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タランティーノ監督、「キル・ビル」幻のチャプターをFortniteで実現

2025年12月2日 19:00

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クエンティン・タランティーノ
クエンティン・タランティーノ
Photo by Elisabetta Villa/Getty Images for RFF

クエンティン・タランティーノ監督が20年間温めてきた「キル・ビル」の幻のチャプターが、意外な形で実現したと、米バラエティが報じている。人気ゲーム「Fortnite」とのコラボレーションにより「ユキの復讐」として完成し、主演のユマ・サーマンがザ・ブライド役で出演している。

ロサンゼルスのビスタ・シアターで開催された特別イベントで、タランティーノ監督は幻のチャプターの存在を明かした。「キル・ビル」の初稿には、ゴーゴー夕張(栗山千明)に双子の妹がいる設定があった。その妹ユキは、「青葉屋」での戦いの夜、風邪気味で早めに帰宅していたという。

「ユキは20年以上、私の想像の中の存在だった」とタランティーノ監督は語り、このチャプターが日の目を見るとは思っていなかったと明かした。

最終的にカットされた理由は、テンポの問題だった。「クレイジーすぎて、暴力的すぎて、アクションが多すぎた」とタランティーノ監督は説明。第2稿以降には含まれなかったという。

転機は、Epic Gamesからの提案だった。タランティーノ監督は当初、Fortniteのキャラクターライセンスについての会議だと考えていた。しかしEpic Gamesが求めていたのは、8~12分の新作コンテンツだった。タランティーノ監督が初稿の脚本を送ると、「やりましょう」と即答が返ってきたという。

「ユキの復讐」は、Epic GamesのUnreal Engineとモーションキャプチャー技術を使用した8分のアニメーション短編として完成した。サーマンは「頭にカメラをつけるのは新鮮でしたが、すぐに忘れて、シーンの瞬間を生きることに集中しました」と制作過程を振り返った。

この新しい形で「キル・ビル」を観客に届けることについて、サーマンは「映画の新しい観客層ですね。本当に感動的で、素晴らしいことだと思います。これは実現するべくして実現したものだと思います」とコメントしている。

「ユキの復讐」は、12月5日に全米公開される完全版「Kill Bill: The Whole Bloody Affair」の一環として劇場でも上映される。「The Whole Bloody Affair」は、「キル・ビル Vol.1」と「Vol.2」を1本にまとめた4時間版だ。

タランティーノ監督は「キル・ビルのファンもFortniteのファンも、このコラボレーションに完全に満足してほしい」と語っている。

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