団鬼六
滋賀県彦根市出身。12歳のときに一家で大阪へ引っ越し、高校時代から戯曲の執筆を始める。55年、関西学院大学法学部を卒業後に上京。57年、「親子丼」が文藝春秋のオール新人杯に入選する。翌年、短編集「宿命の壁」を出版しデビュー。学生相場師の活躍を書いた「大穴」が松竹で映画化される。バーの経営に乗り出すが軌道に乗らず荒れた生活を送る。花巻京太郎のペンネームで投稿した「花と蛇」が好評を博し、英語教師をしながら団鬼六の名で同作を連載する。ピンク映画の脚本家としても順調にキャリアを積み、女優・谷ナオミと出会いヒット作を連発。自身が設立した製作プロダクション「鬼プロ」や日活ロマンポルノで一時代を築く。88年に断筆宣言をするも、95年に復帰作「真剣師 小池重明」を発表した。その後も「外道の群れ」「美少年」「牛丼屋にて」などが出版されている。