのだ。
実際に本作は映画検閲をテーマにした作品というだけであり、呪われた映画を観たことで呪いにかかると言うようなオカルトホラーではなく、妹を想うあまりに現実なのか妄想なのか分からない世界へと足を踏み入れてしまうという物語となっている。

よってジャンプスケア等の過剰な演出は控えめであり、どちらかというと雰囲気系と言っても過言では無いだろう。幽霊や悪魔、殺人鬼と言ったキャラクター要素のある存在は出て来ず、あくまでも心情をベースとしているため、ホラー映画としてだとパンチは弱い。それに全体を覆うスローテンポな物語進行が相まって「怖い」と感じる事なく終盤まで差し掛かっていた。やはりホラーを観ている観客をしっかりと驚かせる演出は必要なのだろう。だが、最後の最後で溜まった膿を吐き出すかの如く大暴れするシーンがある。このシーンがまぁまぁの血しぶきシーンの為、本作がR-15指定な理由が分からなかった人はそこでようやくその理由を知ることになりそうだ。

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Mina

2.5悪を解き放て!

2025年5月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
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なつ F列

3.0もう一つくらい仕掛けが欲しかった

2025年4月13日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

信用ならない語り手というジャンルがある。主人公やそれに類する視点キャラクターが言っていることや見ているものに信憑性がない作品をいう。
本作もそのジャンルの作品で、主人公の行動が正しいのかどうか分からなくなっていく様子をみる、一応ホラーカテゴリだ。

特にルールがあるわけではないだろうが信用ならない語り手として最低限のバランスはとれていた。
ギリギリの瞬間まで結果を先延ばしにできたのも褒めていいだろう。

だがしかし、面白いかというと、これが中々微妙だ。
ハラハラ感とか、謎がある感じとか、何でもいいのだが、あともう一つくらい鑑賞娯楽度を上げる仕掛けみたいなものがあればよかった。
少々シンプルすぎるし、道筋も真っ直ぐすぎたように思う。

観る価値はそんなに感じないけれど、つまらないわけでもないので及第点くらいはあげてもいいんじゃないか。

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つとみ

3.0映画検閲官が映画に取り込まれた!

2025年4月10日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

怖い

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ratien