ゴジラ-1.0/Cのレビュー・感想・評価
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G1.0マイナスカラー鑑賞しました
さて、わざわざモノクロにコンバートして上映するという公開形態をとった本作ですが、いろいろと新しい発見がありました。
カラー情報が無くなったことにより、リアリティ(?)というか、肉感的な感覚、役者が画面のそこにいるという生々しさが無くなった感じで、モノクロに慣れている方にはリアルに感じるのかもしれませんが、なんか「情報が減った」感覚があり、その分、カラー情報に隠れていた情報が入ってくる感覚がありました。
特に音、声。
あれ、こんな感じだったっけ?セリフがするすると頭に入ってきます。
モノクロでリアリティが増すというよりは、アニメ観てるみたいな感覚が襲います。
いいセリフ回しだなと、感心しました。
あと、憲子が浩一を突き飛ばして、吹き飛ばされるシーンがはっきり見えました。
カラーでは気が付かなかったところにいろいろ気が付けたのが今回の鑑賞におけるメリットでした。
モノクロは映画の質をあげました。
ゴジラのテーマって改めて名曲
解像度が下がっても物語は生きてる
復刻感体験映画
とにかく画面が暗過ぎる。もっと丁寧なモノクロライズを!
「シンゴジラ・オルソ」の時も今回の「ゴジラ-1.0/C」でも思ったのだが、
仕上がったモノクロ画面があまりにも暗過ぎる。
敷島の家ん中なんか真っ暗。黒だけじゃなく白もぶっ潰れてる。
観にくい事この上ないよ。
ゴジラの原点である、ほぼ70年前のモノクロの2作「ゴジラ」「ゴジラの逆襲」を
4KUHDやBlu-rayで観ても、全然暗さは感じない。
かつての黒沢作品だってモノクロ映像は全く暗くなく、むしろ躍動感に溢れてる。
またカラーをモノクロ化したMADMAX FURYROADやTHE MISTを観ても暗くなかった。(暗くないどころか魅力が増していた…この域に達して欲しかった。特にMADMAXのブラック&クローム・エディションは半端ない!)
今回は色調補正が失敗してるんじゃないかな?
言っておきますが、カラー版は9回も観た程大好きだけど、良い作品だけにもっと丁寧なモノクロライズして欲しかったかな、もったいない!…カラー版は特に海神作戦の時のゴジラがグレー、空もグレー、海もグレー、軍艦もグレー、すべて異なるグレー色が織り成す濃淡のグラデーションがとても美しく、背ビレと熱線のみクリアブルーでそのコントラストがセンス抜群だったのに、本作ではその良さも消えてた。
蛇足ですが、本当に無気味なモノクロゴジラを観たかったら2作目の「ゴジラの逆襲」をオススメします。歴代随一醜悪なゴジラの造形、動物感とスピード感溢れるアンギラスとの死闘、特撮と完全リンクした濃厚な人間ドラマ。自衛隊の作戦展開のダイナミズム。
名作と言われる1作目より、よっぽど凄かったのを最近再認識しました。
より映像、ストーリーに集中し、ゴジラの恐怖がマシマシに。
未来を生きるために・・・
「ゴジラ-1.0」モンスターバースのゴジラとは、また違う意味で楽しませてもらいました。
基本的に怪獣王、キング・オブ・モンスターのゴジラが好きなんで、人間と戦うゴジラにはあまり魅力は感じないのですが・・・やっぱり面白いものは面白い。
今回、マイナスカラーということで、白黒のゴジラなんですが・・・どうでしょう?
自分的には、はっきり言って、どうでも良いって感じでした。
確かにドラマ場面では、あの昭和の風景に白黒は似合ってました。小津安二郎監督作品みたいな雰囲気が漂ってました。
でも、わざわざCGで作ったゴジラや銀座の町並みから色を抜くのはどうなのかな?チョット違う感じがしました。
(余談ですが、「シン・ゴジラ」にも白黒バージョンがあるようだけど、それって必要?)
まぁ、本編が面白いから、そのくらいのこと、気にならないんだけどね。
それより、「ゴジラ-1.0」を映画館で見てから、数々のネット情報に一喜一憂。考察がすごいよね。そんな知識を含んでの今回の鑑賞。いや~、ホンッと楽しませてもらいました。
白黒はやっぱり関係なかったかな。
【ネタバレ含む】
ところでラストの首筋の謎のアザ?動いてましたよね。
最初、見たときには気にしてなくて・・・
ネットで見かけて気になってました。
なるほど、G細胞ね。
浜辺美波さんは、この影響で死ななかった?ゾンビ?
G細胞をメインにして、ゴジラが出てこないゴジラの映画が出来たりして・・・
あっ、そのためにタイトルをGにした?
情報量が減るからこその効果
白と黒の恐怖と猛威の中に、新たな魅力と美を見た
『ゴジラ ‐1.0』のモノクロ版。
『シン・ゴジラ』もモノクロ版が公開されたが、今回は全国340スクリーンの大規模公開。製作側のよほどの自信と更なる興行アップの期待が窺える。
レビューは書かないつもりでいたが、こちらはこちらで思う事があったので。
詳細はカラー版で書いたので、簡易レビュー。
『~‐1.0』はもう一度劇場で観たいと思っていたけど、他にも観たい映画や都合などでなかなか。
そんな時、このモノクロ版の公開。
絶対観たいと思った。もう一度観たい事もあったが、それ以上の理由も。
昭和、第1作より前の時代が舞台。それに、ゴジラの原点=第1作はモノクロ。モノクロで見る価値は充分あり。
ありふれた言い方かもしれないが、まるで昭和の映画を見ているよう。
ベタな演出や演技が賛否分かれている本作だが、かえってそれがモノクロになって活きた。
ゴジラの熱線による破壊の閃光。白と黒のコントラストが映え、そこにカラー版以上の“美”を見た。
ゴジラもより恐ろしく。神々しく。
カラー版と全く同じ作品なのに、また別の作品のような魅力と見応えと新鮮さがあった。
きっと、第1作を初めて見た方はこんな感じだったんだろうなぁ、と。
モノクロで話は同じなのに、劇場が結構混んでた事に驚き。多くの人もモノクロに興味や見たかったんだなぁ、と。
改めて見て、THE日本映画的で人間ドラマベースなのに、アメリカで大ヒット&高評価したもんだとも。
これも改めて見て感じたが、単なる怪獣映画に留まらず、人間ドラマをしっかり描き、戦争時代の背景が争い続く今の世に訴えるものがある。苦難に対し乗り越え、未来へ。メッセージ性と抜群のエンタメ性。
アメリカでは今賞レース開幕中。各前哨戦によって、作品賞にノミネートされたり、外国映画賞や視覚効果賞も結構受賞。外国映画賞はアカデミー国際長編映画賞日本代表に選ばれた『PERFECT DAYS』より多く受賞し、視覚効果賞に至ってはオスカーでもノミネートどころか受賞を狙えるポジションに。
『シン・ゴジラ』の国内映画賞席巻も驚きだったが、今回は国内映画賞ではなく米オスカーに手が届こうとしている。
アメリカと日本のCGやVFXの技術の差は圧倒的で、差を縮める事など絶望的と思われた。が…
アカデミー賞授賞式。視覚効果賞発表の時、ゴジラの名が呼ばれたら、私はもう…。
その面白さと魅力と迫力と恐怖がモノクロになってさらに。
『ゴジラ ‐1.0』の猛威はまだまだ続く!
再見する機会を与えてくれた
絶妙ににリアル!
モノクロで際立つ絶望
ゴジラ・シリーズ第30作(通算33作)のモノクロ版。
TC PREMIUM THEATERで鑑賞。
ノベライズは既読。
1作目を彷彿させるモノクロ映像によって戦後間も無い時代の空気感が醸し出されていて、映像に説得力がありました。
カラーも良いですがこちらのバージョンが正なのではないかと思えるくらい、モノクロがしっくり来ていて驚きました。
ゴジラの恐怖が2割増3割増で迫って来て、モノクロによって「怪物感」がより強調されている気がしました。こんな絶望に抗えるのかと、3回目なのに新鮮な気持ちで観られました。
[余談]
いちばんはじめに出る東宝マークもモノクロだったら完璧でした。その後のスタンダードサイズのモノクロマークは1作目の流用だろうと思われますが、本編はシネマスコープなのだから、モノクロのTOHOSCOPEマーク(黒澤映画とかの素材を拝借?)にしても良かったんじゃないかなと感じました。
[以降の鑑賞記録]
2024/06/06:Blu-ray
※修正(2024/06/06)
世界映画史上の重要作、到達点。
戦中日本人を尊び、現代日本人を鼓舞する素晴らしい作品
夢を観ているかのようだった
まだ戦争は続いたままなんだ!
「これで終わりにしろ、敷島」
太平洋戦争末期、特攻隊員・敷島(演:神木隆之介)は、爆装零戦の故障を偽り大戸島の飛行場に着陸する。その晩、島の伝承に伝わる「呉爾羅」なる怪物が飛行場を襲撃し、敷島と整備兵・橘(演:青木崇高)を除き全員死亡。やがて失意のなか復員した敷島は闇市で典子(演:浜辺美波)と出会い二人で暮らす。復員局の斡旋で機雷掃海の職を得た敷島は秋津艇長(演:佐々木蔵之介)、学者・野田(演:吉岡秀隆)、"小僧"水島(演:山田裕貴)らと掃海活動を行う。折しもビキニ環礁では水爆実験が行われ、その頃から太平洋では奇妙な船舶破壊事故が頻発するのだった...。
鳥肌が立った。元々僕はあまり特撮が好きではないし、怪獣モノもあまり観ない。特に「ゴジラ」に関しては初代と「シン・ゴジラ」しか観ていない。これには理由があって、そもそもゴジラは怪獣映画だと思っておらず、人類の罪と罰を問うた映画だと思っている(この観点からみると、実は「シン・ゴジラ」も少し弱いのだが...)。その人類の功罪を前にして、限られた条件下でその当時の人類の叡智を以て罪を贖うのが本来の「ゴジラ」だと思っており、だから後年の怪獣同士の戦いにはまるで興味が湧かなかったのだ(同じ理由で「ランボー」も一作目しか観ていない)。
だから今回も当初の公開はパスしていたのだが、ミリタリーおじさんホイホイの戦闘機や軍艦が登場するということと、今般改めてモノクロ映像版として上映することを知り、「モノクロならば観てみようか」ということになった。
いや、山崎貴監督やるじゃないですか。プロットはこれで申し分なし。劇中、パイロットとしてブランクのある敷島が「とある試作戦闘機」をなんで一度のテスト飛行もなしにあそこまで乗りこなせるのだろうかとツッコみたい気持ちはあるにはあったが、まあSFなのでそこは目を瞑る。これまで「映像先行」であまりプロットを評価してこなかった監督だったが、ここまで作り込めたのは、曰く一皮剥けたのではないか。「ALWAYS 三丁目の夕日」(2005)で一度ゴジラを映像化しているだけあって、なめらかな動きがとても良かったし、「これに伊福部昭のスコアがのってくれたらなぁ」と思っていたら欲しいところで伊福部スコアが流れてきた。佐々木蔵之介と吉岡秀隆、そして青木崇高の姿もいい。それぞれが「あの戦争は何だったのか?」という問いを背負いながらゴジラと対面する...自分が求めていた本来のゴジラがそこにあった。
そのうえで、ガイガーカウンターの針が振り切れるまで自分のなかに溜め込んだエゴを放出させてもらうと、この映像を本多猪四郎と村田武雄の脚本で観たかった。序盤なのだが、言葉の端々が妙に現代的で「当時の人々ならばこういう言葉遣いにはならないだろうな」と思いながら観てしまった箇所があった。それが勿体ない。また、(もうこれはどうしようもないが)やはり戦後の人々と現代の人々とでは骨格が変化しているのだろう、好演しているものの神木隆之介と浜辺美波が少し浮いている感も否めない。例えば神木隆之介と田村高廣をパイロット姿で比較するというのは酷な話だが、やはり現代っ子だよなと思いながら観てしまった。あとは話の本筋にはあまり関係ないが、放送局のアナウンサーの悲壮感についても、あれは本多猪四郎版だから出せたものだと思う。そう、秋津艇長が話していたように「戦争を知らないってのはな、幸せなことなんだ」。
それでも、元々のゴジラとは何なのかを堪能できた作品。国際情勢の関係で米軍が動けない状況下、本来ならば解体される運命にあった軍艦や戦闘機をかき集めてそれぞれが抱えていた「自分たちの戦争」に向き合った帝国海軍の男たちに敬礼。彼らが戦後も抱え続けた無念、その権化こそが「ゴジラ」の正体だったのかもしれない。
マイナスからマイナスがプラス
2024.3.11追記
日本映画史上初
2023年度アカデミー賞
視覚効果賞受賞
おめでとうございます!
モノクロ
フランス語のmonochromeが語源で
元は「単一色」という意味だが
映像分野ではカラー映像の対極した
白黒映像をさす
もともとは写真・映像初期の色が
付けられない時代の産物であったが
カラー化が可能になってからは
より芸術性の意味合いで
モノクロを使用する割合が増えた
「ゴジラマイナスワン」は
通常版を観賞した時から
モノクロでも面白いかもとは
思っていました
舞台設定が戦後ということも
ありますが画面の雰囲気や
仰々しいセリフ回しなどが
昭和の映画感を非常に
意識してるなと感じたからです
でどうだったかというと…
大ハマりでしたね
初見の人もこちらを先でも
いいのではと思うほどです
モノクロだとがれきの山になった
東京や銀座の閉塞感が倍増
何よりモノクロの画面で
白目の上で細かにうごめく
神木隆之介の目線の動きに
感情移入度が増します
モノクロ上映
最近ボチボチやりますが
一切興味なかったんですが
(やるならシンゴジラより
シンウルトラマンじゃねとも)
役者の表情の変化がこれほど
強調されるのかという点に
今回気づかされました
また実写とCGの境目が
補間される効果もありました
ゴジラの熱線でキノコ雲が上がる
瞬間などはこれまでに見た事も
ないような不思議な感覚に
なりました
特に伊福部昭の曲でヌッと
登場するゴジラのシーンは
ホント不思議な感覚になります
モノクロ化にあたって
コマを落とすとか
フィルムノイズを入れるとか
音質を割らせるとかも
やってみたらと少し思いましたが
そういうのはやはり安っぽくなる
だけでしょうね
「ゴジラと日本人」
「敷島の戦争」
このデュアルストーリーが
より引き立つ上映だったと思います
まさに
マイナスからマイナスが
プラス効果高くなってる稀有な例です
全155件中、121~140件目を表示













