石岡瑛子
東京芸術大学を卒業後、資生堂の宣伝部に勤務する。70年に独立し、角川書店の広告や、フェイ・ダナウェイを起用したパルコの広告など広告業界で成功を収める。80年代から米ニューヨークに拠点を移し、演劇や映画の美術に携わり、国際的なアートディレクターとして活躍。ポール・シュレイダー監督の「Mishima: A Life in Four Chapters(原題)」(85)でカンヌ国際映画祭の芸術貢献賞を受賞。87年にはジャズトランペッター、マイルス・デイビスのアルバム「TUTU」のジャケットデザインで日本人女性で初めて米グラミー賞を受賞する。アカデミー賞でも、フランシス・F・コッポラ監督の「ドラキュラ」(93)で衣装デザイン賞を受賞した。08年には北京五輪の開会式の衣装デザインも担当している。12年1月21日、すい臓がんのため73歳で死去。遺作となったターセム・シン監督「白雪姫と鏡の女王」(12)でアカデミー衣装デザイン賞に再びノミネートされた。