ジム・キャリー、「グリンチ」撮影初日に高額ギャラ返還を申し出ていたことを告白
2026年1月5日 11:00
Photo by Charley Gallay/Getty Images for Paramount Pictures2000年に公開されたクリスマス映画「グリンチ」は、世界累計興収3億4600万ドル(現在のレートで約540億円)を稼ぎ出し、同年の全米興行収入1位に輝いた大ヒット作だ。ドクター・スースの絵本を原作に、ロン・ハワード監督がメガホンをとり、ジム・キャリーが緑色の毛むくじゃらの怪物グリンチを演じた本作は、アメリカではクリスマスの定番として愛され続けている。
しかし、その華々しい成功の裏で、キャリーは撮影初日に2000万ドル(現在のレートで約31億円)の出演料を返上し、降板を申し出ていたことがわかった。映画公開25周年を記念した米バルチャーのインタビューで、キャリー本人が明かしている。
キャリーを追い詰めたのは、想像を絶する特殊メイクの過酷さだった。グリンチに変身するためのメイクには毎回8時間を要した。さらに、異常にかゆいヤクの毛で作られた着ぐるみ、25センチもの長さがある指の装具、そして「フリスビーのよう」だというコンタクトレンズを装着しなければならなかった。このレンズのせいで視界は狭いトンネルのようになり、さらに鼻の造形によって鼻呼吸ができなくなったため、キャリーは撮影期間中ずっと口呼吸を強いられたという。
こうした状況のなか、キャリーはパニック発作に苦しむようになった。事態を重く見た製作陣は、異例の対策に打って出る。CIAや特殊部隊の隊員に拷問への耐久訓練を施してきた専門家、リチャード・マルシンコを撮影現場に招いたのだ。
「彼は、精神的に追い詰められたときに使えるさまざまな方法を教えてくれた。たとえば、脚を思い切り殴るとかね」とキャリーは振り返る。たばこを吸うことも対処法のひとつだったが、ヤクの毛に引火する危険があったため、長いシガレットホルダーを使わなければならなかったという。
プロデューサーのブライアン・グレイザーによれば、製作陣はキャリーにCGで目を合成する選択肢も提示したが、キャリー自身がそれを拒否し、あくまで緑色のコンタクトレンズにこだわったという。「あのレンズは目の中のフリスビーのようだった。彼は相当な苦痛のなかにいた」とグレイザーは語っている。
壮絶な苦闘を乗り越えて完成した「グリンチ」は、キャリーの怪演が高く評価され、世界中で愛されるクリスマス映画となった。25年の時を経て明かされた舞台裏の真実は、この作品がいかに彼の献身によって支えられていたかを物語っている。
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