生きてるだけで、愛。

劇場公開日:

生きてるだけで、愛。

解説

小説家、劇作家、演出家などマルチな活動を展開する芥川賞作家・本谷有希子の同名小説を趣里の主演で映画化。過眠症で引きこもり気味、現在無職の寧子は、ゴシップ雑誌の編集者である恋人・津奈木の部屋で同棲生活を送っている。自分でうまく感情をコントロールできない自分に嫌気がさしていた寧子は、どうすることもできずに津奈木に当たり散らしていた。ある日突然、寧子の目の前に津奈木の元恋人・安堂が現れる。津奈木とヨリを戻したい安堂は、寧子を自立させて津奈木の部屋から追い出すため、寧子に無理矢理カフェバーのアルバイトを決めてしまう。趣里が主人公・寧子役を演じるほか、津奈木役を菅田将暉、安堂役を仲里依紗がそれぞれ演じる。数々のCMやAKB48、Mr.ChildrenなどのMVなどを手がけ、カンヌ国際広告祭でグランプリなどを受賞した関根光才の長編劇映画初監督作品。

2018年製作/109分/G/日本
配給:クロックワークス
劇場公開日:2018年11月9日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第42回 日本アカデミー賞(2019年)

ノミネート

新人俳優賞 趣里
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(C)2018「生きてるだけで、愛。」製作委員会

映画レビュー

3.5心かき乱されるのは確かだが

2018年11月27日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

いわゆるメンヘラ的なキャラクターを主人公に据えたドラマだが、リアルに精神の問題を抱えた家族がいる、あるいはそうした人と付き合いがある/あった観客(私自身も該当する)にとってはつらい鑑賞体験になるかも。健常者との差異を言う意図はまったくないが、一般の観客を楽しませつつそうした障害を表現する手法がほかにあったのではないか、と思われてならない。

趣里が二世女優という恵まれた境遇に甘んじることなく渾身の演技を見せた点は高く評価するが、キャラクター自体には魅力を感じない。仲里依紗が演じた美人なのに痛いキャラは、ストレスフルな全体において貴重なコミックリリーフとなっていた。CMやMVで実績のある関根光才監督はこれが長編劇映画デビュー作だそうで、映像の見せ方はなるほど上手いが、映画的な語り口という面では発展途上のように思える。今後に期待。

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高森 郁哉

3.5愛し愛されて生きるのさ

2024年5月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

自分は躁鬱病も鬱病の診断にもかかったことはない。
ホワイト企業で働いている自覚はあるし、きっと追い込まれてはいないはず、まだ、多分。
周りともうまくやれているはず、多分。

でも空っぽだと感じる瞬間はある。
ふとした時、ちょっと立ち止まった時。
何者にもなれず、何か意味のあることをしているわけでもなく。
生きてるだけで幸せと感じられる瞬間は少なくなってきている気がする。

共感を得た人のレビューが多いのは程度の違いはあってもそういう、みんな感じる生きづらさというか、もう少し楽に生きられればいいのにというとこを描いてるからか。

でも普通ともいえのかも。

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本まぐろトロ子

4.0社会に揺らされる二人

2024年5月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

難しい

2023年度後期のNHK連続テレビ小説「ブギウギ」でヒロインを務めた趣里が主演する映画を鑑賞した。趣里が演じる寧子は、恋人の津奈木(菅田将暉)と同棲しているが、過眠症を患っているため、まともな社会生活を送れない。あるきっかけでカフェでアルバイトを始めるが、過眠症のために寝坊や遅刻、欠勤が続く。彼女は社会生活に適応しようと努力するが、自らの社会との噛み合わなさを感じる。

この作品の主題は、寧子がどのように成長していくかではない。医学的な助けがあれば彼女の生活は改善するかもしれないが、寧子はその助けにアクセスする手段を知らない。津奈木自身も心の余裕がなく、寧子を支えることができない。そのため、彼らの関係は恋人らしいものとは言い難い状況にある。現状を変える気がないのかと苛立つ観客もいるかもしれないが、この作品は人生における八方塞がりの状況を鮮烈に描き出している。このような時こそ、視野が狭くなってしまうものである。

社会に「適合すべし」という「答え」をこの作品は提示しない。寧子の姉が「早く働け」と電話で圧力をかけてくるが、寧子自身はそれを拒絶する。寧子がアルバイトをすることになったのも、本人の意思とは無関係な理由であった。だからこそ、社会に「適合させられる」ことへの違和感を、寧子と津奈木そしてその周辺の人々の生き方を通して表現している。

この作品は、観客に自己の価値観や生き方について、社会が提示する「答え」を拒絶することを示唆する。だが、それが新たな「答え」となるかどうかを判断するのは、観客一人ひとりであろう。趣里の演技は複雑な感情を見事に表現しており、多くの人に観てほしい作品だ。

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Kohei

1.0妄想も大概にしてほしい

2024年5月9日
スマートフォンから投稿

美人でもない、料理も片付けもできず性格も悪い無職、バイトの面接にすらこぎつけないパーソナリティ障害気味の主人公が、なぜかイケメン彼氏に愛されている謎ストーリー。

生きてるだけで愛すべき存在⭐︎みたいなテーマなら独り身で描いてほしい。
あまりに都合が良すぎる男の存在が甘えた人間の自己正当化ムービーにしか見えなくしている。

世の中そんな甘くねえ。

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匿子
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