スリープ

劇場公開日:2024年6月28日

スリープ

解説・あらすじ

睡眠時間に得体の知れない恐怖に脅かされる夫婦を描いた韓国製スリラー。

ヒョンスと妻スジンは我が子の誕生を控え、幸せな結婚生活を送っていた。ある夜、スジンの隣で眠っていたヒョンスが突然起き上がり「誰か入ってきた」とつぶやくと、それに呼応するかのように家の中に不穏な気配が漂いはじめる。翌朝、下階の住人から、明け方の騒音が1週間続いていると苦情が入るが、ヒョンスもスジンも身に覚えがない。その夜からヒョンスは眠りにつくたびに異常行動を繰り返すようになり、頬をかきむしったり、生魚を丸のみにしたり、窓から身を乗り出したりと次第にエスカレートしていく。夫婦は睡眠クリニックの受診を決めるが、スジンの母は超自然的な力に頼るべきだと話し、巫女から手に入れたお札を夫婦に渡す。

「82年生まれ、キム・ジヨン」のチョン・ユミが妻スジン、「パラサイト 半地下の家族」のイ・ソンギュンが夫ヒョンスを演じた。ポン・ジュノ監督作の助監督を務めた新鋭ユ・ジェソンが監督・脚本を手がけ、長編デビュー作にして第76回カンヌ国際映画祭批評家週間に選出された。

2023年製作/94分/G/韓国
原題または英題:Sleep
配給:クロックワークス
劇場公開日:2024年6月28日

スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.5 イ・ソンギュン喪失の痛みはいまだに癒えない

2024年6月27日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

笑える

悲しい

怖い

 韓国の俳優イ・ソンギュンが、昨年12月に急逝した衝撃による痛みはいまだに癒えません。韓国はもちろんのこと、世界の映画界にとっても貴重な才能ある俳優の喪失は大きな痛手となりました。

 本作は、ホン・サンス監督「教授とわたし、そして映画」(2010)でも共演しているソンギュンとチョン・ユミの主演で、睡眠時間に得体の知れない恐怖に脅かされる夫婦を描いたコンフュージョン・スリラーです。

 長編デビューしたユ・ジェソン監督の脚本と演出、ソンギュンとユミのケミストリーが、スリラーとコメディの境界線で絶妙にバランスをとっており、ユニークな恐ろしさが迫ってきます。ソンギュンは優しい夫の豹変を演じ分け、その深い演技力を改めて証明。年齢と作品を重ねるごとに魅力が増し、まさにこれから世界での活躍が期待されていたイ・ソンギュンという俳優をその目に焼きつけてください。

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共感した! 7件)
和田隆

3.5 【”誰かが入ってきた・・。そして鬼神の正体とは・・。”今作は、韓国の名優故イ・ソンギュンとチョン・ユミが夫婦を共演する、睡眠サスペンススリラーである。】

2025年12月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

知的

斬新

■出産を控えた夫婦のオ・ヒョンス(イ・ソンギュン)とスジン(チョン・ユミ)。
 ある夜、隣で眠る夫・ヒョンスがムクリと起き上がって「誰か入ってきた」と呟く。
 翌朝、下階の住人である”引っ越しして来た”女からの騒音の苦情も全く覚えがない。以来、ヒョンスは眠るたびに、顔を傷が出来る程かきむしったり、夜中に冷蔵庫の生肉を食べるようになるのである。

◆感想<Catuion!内容に触れています。ネタバレです。マア、観ていれば分かる人も多いと思いますが・・。>

・可なり怖い作品である。故イ・ソンギュンとチョン・ユミが夫婦を演じている事もあるだろうが・・。
 個人的には、オ・ヒョンスを演じた故イ・ソンギュンよりも、子を守ろうと必死なスジンを演じたチョン・ユミの鬼気迫る演技の方が怖かったかな。

・ご存じの通り、韓国は儒教の国であるので、年上の人を敬う文化があるが、今作はそれを逆手に取った気がするのである。

・階下に住んでいたそれまでオ・ヒョンスとスジンの営みに興味があり、且つ二人の愛犬ポメラニアンを嫌っていた老人が亡くなり、いたその部屋に娘と孫が越してくる。ここまで観れば、オ・ヒョンスに憑りついたのが何であるかは、わかるであろう。

・それにしても、死んだ老人を夫の中から追い出すために、娘と孫を誘拐してドリルで死んだ老人を脅すスジンの姿の方が怖かったなあ。

<今作は、韓国の名優故イ・ソンギュンとチョン・ユミが夫婦を共演する、睡眠サスペンススリラーなのである。>

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共感した! 5件)
NOBU

3.0 何をされたら怒る?

2025年10月30日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

怖い

狩野英孝「寝てる間にタトゥー掘られてたら」

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共感した! 0件)
やにわ

4.5 恐怖映画の革命!!!

2025年9月30日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

知的

斬新

物語というものはなるべく早い段階で今後の進む方向性を開示して、追体験する側の期待、希望、予測をどこまで凌駕して裏切れるかで、その作品の完成度が評価されると言うのがドラマツルギーの定石である。がしかしこの作品は、何種類のも対立軸を交互に行き来させることで、反発するN 極とS極を螺旋上に配置しその斥力の回転だけで物語を進めると言う極めて高度な構成となっている。俳優と一般人、上階と下階、医学と超常現象、主観と客観、事実と妄想、身内と他人、医者と巫女・・・いずれも二つの相対立する力を推進力に物語が進むが、その二つの反発する力を鎮める唯一の力が共に引き合う夫婦愛。このエレメントから物語を考察すると見るものらは終始反発する二極を相互に行き来させられて、最後の最後まで恐怖というコンセプトに内在するサスペンスとホラーという要素の狭間で、どちらに転んでも恐怖に変わりないと言う「恐怖」の概念の本質を弄り倒す、一歩間違えば緊張のあまりギャグにもなりかねないギリギリの緊張感で終始観客を引きずり回す。これがたまらない新しい感覚で快感なのだ。サスペンスとして見てみる事が可能であり、ホラーとして見てみる事も可能なこの作品、終始最後の最後まで超常的なものが現れる事なく進むだけに、両方の可能性の恐怖に引きずられその緊張感、見えぬものを最後の最後まで見せない演出によって一歩間違えばギャグやコメディにまで持って行けそうなポテンシャルを内包しつつ、一旦の幕切れとなるが、それが真のハッピーエンドなのか実はその後に最悪な続きが展開するのか、そこですらどっちにでも解釈が分かれてしまうと言う複雑さ。デ・パーマは🎦キャリーでこの緊張感のママ一旦は物語を終わらせながらその緊張感に耐えられずエンドロール・アフターでもうひとサービスを展開し称賛を浴びたが、この監督それすら封印したために、子の複雑さに付いて来れなった観客からは思わぬ低評価を喰らう事になってはいるものの、この作品そこを封印した初めての斬新映画と言えよう。メチャクチャ次回作が待ち遠しい。

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mark108hello