ミッドナイトスワンのレビュー・感想・評価
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言葉が、感情が、重くのしかかる
少し関心があるテーマだったから観てみようと、最初は軽い気持ちでした。
人間誰しも自由に生きる権利はあると、いっちょ前にある程度理解しているつもりでしたが、
作中の感情を目の当たりにして、そんな簡単なレベルの話ではなかったとすぐに気づかされました。
時折吐き捨てるように放たれる言葉はどれも重く、当事者にしか分かりえない苦悩に胸がぎゅっと締め付けられっぱなしでした。
凪沙と凪沙の仕事仲間、また一果と一果の母親や友人も、それぞれに生きづらい事情を抱えており、時に感情がぶつかり合ったり、時に今までなかった感情が生まれたり。
幸せや愛の形は人によって全然違っていて、凪沙もまた一果と接していく中で、
心境は変わっていっても、トランスジェンダーとしての苦悩が付きまとう描写が、
なんともやるせない気持ちになりました。
草なぎ剛さんの悲痛ながらも微妙で複雑な感情の表現がさすがだと思いました。
服部樹咲はエンドロールで新人と知って驚きました。堂々とした感情の起伏を表現されていたと思います。
この映画は作品としての評価だけで終わってはいけないと思います。
いつか青空のもと羽ばたける日が来ることに繋がって欲しいと思いました。
主人公がずっと心に生き続ける
演者、映像、音楽、ストーリー、どれをとっても本当に素晴らしかった。
草彅さんの演技力には見る前から何も不安はなかった。
見た後はそれを越え、なきざさんがまるで実在するように感じてくる。
映画の中だけに存在していると思えない程。
忘れられないし忘れたくない。本当に魅力的だった。
お涙頂戴な映画でもない。
だから心に響いて自然と涙が出た。泣きすぎて嗚咽しそうになる時もあった。
男性にはちょっとエグいというかキツいと感じるシーンもあります。。
でもね、それはまさに痛み。
痛みを隠さないのが良かった。
だってきれいごとだけで作ったって仕方ない。
そんなのこの映画の主人公のなぎささんが一番嫌いそうだもの。
母親の顔
途中から一果に向ける凪沙の表情が母親の顔になっていました。一果が反抗した時、凪沙があたたかく包み込むような柔和な表情をして優しく一果を抱き締めるシーン。母親になりたいという気持ちに共感できました。終盤に向けて何回も涙しました。一果のバレエのシーンも何度か出てきますが、しなやかで魅力的な踊りでした。小説を先に読んだのですが、省かれているシーンもありました。小説も是非読んで欲しいです。草彅さんと一果役の女優さんが自然で嘘の無い演技でとても素敵でした。
ロングラン上映が続いている理由に納得 草彅剛の代表作と言っていい仕...
ロングラン上映が続いている理由に納得
草彅剛の代表作と言っていい仕上がり
トランスジェンダーの世の中や家族からのバッジンク、毎週の注射、大金をかけて手術を受けたのに、最後は悲しい結末が…表にはなかなかででいない世界が映像に
新人とは思えない服部樹咲の演技、これからが楽しみ
世の中の不公平さ、生きにくさ
(原作知りません)
私は現在不公平さや生きにくさを感じながら生活しているので「あんたらはえらいんか」「なんで自分がこんな目に」(一言一句は合ってないかと)と言ってたシーンに共感しました。
ただ、その一方で、凪沙や一華たちへ心ない言動をかける側にも自分はいるんだなとも思った。自分の何気ない言動や価値観も世の中の不公平さや生きにくさを作っているんだよね…。
…と自分を見つめ直すくらいリアルなお話だと思いました。あと、一華の友達のりんがいい子で不憫なのが心に残った。
凪沙役の草彅剛については、バラエティやYouTubeで見る草彅剛を一切感じなくて、今までの役とも本当に別人で、引き込まれました。
一華役の服部樹咲は、心を押し殺す“無”の演技がリアルですごかった。最後の「見てて」に泣きそうになりました。エンドロールで新人と書いてあったので、今後出る映画やドラマも見たいなぁ。
ステレオタイプの登場人物
役者の好演、オリジナルという部分は褒められるが、ステレオタイプの登場人物像が残念。
後、友達のりん。
人の結婚式で自殺とかなかなか酷いことすると思った…
結婚式挙げていたカップルが気の毒すぎて泣
草彅さんて、すごいね。
LGBTには、こんなにも悩み苦しみながら
生きている方もいらっしゃるのかと
観ていて辛かった。
これはきっと、単なる物語じゃない。
草彅さんのしぐさや表情がとても艶めかしく
この人の表現力は恐ろしいと思った。
あと、憎たらしい役どころを演じる人は
それだけ演技が上手なのだからしょうがないと
自分に言い聞かせるようにしていて、
今回で言うならば、サトエリさんが
観終わって数時間経っている今でも
ムカついてどうしようもない。
役とはいえ、あんな母親は最低だ。
金持ちの家に生まれなくて良かった、と
またやせ我慢の持論が再燃するほどに
心の豊かさの乏しい親に育てられなくて良かった、
なんて思い放ってしまいたくなる。
私なら我が子をそんな風には思わない。
子供いねぇけど。
あのバレエを踊るあの子の、
なんと美しいことよ。
深い余韻に浸っている
悲しく切なく残酷で、だけど優しい世界。
草彅剛さんの演じた、「なぎささん」は実在する人物のようなリアリティがあり迫力がありました。
彼の演技は演じてるという感じがなく存在感がすごい。子役の女の子の思春期の雰囲気もすごくよくて、素直になれないけど深いところで「なぎささん」と「いちかちゃん」が通じ合えているのが伝わりすごく良かった。
ずーっと余韻がのこり深く考えています。
久しぶりに感情を大きく揺さぶられ、映画鑑賞後泣いてしまい席をなかなか立てなかった。
たくさんの方に観て欲しい作品だな、と思いました。
原作も読みます。
凪沙の悲劇に救われない気持ちになった
新宿でニューハーフショーのステージに立つトランスジェンダーの凪沙は故郷の母親に頼まれ親戚の娘・一果を預かることに。
凪沙が母性に目覚め一果に無償の愛を注ぐまでの過程を繊細に演じた剛くん。親の愛情を知らず固く閉ざした心を恐るおそる開き一歩前へ踏み出そうとする一果を演じた樹咲ちゃん。
そう、これは剛くんと樹咲ちゃんの映画だった。
二人は本当の母娘となった。
自分的には凪沙の悲劇が受け入れ難かった。
救われない気持ちになった。
いろんな「生きづらさ」の中に
感動というよりも理不尽さ悔しさに感情移入して泣けた
なんで、こんな、自分だけ、その中で希望、憧れ、でも…
人生の途中でうまくいかないことはよくあるだろうけど「彼女」達が抱える生まれもっての「生きづらさ」は多くの人の生きづらさを包含する最小公倍数なんじゃないか 涙する感動ではなく共感からくるため息、悔し涙
絶対なれなかった、これからもなれないものへの憧れ、なったはずなのになれない、単純に「母になる」じゃない くそーなんで、なんで
皆さん演技が素晴らしかった!草彅剛さすが!あとバレエだけでも見る価値あり
ホルモン系をいじると体調とメンタルが大変なことになるっていうのは聞いたことあったけどこれは辛い 単純に取ればええやんでは全くない
一果の成長が素晴らしい
草なぎ君も好きだが、この映画、予想外に良かったです
観に行こうかどうか迷っていましたが、最終が近くなったので映画館に
入りも上々、エンディングが終わるまで誰も立たなかったのが最近珍しい映画でした
最後のワンシーンがあったためかもしれませんが、私は知らずです
なんといってもこの映画、一果が成長していく過程が上手く撮られている
変わっていく様子、バレエが上手くなっていくのも自然に
なんといっても身長まで伸びていると感じさせる
よくあるストーリーかもしれませんが、それを差し引いても邦画では今年一番かもしれませんね
私はアセクシャルです
レビューが良いので、満を持しての鑑賞。
結論から言うと、観る人によっては感じ方が変わりそうで私はその世界観に馴染めないタイプ。
ヒューマンなのか、loveストーリーなのか、社会派作品なのか統一性がない。
アセクシャルの私には、人を本気で愛したことがないので感情移入が出来なかったのが問題なのかもね。
でもバレエシーンは綺麗だし、一果の友人の徐々に積み重なる切なさといったら何とも言えない感情になり涙が出ました。
草彅さんは勿論、他のキャストの皆さんは賞を獲って頂きたいほどの名演技。
だけど田舎の凪沙の母親のあの異常なまでの拒絶感には見覚えがあり、少し気持ちが沈んだのも事実で、もう一度観に行く勇気はありません。
非常に中毒性のある映画だ。
映画は、前情報を入れずフラットな状態で観るよう常々心掛けている。そのため「ミッドナイトスワン」を初めて観た後は未だ分からない部分、補完できない部分が有り、でも分からないまま、ただただ涙は頬を流れていた。この涙は何の涙なのか分からないまま泣いていた。凪沙さんが可哀想…みたいな単純な涙ではない、悲しいのか嬉しいのかも分からない、巧く言葉に出来ない感情が渦巻き、だから客席を立つことが出来ない人が続出しているのではなかろうか。だから何度も何度も追いスワンしたくなる人が続出しているのではなかろうか。非常に中毒性のある映画だ。やばい、とんでもない物を見てしまった…って感じ。
内田英治監督をはじめ、スタッフやキャストがSNSで広報活動に頑張ったせいか、とても幅広い層にまで拡散されており、その人たちが実際に映画を観て、その感動を拡散するという現象が続いており、拡散が止まらない感じ。映画は、そんな感じでクチコミ的に拡がっていくのが理想的だと思うので、とても良い現象だと思う。
結構衝撃の描写も結構あったのに、観賞後まったく嫌悪感が残らないくらい美しく昇華した草彅剛の圧倒的な演技と存在感は、流石としか言いようがない。
脇を固める共演者も皆素晴らしい。服部樹咲は言わずもがな、水川あさみ、田口トモロヲ、真飛聖も良かった。個人的には一果の友達りんを演じた上野鈴華が特に良かった。
えっマジ
144本目。
又も平日。
時間あるから観ておこうと思ったら、マジ!?
残りわずかって、鬼滅の刃より入ってるのか?
でも前列がガラガラだったから、何とか観れたけど。
予告で観た時に思わず噴いてしまったから、ちゃんと観れるのか?茶化しながら観てしまうのかとは思ったけど、杞憂に終わり。
リアルと言うよりかは生々しさかな。
後の言葉を何と伝えようか迷ったけど、逆に言葉を並べる事により、嘘っぽく又、作品に対して失礼な気がするから、これ以上は述べません。
草彅剛素晴らしさは、完全に凪沙に憑依して、見るものの心に凪沙の、そ...
草彅剛素晴らしさは、完全に凪沙に憑依して、見るものの心に凪沙の、そして傷つき哀しむ人の心に強く共感させた事だ。自分自身が凪沙の、一果の気持ちに憑依してしまった。
特に一果の為に堕ちて行く自分に怯えた凪沙の演技、母親の眼差しは女性を演じているのではなく、哀しい女性そのものだった。日本の映画界は忖度で彼を正当に評価出来ないかもしれない。是非、海外で正当に評価されて欲しい。
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