パオロ・タビアーニ
伊トスカーナ州出身。ピサ大学でリベラルアーツを学び、ジャーナリストを経て兄ビットリオとともに映画制作を始める。
1960年、長編第1作となるドキュメンタリー「イタリアは貧しい国ではない」をヨリス・イベンスと共同監督。バレンチノ・オルジーニと共同製作した「火刑台の男」(62)でベネチア国際映画祭のパジネッティ賞を受賞。タビアーニ兄弟として初の監督作「危険分子たち」(67)を皮切りに、TV映画「サン・ミケーレのおんどりさん」(72)やマルチェロ・マストロヤンニ主演作「アロンサンファン 気高い兄弟」(74)で徐々に国際的な注目を集める。
言語学者ガビーノ・レッダの自伝的小説の映画化「父 パードレ・パドローネ」(77)でカンヌ国際映画祭パルムドールを、「サン★ロレンツォの夜」(82)で同審査員特別グランプリを受賞。以降の監督作に「グッドモーニング・バビロン!」(87)、「太陽は夜も輝く」(90)、「復活」(01)などがある。
「塀の中のジュリアス・シーザー」(12)はベルリン国際映画祭の金熊賞を受賞。2018年に兄のビットリオが他界し、その後初めて単独で監督した「遺灰は語る」(22)はベルリン国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞した。