007/ムーンレイカー

劇場公開日:

解説

ハイジャックされた有人宇宙連絡船“ムーンレイカー”をめぐって、ジェームズ・ボンドがベニス、リオ、アマゾンそして大宇宙へと飛び出し、地球人類抹殺を企む謎の組織に挑むシリーズ11作目。製作はアルバート・R・ブロッコリ、監督は「暁の7人」のルイス・ギルバート、イアン・フレミングの原作を基にクリストファー・ウッドが脚色。撮影はジャン・トゥルニエ、音楽はジョン・バリー、編集はジョン・グレン、製作デザインはケン・アダム、視覚効果はデレク・メディングス、スタント・アレンジャーはボブ・シモンズが各々担当。出演はロジャー・ムーア、ロイス・チャイルズ、ミシェル・ロンダール、リチャード・キール、コリンヌ・クレリー、バーナード・リー、ジェフリー・キーン、デズモンド・ルウェリン、ロイス・マックスウェル、エミリー・ボルトン、トシロー・スガなど。

1979年製作/イギリス
原題:Moonraker
配給:ユナイト
劇場公開日:1979年12月8日

ストーリー

アメリカからイギリスへ空輸中のスペース・シャトル“ムーンレイカー”が、アラスカ上空で突如何者かにハイジャックされた。捜査を委任された英国情報部は、007ジェームズ・ボンド(ロジャー・ムーア)を任務に当てた。早速、上司M(バーナード・リー)から事件の背後に浮かぶ謎の大物について聞かされ、彼は現地に飛んだ。その人物とは、独自の力で米国西部に宇宙センターを築き、NASA(米航空宇宙局)に協力して“ムーンレイカー”を開発、製造してきた謎の科学者ドラックス(ミシェル・ロンダール)だ。出迎えの女秘書コリンヌ(コリンヌ・クレリー)の操縦するヘリで降り立ったボンドの前に、不気味なカリスマ的ムードのドラックスが姿を現わした。センター内を案内されたボンドは、そこでNASAの協力員として研究に従事する女性科学者ホリー(ロイス・チャイルズ)と会った。その夜、ボンドは色仕掛けでコリンヌに迫り、ドラックスの書斎に侵入し、事件のカギとみられるマイクロ・フィルム撮影に成功した。しかし、手をかしたコリンヌは翌日猛犬のエジキにされた。フィルムに写っていたガラス店をたよりにベニスに飛んだボンドは、そこでドラックスの指命を受けた殺し屋たちに襲われ、猛烈なカー・チェイスを展開する。敵を倒すと、昼間目をつけておいたガラス店奥の秘密ラボに潜り、そこで貴重と思われる薬品のサンプルを手にした彼は、ドラックスの部下チャン(トシロー・スガ)の攻撃をかわし、同じくベニスに来ていたホリーの宿泊先へと押しかけた。ボンドは、そこで彼女がCIAのスパイであることを見破った。翌日、ロンドンから急行したMらの立ち合いのもとで、秘密ラボの現場検証が行なわれるが、それはドラックスらの陰謀により、跡形もなくなっていた。残る手がかりは、ガラス店にあったリオからの貨物便だ。現地に向かったボンドは、ドラックス産業系列の輸出入会社C&Wの慌しい動きを監視するが、その頃彼と同じ行動をホリーもとっていた。互いに牽制しながらも行動を共にしていた2人は、シュガーロー山をケーブルで下山している途中、チャンの亡き後に雇われたジョーズ(リチャード・キール)に襲われ、ホリーが敵に捕えられてしまう。リオの情報部出先に出頭したボンドは、Mから謎の毒ガスが、アマゾン上流で採れる黒蘭から抽出した特殊神経ガスであることを知らされた。秘境に向かったボンドを、またもやジョーズが襲った。危機を脱したボンドの前に、一人の美女が現われ、彼を巨大な古代遺跡群に案内した。その地下にあるとてつもなく広がる宇宙基地こそ、敵の牙城だった。彼らは動植物を除いて地球人類を抹殺し、選ばれた新人類による帝国を築こうとしていた。ボンドとホリーを閉じこめ毒ガスカプセルを積んだムーンレイカーがドラックスと新人類を乗せて飛び立った。そして辛くも脱出に成功したボンドとホリーも6号機を奪い、宇宙へ飛び立った。巨大な宇宙ステーションにドッキングした2人は、スキを見てステーションの位置をNASAに知らせた。しかし、それに気がついたドラックスはすかさず地球へ向けて毒ガス・カプセルを投下した。再び捕われの身になった2人は、ドラックスの新人類計画の盲点を衝いてドラックスとジョーズの引き離しに成功。その時、ボンドら救出のために駆けつけたコマンド部隊がドラックスの配下たちと戦闘を展開した。ボンドはドラックスを追いつめ、彼を宇宙の永遠の塵に変えてしまう。そして爆発寸前のステーションから無傷のムーンレイカーにホリーともども乗り移り、投下された毒ガスの追跡を開始した。そして、すべてを壊滅させ、人類絶滅の危機から救うのだった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第52回 アカデミー賞(1980年)

ノミネート

視覚効果賞  
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フォトギャラリー

映画レビュー

4.0荒唐無稽、何のその!

Mさん
2024年1月23日
Androidアプリから投稿

割り切って楽しむことが大切かと思います。冒頭のスカイダイビングやジョーズのその後など楽しめる要素満載です。
今の技術で作れば、なかなかのものができると思います。(ダニエル・クレイグの007とは方向性が真反対になるとは思いますが)

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共感した! 3件)
M

3.5スター・ウォーズに影響受けてます‼️

2023年10月21日
スマートフォンから投稿

笑える

楽しい

単純

せっかく前作がムーア版ボンドの決定版となっただけに、今回はまたまた荒唐無稽すぎるストーリーと、悪ノリしすぎのギャグが残念なシリーズ第11作‼️ただ悪役ジョーズの再登場が嬉しい‼️しかもラストは改心するし‼️

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共感した! 8件)
活動写真愛好家

4.0時代遅れのバカバカしさ

2023年2月8日
PCから投稿

まあボンドだから許されますが、荒唐無稽でドタバタっぽいですね。
とにかく前作に引き続き出てきたジョーズ君は目立ってるけど、いるだけでマンガです。
相変わらずサービス精神旺盛だから4点つけましょうか

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共感した! 0件)
越後屋

3.5荒唐無稽でええやないか

2022年8月6日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

単純

興奮

前回アマプラで『ムーンフォール』を観ました。
なんでか?“ムーン”繋がりなのか?次の映画で本作がリストアップされました。
以前から割と気になっていた映画なので、この際観てみることに。
そして『ムーンフォール』のレビューでこう書きました。
「この映画、物語の展開やSF考証が、あまりにも荒唐無稽かつ荒唐無稽で荒唐無稽のご都合主義なの。“出来過ぎ”と断じても過言じゃないほどに」と。
そして、本作の感想です。
映画のお話なんやから、荒唐無稽でええやないか。ご都合主義でええやないか。
乗る物乗る物全てに大小様々なギミック満載でもええやないか。
遂に宇宙へ飛び出して、光線銃をぶっ放したってええやないか。
銀歯大男が無双でもええやないか。
とっかえひっかえパツキンチャンネーと、四六時中イチャイチャしててもええやないか。
舞台があっちの国こっちの国と、目まぐるしく入れ替わるものだから、お話がやや散漫な印象ですが、大変面白い映画でした。
「映画って、このくらいの外連味があって、ちょうどええやないか」
それがこの映画のレビューで最も伝えたいことです。
映画のエンドクレジットって、このくらいの尺でちょうどええやないか。
レビューの長さもこのくらいでちょうどええやないか。

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共感した! 5件)
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