木村拓哉「アイドルって言われることは、ちょっと嫌だった」　明石家さんまからの金言も告白

「レジェンド＆スター」は、それぞれの世界で功績を残した人物や、時代の最前線で活躍中のスターに有働キャスターがじっくりインタビューする特別企画。自身の半生で得た教訓や理念、将来の目標をうかがうほか、これからの世代に伝えたいメッセージなども聞き出していく。黒柳徹子、王貞治、松井秀喜、川淵三郎、水谷豊、萩本欽一、吉永小百合に続く第8弾ゲストとして木村が出演し、デビューから30年超、常に第一線を走り続けてきたトップスターの“本音”に斬りこむ。

（C）テレビ朝日

対談の幕開けは都内某所、レインボーブリッジを望むビルの屋上。11月13日に53歳の誕生日を迎える木村に、有働キャスターが花束を贈って祝福するところからスタートした。

有働キャスターがまず迫ったのは、“俳優・木村拓哉”――。1991年にデビューした木村は、1993年のドラマ「あすなろ白書」（フジテレビ）で大ブレイク。以降、超ヒットドラマを連発するが、実は自身の俳優としての原点はまだデビューすらしていなかった1989年、17歳のときに参加した、蜷川幸雄さん演出の舞台「盲導犬」にあると明かす。

やがて美容師や検事など“職業モノ”を演じる機会が増えていくが、心がけていたのは本職の方々に失礼にならないようにという思い。だからこそ、「あの作品を見て、今の仕事に就きました」という声を聞くのがこの上ない喜びだったと、俳優という仕事の醍醐味を語る。

そんな木村の最新作は、11月21日公開の「TOKYOタクシー」。「武士の一分」（2006年）以来、19年ぶりの出演となる名匠・山田洋次監督作品で、木村はしがないタクシードライバー役を演じている。山田監督からのオファーに出演を即決したと打ち明けて……。

本作で演じたタクシー運転手・宇佐美浩二は体力的にも精神的にも厳しい現実に直面している役だったため、自分の中のキラキラやワクワクをそぎ落としていくような役作りが必要だったとも話し、「物語は“低温”からはじまりますが、倍賞千恵子さん演じるすみれとの時間を通じて、最後には心地よく、芯まで温まる温度になっていくような映画です」と、作品の魅力を伝える。

（C）テレビ朝日

有働キャスターとの気の置けない対談だからこそ、“人間・木村拓哉”の本音も続々と浮かび上がっていく。

デビューから現在まで、アイドル、歌手、俳優として数々の伝説を打ち立ててきた木村。時代を巻き込むほど圧倒的な人気を博した当時、“アイドル”という定義に対してどう思っていたか聞かれると、「アイドルって言われることは、ちょっと嫌だった…」と葛藤があったことを告白する。その真意とは？

また、絶大な支持を得てなお、“調子に乗ることはなかった”という木村。その謙虚な姿勢をひとりの人間として貫くことができたのは、明石家さんまから授けられた“ある言葉”が支えになったとも明かす。

最後、有働キャスターから「木村拓哉にとって“スター”とは？」という問いを投げかけられと、「みなさんが思っている以上に“光り輝くもの”ではなくて、天体のように地味に動いているだけ……」と話し、その言葉の持つ深い意味に有働キャスターも感動する。

このほか、木村が見据える未来や知られざるプライベートなど、縦横無尽にトークを繰り広げ、木村が有働キャスターに「“こんなのやるの!?”と驚くような役、ぜひやってください」と俳優業を勧める場面も。

「有働Times」90分スペシャルはテレビ朝日で11月16日午後8時56分時から放送。