全米映画ランキング : 2011年9月23日~2011年9月25日
全米映画ランキング:2011年9月26日発表(毎週月曜日更新)
全米週末興行成績:2011年9月23日~2011年9月25日
(金額・順位は確定前のもの)Exhibitor Relations Co. Inc.
順位 | 先週 | タイトル「邦題」/配給(日本配給) | 上映週 | 週末の興収 | 累計興収 | |
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1 | 1 | The Lion King | 2 | 22,130,000 | 61,676,000 | |
2 | 初 | Moneyball | 1 | 20,600,000 | 20,600,000 | |
3 | 初 | Dolphin Tale | 1 | 20,260,000 | 20,260,000 | |
4 | 初 | Abduction | 1 | 11,200,000 | 11,200,000 | |
5 | 初 | Killer Elite | 1 | 9,500,000 | 9,500,000 | |
6 | 2 | Contagion | 3 | 8,565,000 | 57,122,000 | |
7 | 3 | Drive | 2 | 5,771,107 | 21,424,482 | |
8 | 4 | The Help | 7 | 4,400,000 | 154,444,000 | |
9 | 5 | Straw Dogs | 2 | 2,100,000 | 8,884,000 | |
10 | 3 | I Don't Know How She Does It | 2 | 2,053,000 | 8,019,000 |
「ライオン・キング3D」がV2。ブラピ主演「マネーボール」は2位デビュー
4本の新作がランクインし大盛況だった先週末の全米ボックスオフィスは、前週首位の「ライオン・キング3D」が約2200万ドルの興収で首位を守り、V2を果たした。
同作の10日間の累計興収は約6170万ドル。来週火曜日(10月4日)にはブルーレイが発売されるため、劇場での上映は終了予定だが、この大ヒットにより配給元ディズニーが上映が延長する可能性は十分あり得る。実際、過去に限定公開を行った3D映画「トイ・ストーリー」「マイリー・サイラス」でもディズニーは延長興行を決行している。もし過去のケース同様に上映が延長された場合、「ライオン・キング3D」は1億ドル以上の最終興収が見込めるが、ディズニーはどんな決断を下すのか。
「ライオン・キング3D」の思わぬ大ヒットにより、首位デビューを逸し、2位デビューとなったのがブラッド・ピット主演のスポーツドラマ「マネーボール」。1990年代後半、弱小球団に成り下がっていた大リーグの名門オークランド・アスレチックスを立て直した球団マネージャー、ビリー・ビーン(ピット)の奮闘が描かれる。元々はスティーブン・ザイリアン脚本、スティーブン・ソダーバーグ監督で映画化の予定だったが、ソダーバーグが降りたため、後釜に「カポーティ」のベネット・ミラー監督が入り、ザイリアンの脚本をアーロン・ソーキンがリライトして映画化した。期せずしてザイリアンとソーキンという現代ハリウッドの2大脚本家が携わった映画となり、前評判通りの作品として完成。現在は本年度のアカデミー賞最有力候補である。作品賞ノミネートは確実で、ブラッド・ピット(主演男優賞)をはじめ多くの部門でノミネートされそうだ。共演はフィリップ・シーモア・ホフマン、ジョナ・ヒル、ロビン・ライト。
初登場3位はハリー・コニック・Jr.、アシュレイ・ジャッド、クリス・クリストファーソン、モーガン・フリーマン共演の「Dolphin Tale」。カニ漁のワナに引っかかり、尾に傷を負ったイルカのウィンターを助け、その後の世話をした少年ソウヤーと彼の家族を描いた実話ベースの動物ドラマ。監督は「アメリカン・グラフィティ」「アンタッチャブル」など俳優としても知られるチャールズ・マーティン・スミス。まずまずの高評価でファミリー層を多く呼び込んだ。
初登場の4位と5位は、ともに厳しい評価が下されたアクションスリラー。まず4位は「トワイライト」シリーズで人気アイドルになったテイラー・ロートナー主演の「Abduction」。巨大な陰謀に巻き込まれながら、それを知らずに生きてきた高校生が、真実を知り、謎の組織との戦いに身を投じていく。監督は「ボーイズ'ン・ザ・フッド」「フォー・ブラザーズ/狼たちの誓い」のジョン・シングルトン。共演にマリア・ベロ、アルフレッド・モリーナ、シガーニー・ウィーバー。
そして5位「Killer Elite」はジェイソン・ステイサム、ロバート・デ・ニーロ、クライブ・オーウェンの豪華共演による実録スリラー。師匠であるハンター(デ・ニーロ)を拉致した強大な暗殺集団に特殊部隊出身の殺し屋ダニー(ステイサム)が戦いを挑む。暗殺者同士の壮絶な殺し合いを描いた作品だが、巨匠ペキンパーによる75年公開の同名作のリメイクではない。監督はイギリス出身の新鋭ゲイリー・マッケンドリー。
今週末は、ダニエル・クレイグ、レイチェル・ワイズ、ナオミ・ワッツ共演のスリラー「Dream House」(ジム・シェリダン監督)、ジョセフ・ゴードン=レビット、セス・ローゲン共演のコメディ「50/50 フィフティ・フィフティ」、アンナ・ファリス、クリス・エバンス共演のラブコメ「What's Your Number?」が公開となる。
2011年9月26日更新 藤井竜太朗