今井雅之
高校卒業後、陸上自衛隊を経て法政大学に入学。大学卒業後、1986年に舞台「MONKEY」で俳優デビューを果たす。売れない漫才コンビが、タイムスリップして特攻隊員に生まれ変わってしまう運命を描いた舞台「THE WINDS OF GOD」では原作・脚本・主演を務め、88年の初演以降、国内外で上演を重ねる。同作で91年の第43回文化庁芸術祭賞(演劇部門)を受賞し、93年に設立した劇団「エル カンパニー」でも繰り返し上演。95年に「WINDS OF GOD ウィンズ・オブ・ゴッド」として映画化された際には主演と脚色を兼ね、06年に全編英語で再映画化した際には監督も務めた。ライフワークとして同作の上演を続ける一方で、NHK連続テレビ小説「ええにょぼ」(93)といったTVドラマや映画「八つ墓村」(96)などでも存在感を発揮。映画では、伊丹十三監督の「静かな生活」(95)で日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞、エル カンパニーでの上演作を映画化した「SUPPINぶるうす ザ・ムービー」(03)では原作・監督・脚本・主演の4役を務めている。15年4月、大腸がんの治療のため主演する予定だった舞台「THE WINDS OF GOD」を降板。同年5月28日他界した。享年54歳だった。