ミッドナイトスワンのレビュー・感想・評価
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食わず嫌いでした
かなり話題になってたのと、アカデミー主演男優賞とったのと
色々あり、余計に見るのが遅くなりましたが
今更ですが、見始めからぐっと引き込まれて
最後まで一気に観れました。
私もヒエラルキーの最下層の1人ですが
ジェンダー云々なしにしても貧困問題はぐぐっとくるものがあり
その中で優雅なバレエがただ一つの希望でした
そんな夢や希望があれば最下層でも強く生きれるんだなと。
ま、実際はお金続かんけどね。
草なぎ君が、収入のために、髪の毛切って戸籍上の名前で働く姿は鳥肌が立つほど感慨深い物がありました。
女として産まれて生きて子供も産めたのに母親を放棄する女と
身体は男であるがゆえに子供も産めない矛盾に生きてる女。
前者の私には辛い
当たり前のことすらできない。
女ってだけで甘えてる自分に深く刺さった。
あのシーンはえぐい破壊力あるけど
それなしで語れなかったのかな?
ただの衝撃的だけで終わるには惜しい。
最初にあれほど実家にバラすと云々言ってたのに
女性としていちかを迎えに行くシーンも
だって隠す隠さないじゃなく女なんだもの
執念のように感じるほどに体と心が違う苦しみなんて
理解してるようで、わかった気になってるだけなのか。
誰にも理解されない心の傷
草彅剛扮するトランスジェンダーの武田健二は凪沙と 名乗っていた。男に消費されたら負けだと言う世界で生きていた。そんな折健二のいとこの中学生の娘服部樹咲扮する育児放棄された桜田一果を健二が預かる事になった。
トランスジェンダーを理解しようと思わないが、保護者として健二の風体で現れたら当然荒れるだろうね。一果も気の毒だ。でも愛想もなく荒れてる一果がバレエをやりたいのも意外だな。なんで私だけ…と泣く健二。そんな健二にもバレエ繋がりで愛情が芽生えるなんてね。心の傷は誰にも理解されないかもしれないが、ひとり頑張っていると理解者が出て来る可能性もあるよね。人は寄り添って生きないと。草彅剛はそれなりに役作りしてたけど、服部樹咲はなかなか存在感あったね。最初の気味悪さを通り過ぎて、それぞれの人生に望む姿に期待したいものだ。悲しい話だったね。
いろいろ考えさせられたが
見たいなと思いつつ忘れていたんですがやっと見ました。
最後まで飽きることなく見れたことは高評価。草薙さんも目線が美しかった。改めて草薙さんっていい役者だなーと感嘆したんですが、前評判で期待しすぎた分、思ったより男に見えてしまったのが残念。そこが引っかかって物語に入れ込めない部分があった。
脚本や演出も今見ると古い感じがしてしまう。リアルタイムで見てたらまた感想が違ったんでしょうけど。
自分にはトランスジェンダーやLGBTのことより貧困とその連鎖、家庭環境や教育がいかに大事かの問題の方が心にグッとささった。LGBTは絡めずにそんな親子をテーマにした作品を草薙さん主演で見たくなった。
愛に満ち溢れている!涙が止まらない!
トランスジェンダーの女性と育児放棄にあった少女の愛の物語。
孤独な心が共鳴し、いつしか凪沙は、母親としての心が生まれていく。バレエのコンクールで、髪をとかす姿はまさに母親。バレエの講師から「お母さん」と呼ばれ、嬉しくて破顔する姿…渚のバレエの才能の芽を摘まないように、懸命にバレエの費用を工面する姿…夜中二人で踊る姿…愛に満ち溢れている!
最後の服部樹崎の踊る白鳥の舞は自身に満ち溢れ力強く、とても美しかった。
残酷な世界で最も美しい物語
これほど素晴らしい作品だったとは。公開時スクリーンで見なかった事を心の底から後悔した。
草彅剛演じるトランスジェンダーの凪沙がとにかく魅力的。美しく気高く見えて、実は優しく本当は脆く儚い。そんな多面的な女性が少女・一果に自分の夢を重ねて託し、母になろうとする様の美しさ。音楽の素晴らしさも相まって魅了された。
最悪の出会いから始まった一果と凪沙の出会いが、こんなにも美しいドラマに繋がっていくとは。
2時間という短い尺の中に織り込まれた様々な人間模様。残酷な現実と温かな希望。そのどちらも描かれていた。誰が悪いでも良いでもなくゆっくり時間が過ぎていく感覚が心地良く、それでいてフェアに感じられた。
何度も繰り返し見てドラマに浸っていたいと思えた名作だ。
白鳥さん
2023年5月23日
映画 #ミッドナイトスワン (2020年)鑑賞
#草彅剛 さんの演技に話題が集まった映画ですけど、一果役の #服部樹咲 の踊りと演技もこの映画のすばらしさの要因
ストーリーは、気をてらった内容は一切なく、1人のトランスジェンダーがもがきながらも懸命に生きる姿を丁寧に描いています
久しぶりにがっかりな映画
日本アカデミー賞を取ったとのこと。
期待して観たけど、
観ていて始終怒りさえ感じた。
なぜこんなに評価が高いのか?
人物の描き方が、本当に雑で説得力がない。
ストーリーも中途半端。
脚本が本当に最悪だと思う。
評価する人がいてもいいけど、アカデミー賞に選ぶのはどうなの?
草薙さんの演技素晴らしい
なんとなく観たら、世界観というか、草薙さんの顔面はともかく、女性にしかみえないたたずまいと、葛藤や苦しみの演技と、映画の暗い雰囲気が凄く魅入ってしまうお話だった。イチカ役の女の子も、新人には思えない演技。好きなジャンルではないけど、これは素晴らしいと思った。
とても見応えのある作品
なかなかセンセーショナルで、考えさせられる作品であった。個人的には俳優としての草彅さんはあまりしっくりくるタイプの方ではないのですが、なんというかこの作品の役柄からはそれ以上の何かアジのようなものを感じ、草彅さんでないとここまで刺さらなかったのかもと、観終わって感じました。
なんとも言えないやるせなさは残りますが、最近見た作品の中では群を抜いて心に残る作品でした。
いちか
終盤になって、いちかが中学生なのを知った。
そういわれてみたら、中学生かもしれないし、中学生じゃないかもしれないけど、やっぱり中学生に見えてきたし、見えてこないかもしれない。
いちかはセリフが少ない。
それが不自然に見えないし、変に喋らなくていいし、何かあったら椅子を投げれば良い。
なぎさが全部やってくれる。
僕はいちかという名前が気に入っているんです。
切ないピュアな二人
この映画は二人の女性の切ないピュアな物語だと思います。
それに草彅剛さんの演技の素晴らしいさにびっくりしました。
私の感想ではあの時一果ちゃんと暮らしたあの日々で二人を変えた、一果ちゃんにバレーと言う素晴らしい道に出会えさせ、凪沙には本物の女性であり母にさせてくれた。あの日々一果と凪沙は確かに親子だった、この映画は最高の映画がです。
自分の知識の乏しさを恥じた。とても勉強になった。
性転換手術後、命を落とすこともある。
あるいは自ら人生の幕を閉じる人も少なくない。
とか、
国内では性転換手術の症例が少ないため、
手術するならタイまで行き高額な値段で
手術してもらう。
とか。
人間の体って、複雑で、繊細で、
変えようとするのって簡単にはいかないんですね。
いかに自分が
ホルモンってやつの恩恵をタダで受けているのか、
よく分かりました……。
あと、
服部樹咲さんのバレエ、本当に素敵だった。
(りんさんが、衝撃だった)
遅過ぎた擬似親子の愛情を描いた邦画。 本年度ベスト級。
劇場で鑑賞出来ず、ずっと気になっていた作品。
アカデミー作品賞受賞作だったけどあまり心に響かず。
自分の苦手なネット配信で視聴だったのも作品に没入出来なかった理由のひとつかも。
やっぱり映画は映画館で楽しむものと再認識出来ました笑。
バレエが本作の軸になっているとは思わず。
草彅剛さん演じるオネエの凪紗が舞台でバレエを踊っているシーンが導入って感じ。
ある事情で広島の中学生の一果を預かる事になる展開。
孤独感がある2人。
お互いを受け入れない感じがら、一果がバレエを学びたい思いからアルバイトを初め、思わぬ事態になって行く感じ。
一果の同級生で唯一の友達、りん。
なに不自由の無い暮らしの中、一果のバレエの成長する姿に、絶対に何かあると予想するものの、予想を越える展開に。
その後、何も言及されないのが不思議?カットされてしまったのか、かなり気になります。
本作は草彅剛さんがメインと思いきや、一果が主役だったと言う感じ。
最初は誰にも心を開かなかった一果。
りんや凪紗に少しづつ心を開いて行く感じが印象的。
同時に凪紗の気持ちにも変化が現れ、ある決意で海外に渡る展開に彼女の決意を感じた。
本作では草彅剛さんが絶賛されている印象だけど、自分的には一果を演じた服部樹咲さんが良かった。
笑顔も無く言葉数も少ない出だしから、徐々に笑顔や言葉数が出てくる感じが素晴らしかった。
バレエのシーンも美しい。
後半は予想もしなかった感じだったけど、一果が一人立ち出来た感じで安心した感じ。
ネット配信での視聴はやっぱり自分には合わないかも( ´∀`)
心に残る傑作!
途中から草薙君とバレリーナの少女の幸せを祈りながら見ていました。トランスジェンダー、子供の貧困、毒親などについて考えさせられました。いろいろな苦しみを抱えながらも逃げずに懸命に生きていく二人に深く共感しました。個人的には米国アカデミー作品賞に選ばれても不思議ではないと思いました。ひとりでも多くの人に見てもらいたい。LGBTや子供の貧困にまともに向き合わない日本の政治家、官僚、企業は全員見てほしい。
心と体の性が異なって生まれてきた人達を不幸にしてはいけない
草なぎ剛氏の圧倒的な演技力で魅せるこの映画、素晴らしい作品に仕上がっていると思う。
草なぎ氏と同じころに生を受けた私が小さな子供だった昭和50年代、自宅近くに終戦直後くらいに建てられたと思しき造りが不思議とおしゃれな感じの古アパートがあり、そこにいわゆる「おかまさん」が住んでいた。ひげ面の中年の方だったが、女性でも着ないような極端にガーリーな恰好をして黒い日傘をさして真夏の日差しを受けながら歩いていたのを記憶している。
子供の私が見つめていると、「そんな目で見るな」と言わんばかりの目線を返してきたのは印象的だった。彼女がどのような人生を送ったのかはわからないが、少しでも幸せを感じる人生だったら私としては胸をなでおろす気がする(年齢から言って令和5年にご存命とは考えにくい)
周囲の人たちの見る目は、映画にあるように「汚らしい怪物」「見るな・かかわるな」というもので、子供心に「同じ人間としてそのような態度をとって良いものだろうか」と疑問がわいたものだ。
残念ながら、そのような「人として間違った認識」は、令和の今も40年の時を隔てたにもかかわらず何も変わっていないようで極めて残念である。
人として生を受けて、文明の発達した現代に生きているのだから、生まれながらの事情を幸せな人生を送るためのハンディキャップにしてはいけない。
本作は、上記のようなテーマを内包しつつ他にも様々なテーマを描き、話としての完成度も高いが、俳優陣の優れた演技力、また映像の美しさ、リアルさなど、見るべきところが沢山あって素晴らしい。
私も若い時事情があってメンタルをかなり深く患った。障害者手帳を持ってみると、世の中偏見に満ち溢れているということをひしひしと感じさせられる。
何人も幸せになる権利はあるはずなのだ。
それを阻害してるのは、さまざまな立場に置かれた人たちへの理解が足りない人たちの偏見に満ちた態度であると確信している。
所謂LGBTQの人達はこの映画を見て、何を感じるのか。
私は一度、彼ら彼女らの本心を直接聞いてみたい。
そこには人として大切なものがたくさん含まれているはずだ。
そういいたくなるほど本作は鋭い問題提起が出来ている。
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