浮き雲

劇場公開日:

解説・あらすじ

電車の運転手ラウリとその妻でレストランの給仕長イロナは、不況のあおりを受けて同時期に失業してしまう。2人は職探しを始めるが、なかなかうまくいかず……。フィンランドのアキ・カウリスマキ監督が、皮肉をちりばめた独特のタッチで描く。出演者にはカティ・オウティネンやカリ・バーナネンら、カウリスマキ作品の常連が勢揃い。また本作の撮影前にこの世を去ったマッティ・ペロンパーも、写真というかたちで特別出演している。

1996年製作/96分/フィンランド
原題または英題:Kauas pilvet karkaavat
配給:ユーロスペース
劇場公開日:1997年7月19日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第49回 カンヌ国際映画祭(1996年)

出品

コンペティション部門
出品作品 アキ・カウリスマキ
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映画レビュー

4.0またまた 相変わらずの色使いが特徴的でオールド・チックな店や乗り物...

2025年5月1日
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鑑賞方法:VOD

またまた 相変わらずの色使いが特徴的でオールド・チックな店や乗り物や服装にマッチしている。そして犬。さっき押井守の『スカイ・クロラ』を観たばっかりなので「二人とも犬を出すのは必須なんだなぁー」と思いました。大量の喫煙シーンも。
不況の中で貧乏になって行く二人の過程をコメディ要素少な目で描くので、観てて暗い気持ちになりつつも「底辺から脱出してくれ」と応援する気持ちが強くなる。ギャンブルだけは駄目だ。(ギャンブルで資金が増えてハッピーエンドなんて絶対NGだ)

アキ・カウリスマキ監督作の敗者三部作
『浮き雲』1996年(96分)
『過去のない男』2002年(97分)
『街のあかり』2006年(78分)の1本。

アキ監督で「何か1本」となれば『枯れ葉』、『ラヴィ・ド・ボエーム』。もしくは今作。(全て観てはいませんが)

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ナイン・わんわん

4.0悲劇に見舞われただけで敗者ではない

2025年4月17日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

アキ・カウリスマキ監督の敗者三部作の一作目。
カウリスマキ監督はちょっと苦手そうで今まで余り見てこなかった。ある程度有名で、名前は知っていても観ていない一番の人かもしれない。

感情的でない演技の演出は妙に平坦に感じさせるシュールさがあり、これがカウリスマキの特徴かと一目でわかるのだが、物語のせいなのか、はたまた巧妙に仕組まれた演出なのか、自分には分からないけれど、不思議と心地良さのある温かさを感じた。

物語の締めくくりが気持ちよい作品が好きだ。ただのハッピーエンディングではなく、いわゆるビタースイートと呼ばれるような、最後だけフワッと上がるものだ。最高の結果ではなくとも良い未来を感じさせてくれる作品だ。
この作品の中の、連なる悲劇の向こうにある人の優しさと希望は正しく自分が求めているものだった。

難解そうだし苦手かもと思っていたアキ・カウリスマキ監督は、もしかしたら自分の好みかもしれない。

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つとみ

4.0見上げないと雲へは届かない

2025年3月18日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

採点4.2
「敗者三部作」第一作目。
同時期に職を失ってしまった夫婦の、波乱万丈の人生を描いた作品。
アキ作品の中では珍しく、比較的金回りが良い生活に見えます。
が、それは演出で、一気に転落へ。
夫はカードで決まったリストラ、妻はレストラン廃業による失業。
そしてそこから中々這い上がれない二人の挫折と苦悩が延々と描かれます。
でも何処かコミカルで絶望感が無い。
この飄々としたタッチがアキ作品の良いところでしょうね。
そして迎えたラストは実に気持ちが良い。
どんな時でも見上げないと雲へは届かない、そんな物語でした。

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白波

4.5タイトルなし(ネタバレ)

2025年2月21日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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