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ジョニー・デップがチャップリンのルーツであるロマについて語る 映画「チャップリン」本編映像

2025年12月1日 09:00

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ジョニー・デップが語るチャップリン
ジョニー・デップが語るチャップリン
©The Caravan Trail, A.I.E, Kwanon Films Limited, and Submarine Sublime 2024 Charlie Chaplin™ © Bubbles Incorporated SA

20世紀最大の映画スター、チャーリー・チャプリンのルーツに迫るドキュメンタリー映画「チャップリン」。このほど、チャップリンを敬愛する俳優ジョニー・デップチャップリンのルーツであるロマについて語るシーン、チャップリンの息子マイケルと、本作の監督を務めた孫のカルメンのコメントが公開された。

ドタバタ喜劇に庶民の哀愁や社会風刺を巧みに組み込んだユーモア溢れる作品を多く生み出し、世界中の人々を魅了してきたチャーリー・チャップリン。ちょび髭にだぶだぶのズボンと大きなドタ靴、ステッキと山高帽がトレードマークの“放浪紳士”に扮し、笑いの中にさみしさや孤独を抱え、社会のなかで弱い立場の人に寄り添う心優しいキャラクターで愛されてきた。そんな放浪紳士に垣間見えるのは、ロマのアイデンティティ。本作では、チャップリンがロマの血を1/8引き、そのことを誇りに思っていたことが明かされる。極貧の少年時代からアメリカを追放されスイスで過ごした晩年まで、新たな視点で映画の神様チャップリンのルーツに迫る。

チャップリンに関する作品や映像は数多く作られてきたが、本作はチャップリン家が全面的に協力し公認した唯一のドキュメンタリーだ。ジョニー・デップエミール・クストリッツァら、チャップリンを敬愛する各界の著名人も登場。「キッド」(1921)、「街の灯」(31)、「独裁者」(40)、「ライムライト」(52)など名作の引用に加えて、本邦初公開となる家族が撮影したプライベートフィルムや貴重な記録映像を交えながら、作品に投影されるチャップリンの幼少期の記憶やユダヤ人・共産主義者のレッテル、そして放浪紳士に通じるロマの特徴や文化までをも掘り下げる。

本編映像は、チャップリンを敬愛する俳優ジョニー・デップチャップリンのルーツであるロマについて語るシーン(左画像も併せて解禁)。以前、チャップリンの作品について、「放浪紳士は心が優しく、根っこから純粋でありながら、ワルな一面も持っている」と魅力を語っていたデップは、自身の出演作「妹の恋人」(93)でチャップリンが『黄金狂時代』で披露する「パンのダンス」をオマージュしたほか、「ショコラ」(00)と「耳に残るのは君の歌声」(00)でロマの青年を演じるなど、チャップリンとロマどちらにもゆかりのある人物だ。デップはロマの人々がかつて生活していたトレーラーハウスを所有し、「このトレーラーハウスに来ると、心が落ち着きます」と微笑みながら話す。そこに訪れるのは、チャップリンの息子マイケル。デップがロマの青年役を務めた「耳に残るのは君の歌声」の撮影を振り返りながら、ロマのルーツを辿ってゆく。

ドキュメンタリー映画「チャップリン」12月19日から角川シネマ有楽町ほか全国順次公開。

▼コメント全文
マイケル・チャップリンチャップリンの息子)
私は若いころずっと父から逃げていました。父は私には巨大すぎる存在でいつも及び腰になっていたのです。自分では認めたくなかったので、虚勢を張って気の弱さを隠していました。自分をごまかしていたのです。しかし、私が本当に逃げていたのはどこに行ってもついて回る父の名声です。どうしても父と自分を切り離して考えられませんでした。私は結局父の名声のおかげ。そんな思いから必死に逃れようとしました。
父はとっくの昔に亡くなりましたが、私が父の陰から抜け出すことができたのは、ロマのおかげだと確信しています。父のロマとしてのルーツを示す手がかりや父がスクリーンの中で演じてきたキャラクター“放浪紳士”を深く追求しました。そして、父が心の中に秘め、時には自慢さえしていたロマの人々の足跡を辿ろうと思ったのです。
カルメン・チャップリン(監督/チャップリンの孫)
数年前、映画の撮影でルーマニアのブカレストに行った時、人々に無視され、警察に迫害されているロマの子供たちを見かけました。食べ物を探し、警察から怯えながら逃げ惑う孤児たちの姿に衝撃を受けました。それはまるで祖父チャーリー・チャップリンの映画『キッド』から飛び出してきたかのようだったのです。
祖父の母ハンナは、ロマのルーツを老年まで隠していましたが、亡くなる3年前、祖父が36歳の時に、そのことを打ち明けました。彼の祖先のルーツを辿るこの事実は、祖父にとって新しい発見であり、大きな意味を持っていました。祖父は異端者であり、ロマの伝統を大切にしていた開拓者でした。彼にとってこのルーツは、貧困に苦しんだ自身の幼少期に尊厳を与え、母と弟と共に耐え忍んだ過酷な苦しみに夢と魔法をもたらしたのです。
祖父の伝説的なキャラクター“放浪紳士”は、暗い世の中を照らす希望の光でした。祖父は様々な階級や職業の人々を魅了し、自分の子供たちにも情熱と創造的自由を体現するインスピレーションを与えました。本作では、チャーリーの息子で私の父マイケル・チャップリンによる歩みを通して、あまり知られていない私たち家族のロマのルーツを明るみにし、その文化によって祖父がどのように芸術家一家を生み出したのかに迫ります。チャップリンの物語はこれまで何度も語られてきましたが、共同脚本に参加するなかで、私は父マイケルの視点から個人的なアプローチをしたいと考えたのです。

ドキュメンタリー映画「チャップリン」12月19日から角川シネマ有楽町ほか全国順次公開。

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