インプリント ぼっけえ、きょうてえ
劇場公開日:2006年5月27日
解説
明治の頃、アメリカ人の文筆家が出会った女が不思議な話を語るホラー作品。アメリカで製作された『マスターズ・オブ・ホラー・恐-1グランプリ』のうちの一篇。1999年日本ホラー小説大賞および山本周五郎賞を受賞した岩井志摩子の『ぼっけえ、きょうてえ』を「オーディション」の天願大介が脚本、「着信アリ」の三池崇史が監督を務め映画化。出演は「SAYURI」の工藤夕貴、「アンタッチャブル」のビリー・ドラゴ、「妖怪大戦争」の根岸季衣。
2005年製作/63分/アメリカ
原題または英題:Masters of Horror: Imprint
配給:角川ヘラルド・ピクチャーズ
劇場公開日:2006年5月27日
ストーリー
おそらく、日本の明治時代のある地方。アメリカ人文筆家のクリス(ビリー・ドラゴ)は、愛する優しい日本人女性・小桃(美知枝)の行方を求め、日本各地を放浪していた。彼が川の中にある浮島の遊郭を訪れると、小桃の姿を発見することはできなかったが、客引きを全くせず薄暗い部屋の奥で座っている、妖しい雰囲気の女郎(工藤夕貴)を指名した。クリスは一夜を過ごすことになったその女と話すうち、彼女の醜い素顔を初めて知って驚く。顔面の右側が上部に引っぱられるように歪んでいて、これでは男の情欲を萎えさせてしまうに違いないと考える。彼女は哀しい眼をしながら、「ウチの顔、ぼっけえ、きょうてえ(岡山地方の方言で、とても怖いという意味)じゃろ……でも、ウチのアソコはしまりがいいと評判なんじゃ」と優しく話しかけてくる。やがて女は自らの悲惨な身の上を語りつつ、クリスが探す小桃のことを話し始めた。女郎として売られこの遊郭にやってきた小桃は、愛する男のきっと迎えにくるとの約束を信じていたが、ある日、自殺してしまった。それを聞かされたクリスは、激しく落ち込むが、その話は真実なのかと疑問に思う。まだ怖ろしい夜は、始まったばかりであった……。