アイアンクローのレビュー・感想・評価
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239 家族愛全開ってあまり好きでないんだわ
全盛期のおとっつあんフリッツフォンエリック。
大体が蹴って叩いて顔面掴み。
それだけで存在感バリバリなので動いただけでオーって感じ。
演じる俳優は顔こそ似ていないけど全体の雰囲気はそっくり。
これは兄弟みな似てましたね。
あと対戦相手のブルーザーブロディやハーリーレイス、
リックフレアーもいい感じでした。
特にレイスは現れた瞬間笑ってしまったが。
さすがに馬場は似てる奴もってくるのは無理か。
ケビン役含めて出演者がプロレスの動きをしていたのには驚いた。
ドロップキックの打点は高いし
結構高いところから落ちてるし頑張ってんな―。
で、ケビンの彼女綺麗やなあ、と思ったら
我が愛しきのリリージェームズちゃんやないの。
めっちゃ若い!それだけでオケ。
肝心の物語、進行はボヘミアンラプソディーみたいな感じ。
あ-A24ってまともな映画も撮れるんや(笑)
60点
Tジョイ京都 20240413
パンフ購入
で誰の呪いなのか?
子供のころリアルタイムで見てたよ、鉄の爪、アイアンクロー覚えてる。昭和のあの頃は日本中テレビに釘付けで、時間が近かったからプロレスとドリフは男の子共通の話題だった気がする。
で、映画は親子二代続く悲しき家族愛の実話である。当時流行ったブルーオイスターカルトやラッシュがテンション爆上げ。
兄弟達が自滅して行くくだり、理由が微妙に説明不足な感じがする。これだけ素敵家族が居るのに何故だ?って、、生き残ってるお兄さんが主役だし取材もしてるんせいか一番辛いのにいちゃんやろ、、と思っう。あと両親ね、、、映画化に際して家族に悪役を作らないってのが条件だったり、、まあそんな邪推をしてしまった。だって美化しすぎなんだもん、この家族愛自体が呪いになってしまっていたのかもしれない、、悲しいねぇ。
昔呪いに興味があって、いろんな本読んだけど「私は呪われている」と思った瞬間から呪いは発動するそうだ。
プロレスを通じての破綻した子育て教育
前評判を見て、評価が高かったので
プロレスの世界は全く知らない。が、鑑賞。
感想
実話に基づく話。両親を含め5人の兄弟の生き様を
プロレスという俗的なスポーツの業界の裏事情も含め、描かれた映画であったが、どのような世界でも頂点に立つことは並大抵の努力ではなし得ない事だということを感じた。
プロレス団体の利権争いや裏ルールが存在するという事がよくわかって、興味深く観た。
効率的なトレーニング方法や摂取する食品は詳しくは描かれていないが、摂取するものには発癌性食品添加物など身体的に悪影響を及ぼすものが多く筋肉トレーニングにも身体的には悪影響を及ぼす添加物を大量に摂取し、身体を壊しているのではないかと感じる部分が多々あった。それにつけ加えてメンタル面でも多くの駆け引き等のストレスがあり、本当の意味での真の理解者、協力者のサポートがないと栄光は勝ち取れないのではと感じた。
真のスポーツマンシップとはまた一味違う、マネージメントでの苦悩に満ち溢れている映画で、ドラマに取り上げられている兄弟は悲劇的であるが、そうなってしまったのはやはり父親と母親が、日々の生活の中で子供とお互いに真の思いやりを持って接する事が出来ていなかったのでは無いかと思わせる。
どんなに偉大と言われる人でも子育ては一人では出来ないし、放任主義的教育は無責任である。かと言って関わり過ぎも子供を成長させる事が出来ない。
アイアンクローを生み出した有名人かもしれないが、自分の主義主張を子に押し付け、子が本当に助けてほしい時、肝心なところは個人主義でいろという、如何にも傲慢な合理覇権主義的、アメリカ人らしい精神構造に怒りを感じた。
いずれにしても良いものを沢山持って生まれてい出てきた子供達だったが、親のエゴに翻弄された人生になってしまいとても可哀想に感じた。
もっと自由な価値観をサジェストしてあげたかった。残念な気持ちになった映画であった。さわやかさはなく、理不尽さが残る展開はやはりA24が関わっていると感じる。
ザックエフロン、久しぶりに観た。アイドル時代とは打って変わった演技。それなりの年季を感じる。◎
脚本◯
演出◯
プロレスを知らないからか、前評判ほどの評価には残念ながら至らず。
⭐️3
空中の赤ちゃんのシーンが好きでした。
左手で右手首を握って、相手のこめかみを押さえながら、「アイアンクロー!」って、よくやっていました。
当時、自分がアイアンクローをされることがあっても、本心は「大して痛くないよなあ」と思いながらも、なんか大げさに反応していました。今思えば、子どもの握力ですから、ほんとに痛くなかったんだろうなと思います。
4人がそろうシーンが好きでした。あと、空を飛ぶ赤ちゃんには感動でした。
家族の呪縛
古き良き(イメージ)アメリカの一家。
アメリカの田舎には、こんな一家がいっぱいいたのだろう(想像)。
また、スポーツで、お父さんが子供に夢を託すなんていうのもありふれたこと。
何も、この一家は他とは大きく違うわけじゃない。
ただ、お父さんの夢を託された息子たちにはそれを実現できる才能があったというところだけが、ありふれた一家では無かったところなのかもしれません。
些細なボタンの掛け違いのような事から、次々と悲劇に発展していく物語が本当に悲しいです。
もし、実話を元にしてなかったら、やり過ぎやろ!と途中で嫌になってたかもしれません。
「強い男であらねばならない」
「男は涙を見せてはいけない」
そんな呪縛がこの一家の呪いであり、強い男の象徴のようなプロレスラーであったことが、この呪縛を一層強く強くしたんでしょうね。
爽やかイケメンのザックが、ゴリゴリのプロレスラー体型になってるのも見所ですが、試合前のインタビューでプロレスラーらしく上手く相手を煽るコメントが出来ず、何回もリテイクするところとか、パム(リリー・ジェームズ)と付き合うまで童貞だったところとか、そんなエピソードから垣間見える、実はシャイで真面目で優しい男というのが、ちょっとした演技でもめちゃくちゃ表れてて、そんなところも非常に良かったです。
そして、ラストの兄弟達の再開シーン。
涙無くしては観れません。
「男は涙を見せてはいけない」と言われて、泣けなった兄弟達の代わりに、劇場にいた皆を泣かせる演出なのかな…と思いました。
往年のプロレスファンなのかな?客席は殆ど男性ばかりでしたが、あちこちから鼻を啜る音が聞こえてきました。
父親の呪い
A24はこれだから好きだ。
「呪われた一家」なのは、父親がかけた呪いにある
絶対的家長の父、父の補佐官のような母。俺が掟、の父の「洗脳」の下、プロレス道を邁進すること第一の息子たちの悲劇は起きるべくして起きたのだと思う。
息子たちが窮地に陥っても知らん顔、「兄弟で解決しなさい」という両親には、息子たちは命令に懸命に従う配下でしかないよう。
母が信仰深いのは、父の洗脳の下で息子たちを人として思いやることを禁じられた代償かもしれないと思った
兄弟たちが助けを求めるのは両親ではなく、長兄のケビン。ケビンもそれを喜んでいるよう。恋人時代のパムに「長男病(次男病)」と指摘されたように、兄としての愛情と責任感に溢れて、冷めた両親の代わりに、弟たちの精神的な両親だ。
次男だが、事実上長男のケビンは、プロレスにおいては弟たちの後塵を拝する立場。
よく言われるのだが、スポーツ界において長兄・長姉は割を食うらしい
自分第一ではなく無意識に下の子たちに配慮して、自分を抑えて妹・弟に譲ることが多くなってしまうからとか。その点、弟・妹は余念なく自分第一で競技に没頭できるから、勝負の世界ではいい成績を残せるようだ
この兄弟も、家業のプロレスにおいては家族愛が人一倍強い兄ちゃんが実力で弟たちに及ばず、プロレス至上主義の父から冷酷に格下扱いされている。しかも、その辛さを表に出せずにひとりで耐える、弟たちの兄ちゃんだから。
(このあたりのザック・エフロンの演技、特に表情が絶妙。)
プロレス界で華となった弟たちが、実力ある順に不幸な死を遂げていくのは多分、偶然ではない。三男デビッドは体調が悪かったのに勝負を優先してあのようなことになり、四男ケリーはプレッシャーに耐えきれずほぼ自滅してしまった。ふたりともプロレスが人生のほぼ100%を締めていたからだろう。
余念ゆえに競技で強くなりきれないケビンは、その余念が故に、視野が広がり思い詰めずに済み、ヒトらしい人生が送れたのではないか。
自然に周囲に配慮する気遣いと優しさは、妻となる女性を惹きつけたし、息子たちもパパが大好き、「それなら僕たちがパパの兄弟になるよ」といういい子たち恵まれた。幼い息子にこんな事言われたら、泣きますね。
最終的には父と決別して自分なりの道を歩めたのも、他の道を選択できる心の余地があったからでは
一家では異端児の五男・マイクの悲劇など、明らかに一家の呪いだ。
この家に生まれなかったら違う道に進んだに違いないから。
観に行った劇場では、30人くらいの観客のうち、女性は私ともう一人だけであとはおじさんばかりだった、と家のダンナに言ったら、そらそうだろう、フリッツ・フォン・エリックだからな、というので、え、有名なの? と聞いたら、当たり前だ!と。
昭和の(悪役)外人レスラーで、俺くらいのおっさんなら知らない人はいない、と鼻息荒く
フリッツ・フォン・エリックのアイアン・クローと言えば、デストロイヤーにおける四の字固め、ジャイアント馬場における16文キック、スタン・ハンセンにおけるウエスタン・ラリアート、アントニオ猪木におけるコブラツイスト(以下省略)と同様の必殺技だ!とドヤ顔して恐れ入った。とーちゃんは日本でも有名人だったのか。私はデストロイヤーはバラエティーで、あといつもおでこから血を流している人(誰?)が記憶にあるかなあ。
父親とでかい息子たちの朝食シーンに笑った。パンツ一丁で現れママに「ズボンくらい履け」と文句を言われ、食べる量が恐ろしい。山のようなカリカリベーコン(美味しそう)にバケツに入りのマカロニ、コストコの袋入りを一度で消費してそうなパンの量、この一家の食費ってどれくらい掛かるんだろうかと思った。
エンドタイトルの後に出てきた一家の写真が面白い。
勢揃いのなか、小さい男の子が空高く放り投げられている! 半端ない高さなのに彼、怖がるどころか喜んでんの。こういう一家なんだな、というのが一目瞭然で、これも笑ってしまった。
映画では割愛されていたが本当は六男までいて、彼も悲劇的なことになってしまったとか。
それでも、兄弟の息子娘がレスラーとなり、この写真のように、一家は家業のプロレスを続けているのだ。
プロレスの試合前の相手を罵倒し倒すパフォーマンスが「プロレス」の空気感を出し、肉弾ぶつかりあい汗と血しぶき飛び散る試合のシーンの迫力が凄い。
ホルト・マッキャラニーが実物のフリッツ・フォン・エリックにそっくり。
私の知っているレスラーは、フォン・エリックファミリーの対戦相手たちのようにちょっと筋肉たるんだイメージだったので、兄弟の肉体に驚き。
特にザック・エフロンの肉体は驚異的。
リアル超人ハルクみたいで、CGかと思ったが鍛えて作ったカラダだそうで、惚れ惚れしました。
親ってなに?
プロレスは嫌いだけど実話は好き、観に行ってきました。
父親は立派な人だけど自分の考えを遂行するばかりでこれでいいの?
子供達が困った時に寄り添わなくていいの?
母親は?相談しにきた子供に兄弟で解決しなさいって…。
呪いではなくて親のせいなんじゃ…となんとも言えない気持ちになった。
最後の方、兄弟5人が草原で元気な姿で肩を抱き合って笑って…。
全員に頑張ったねと声をかけたくなった。
ザック・エフロン主演のプロレス映画!兄弟の絆に涙する。
「家族と一緒にいたい。一緒なら何でもできる。」
ザック・エフロン主演のプロレス映画!兄弟の絆に涙する。
▼感想
心を揺さぶられた。
前半は一緒にハンバーガーを食べたり、川で遊んだり、アメフトをしたり兄弟の仲の良いシーンが美しく、その分後半の悲劇の連続には胸を打ちひしがれた。
悲劇の連続はエリック家の呪いという不運だけでなく、父親にもかなり問題があるように感じた。
ザック・エフロンはCGのようなとてつもない体だった。鍛え上げられた体以上に演技が素晴らしく、眼差しや佇まいから家族を愛しく思う気持ちが伝わってきた。元々好きな俳優だから、この映画をきっかけに更にキャリアを飛躍させて欲しい!
プロレスシーンも圧巻だが、プロレス技よりもエリック家の兄弟の絆・悲劇に心を揺さぶられた!
▼お気に入りのシーン
ケビンが最後に涙するシーン。
2世しか分からない苦悩
こんなにツラい思いをさせられる作品も珍しいのではないか。
シンプルにツラい。
例えば、メダリストや大活躍した著名人(特にスポーツ界)の2世は少なからず同様の苦悩を強いられ生きているのではないか、そんな風に思ってしまう。生まれた時から本来の自分らしさを隠し、親のレールを歩かなければならない人生。
そのレールが「プロレス」という過酷な世界だった事でファミリーに与えられた地獄が描かれている。
プロレスラーと対峙しても全く見劣りしない肉体を持ってしまったザックエフロンが少し心配。
呪いはオヤジからのプレッシャー
呪われた家族か何か知らんが…
この結果を招いたのは、天才プロレスラーのオヤジが、子供たちに問答無用で自分の夢を負わせ過ぎたんじゃないの?って思っちゃう。
「アイアンクロー」なんて、プロレスに詳しくない私でも知ってる必殺技だもの。
その後を継ぐプレッシャーって半端ないって。
映画はさほど派手な演出は無く、ドキュメンタリーか再現ムービーみたいに淡々としている。
ダメ親父
プロレスにあまり興味なかったけど、映画自体は人間ドラマが描かれて、なかなか見応えがありました。
見ていて父親が子供たちを道具のように扱っているように感じ、子供たちがそれぞれやりたいことをやらせればいいのに、と思いました。
事実に基づいた話だけど、あまり心に響きませんでした。ラストのケビンの子供たちのセリフは心強く感じました。
悲劇だけど、エンドロールは案外幸せそうな映像が流れました。
栄光の裏側
には悲劇がつきもの。栄光と引き換えといったところか。親は子のやりたいようにやることを見守るのが大事なのだろうな。呪われた兄弟というよりも毒親に縛られた兄弟の足掻きのように見えた。最後に次男坊が会社を売ることによって解放したように思える。
人生はパーフェクトでなくていいんだ!
昔友達に引っ張られ女子プロレスを震えながら観戦した事は数回ありましたが全くのプロレス素人です
勿論このファミリーの事も知りませんでした
ザック・エフロンとリリー・ジェームズが
夫婦役っ!テンションMAXのウキウキ鑑賞だったのですが
気付けばプロレスシーンでは前のめりでカウントを入れスクリーンに釘付けになってる私…
アイアンクローと言う必殺技で一成を風靡し団体まで立ち上げながら家族の悲劇に見舞われる様は真実とは思いたくない程気持ちがやさぐれてしまいそうでした
側から見れば自身の夢を息子達に託し過ぎる父親に冷やかな視線を投げかけたいところですが
きっと彼は家族一緒に居たい居るべき!自身の価値観が息子達に伝わっているはずだと!
その想いが息子達に重過ぎるプレッシャーになっていた事も愛し方さえも間違えていた事に気付いてはいなかったのかも知れない
兄弟の中ただ1人次男のケビンだけは
リリー演じる最愛のパムに出会い家族に起こる悲劇や父親からの逃げ道を見つけこの苦境から真の愛と支え心の置きどころを得る事が出来たのだ
希望ある結末には安堵しました
栄光と哀しみ…家族・兄弟愛を深く紡いだヒューマンドラマに切なさと感動のさざ波が押し寄せるようでした
ジェレミー・アレン・ホワイト、ハリス・ディキンソン若手のホープ達の熱演も素晴らしかったですが
ザックの肉体改造には驚くばかり!
どこから見ても本物のレスラー!甘いイケメンのイメージをも封印した繊細な演技!
ハリウッドの殿堂入りも成したザックの更なる飛躍を期待します!
★リリーとザックがリアルにカップルになってくれたらなぁなんて願う私です
24-044
有名なプロレス一家の物語。
呪われた一族って触れ込みで悲劇を煽るほどの不幸の連鎖。
父も母も次男にはなんとなく冷たいような。
一番の実力者で一族を支える存在を軽んじてるようにも見える。
無事名馬、スターの必須条件。
次男が一番当てはまってるなぁ😓
父親フリッツの人物像がまだ見えにくいところがある。
父親フリッツを理解するためには戦国武将のような人物と言ったらよいのだろうか。戦国時代の話が好きな人は分かりやすいのかな。徳川家康が長男信康を切った、他にも息子はいるからってことで、みたいな話だから。
それとも経営者としての姿なのだろうか。ローカルなプロレス団体を主催し、興行し、リングや付属施設も保有している経営者として。
いずれにせよ彼は息子たちをリソースとしてしか考えていない。兄弟の問題は兄弟同士で解決しろといいながら、兄弟間の情愛は無視してコインのエピソードのようにその時調子が上がっている者を選択する冷徹な男。
そして兄弟に解決を委ねる姿勢は妻であり兄弟たちの母親ドリスも同じ。エピソードがある。ケヴィンが父親のマイクへのあたりがきついと母親に訴えたところ兄弟で解決せよと言われる。普通そんなこと言わんよね。つまりこの話は非情な父親と母親に振り回された兄弟の話である。
ほぼ長男(実は二男)のケヴィンの視点による作品で、そのあたりもかなり克明に描かれている。ケヴィンさんは存命のようなのでこの作品を許諾したということは父母との決別を意図しているということだよね。
それでも多少遠慮が入っていると思われる部分はある。ひとつはフリッツの会社での粉飾決算。そして薬物の問題。筋肉増強剤や鎮痛剤はこの家では濫用されていたと思われ、それには父親フリッツの了解や推奨があったのではと思われるのだがそのあたりはチラリとしか出てこない。
もう一つ、フォン・エリック家にはあと一人クリスという末弟がいたはず(この人も故人)映画ではケリーと合わせたかたちになっているようだがなにか出せない事情があったのだろうか。
いずれにせよ映画は兄弟の愛情というところにかなり振れているものの、実際のフォン・エリック家は異常な父親が君臨した異常な家庭だった。故人(フリッツ)のこととはいえ、息子たちの無念を思う時、もっとフリッツ夫妻への告発というトーンが映画でも前に出てもいいのじゃなかったか。
足りない
実際のケビンはもっとシュッとした感じなので、
ザックは濃い顔立ちから言って、ケリー役の方が向いていたような気がする。
なぜカットされたのか謎の末弟クリスの存在。
(実際は6人兄弟だが)レスラー4人兄弟ではなくて5人ですよと言いたい。
ケリーの娘レイシーやケビンの息子達マーシャル&ロスもレスラーになっている。(エンドクレジットに足してほしかった)
アメリカの話ですが日本のプロレスも同じで、栄枯盛衰は避けられないと
アイアンクロー
神戸三宮にある映画館 kino cinéma(キノシネマ)神戸国際にて鑑賞2024年4月9日(火)
パンフレット入手
解説
日本でもジャイアント馬場やアントニオ猪木らと激闘を繰り広げ、鉄の爪=アイアンクローを得意技としたアメリカの伝説的なプロレスラー、フリッツ・フォン・エリックを父に持ち、プロレスの道を歩むことになった兄弟の実話をベースに描いたドラマ。
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ストーリー
ヒール(悪役)のプロレスラーとしてドサ周り興行に参加していたフリッツ・フォン・エリック(ホルト・マッキャラニー)は、妻と子供たちを養うために自らのプロレス団体を設立。息子のケビン(ザック・エフロン)らを花形レスラーに育て上げようとしていた。
1979年、ケビンがNWAテキサス州ヘビー級チャンピオンとなる。フリッツはケビンを賞賛しつつも「これはまだ第一歩」だとさらなる鍛錬を積むように命じる。フリッツは早くに長男を亡くし、次男のケビンを筆頭にしたプロレス界最強ファミリーを作り上げようとしていた。
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ケビンに続いて三男デビッド(ハリス・ディキンソン)のリングデビューが決まり、大学生の四男ケリー(ジェレミー・アレン・ホワイト)は陸上競技のオリンピック代表選手として日々トレーニングに励んでいた。しかし1980年、アメリカ政府がモスクワ五輪のボイコットを宣言、活躍の場を失ったケリーは実家に舞い戻り、父フリッツの勧めで家業であるプロレスラーになることを決意する。
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フリッツはケビン、デビッド、ケリー兄弟をレスラーとして売り出し、次第に華のあるデビッドとケリーに人気が集中していく。ケビンは自分に向けらていた父の期待が弟たちに移っていることを敏感に察知するが、嫉妬に駆られる感情を抑え込み、ストイックに弟たちを支え続けていた。そんなケビンにとっての心の安らぎは恋人のパム(リリー・ジェームズ)の存在だった。パムが妊娠し二人は家族の祝福を受けて結婚式を挙げる。
デビッドは一家の念願である世界ヘビー級タイトルマッチに挑戦する日を間近に控えていたある日、巡業先の日本で急死してしまう。家族は悲嘆に暮れるが、父フリッツは悲しみを乗り越えて先に進むように子どもたちを叱咤する。
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デビッドの追悼興行でヘビー級タイトルマッチが行われることになり、フリッツはコイン投げでケビンとケリーのどちらかが出場するかを決める。選ばれたケリーは王者リック・フレアーを倒し、ついにフォン・エリック家から世界ヘビー級王者が誕生した。しかも喜びは束の間、ケリーはバイクの事故で片足を失ってしまう。
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「フォン・エリック一族は呪われてる」というジンクスを恐れるようになったケビンは、生まれてきた子供にデビッドと名付け、父親が改姓する前の「アドキッソン」姓で出生登録をする。一方ケリーの事故によって、ミュージシャンを目指していた五男のマイク(スタンリー・シモンズ)もレスラーへの道に足を踏み入れるが、試合中に負傷して病院に担ぎこまれてしまう。マイクは後遺症に悩まされ、周囲の期待に耐えきれずに衝動的に命を絶ってしまった。さらに義足で復帰したケリーも、手放せなくなった鎮痛剤の中毒症状に苦しむようになり、実家の庭で拳銃自殺を図る。
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気がつけば、兄弟で生き残ったのはケビンただ一人となっていた。それでもなお悲しみを拒絶し、強さを誇示しようとする父フリッツを目の当たりにして、ケビンはついに、人生最大の決断をするのであった。
アメリカの悲しみと希望
これまたA24の映画です。
プロレス映画ですが、決して挫折や失敗を乗り越えてついに"勝った!優勝!やったー!"でメインテーマが流れ、感動の涙が止まらないという話ではない。
プロレスと家族を題材にアメリカの男性性や宗教感や価値観の変容を描いてるといった様に私は感じた。
家族の呪いでもあると同時にアメリカの呪いでもある。
いつもは講釈を垂れない様にしてるが今回は垂れ気味に書きます。
まず一昔前の映画を観る時は何となく今の価値観だけでなく当時の価値観を脳の片隅に入れておくといいかもしれない。
例えば親が毒親のように描かれてるかといえば今の価値観でいえばYESで、当時ならNOだろう。今だからこそそれって教育虐待だよって思えるけど、一昔前はその感覚さえなかったわけです。負けと逃げるはあり得なかったから、悲劇的な展開だからこそ批難されただけで成功してれば違って見えるのだろう。
またこの映画の中で男性性の問題を描いていて、日本より自由の国アメリカの方が根強く残ってる。今でさえアリアナグランデの曲を聴いてればゲイ扱いされるし、オシャレしてもゲイ。モテたきゃマッチョで男らしさをアピールすべきと思ってる男性も多い。
その同調圧力も当時なら今とは想像出来ないほど強かっただろう。
それらをプロレスというビジネスで表現しててリングではいかに強く見せるか、それが虚勢だろうと成功すれば正義であり、プロレス(男性社会)では必須でありその強さは日頃の積み重ねが大切だ。だから男は泣いてはダメだし、下を向いても弱音もダメ。
そしてリングに上がる。逃げ場を絶たれたロープ(檻)に囲まれて同じ様に虚勢を張った者同士が本当の強さではなく第三者や運や流れで勝利が決め合う。
今でこそ遺伝で決まる事や成功の再現性の無さなどが理解出来るが、一昔前ならスポ根や24時間戦えますか?の世界だった。タフネスと成功がセットでそれが父親と銃(これもまたアメリカの象徴)で表現されてたのかなと思った。
もう一つ、宗教。敬虔なクリスチャンである母だが、私達日本人からすると信仰してるのになぜ?と思う場面多いが、教義自体が宗教の生まれた時代であり教義がアプデされずに時代の流れとのギャップが生まれて行った時代でもある。
特に自殺はキリスト教において御法度であり天国などありえないし、神様から許されもしない。だから今でも自殺より精神的自殺(ドラッグ依存)を選ぶ人が多い。なのでお母さんさえ涙を堪え息子への気持ちを吐くことさえ出来ず「同じ喪服はイヤ…」という。
また彼女は敬虔なキリスト教信者であると言う事は今話題のトラッドワイフという保守層の女性で、働きに出ず家事をこなし夫を支える。なので男社会に口出しをしないのもその影響であれが当時は一般的だったのだろう。
そういった背景があり、最後の天国の様子を描くというはキリスト教の影響力がアメリカで衰退したからこそ描けるわけで昔の価値観からしたらあり得ないシーンですごくグッときた。
あぁアメリカは変わったなぁと思ったし、息子達の様子を見て涙が流せたのが古きアメリカの呪いが解けた証拠なんだと思った。
唯一の理解者であるパムは新しい価値観の象徴であり、今でいうリベラル層。パムが働いてた事は彼にとっても違う選択肢を選びやすかっただろう。しかしリリージェームスは好きな俳優だからテンション上がったな。本当にかわいい。
パムがどんな時も寄り添い、子どもの面倒を見させてご飯を作らせ、そのおかげで彼は救われ違う道を探し新しい人生を見つけた。最後の沢山の家族に囲まれた写真も兄弟の集合写真も両方とも美しかった。
日本でも男性性の問題は軽視されてる部分や、氷河期の方に見られる自己責任論と助けてと言えない生き方
にも重なるものあるなぁと思った。
悲劇が続くシーンは本当に息が詰まり、友人の訃報を聞くかの様な寂しさとやり場のない共感。
いい作品でした。
ちなみに
カップルで観る◯
こういう話題で少し深い話できそう
家族◯
人によっては微妙な空気になりそう笑
1人◎
A24の映画は1人で観るのが正解なんかもな…
全173件中、61~80件目を表示