チャーリー・チャプリンのルーツに迫るドキュメンタリー「チャップリン」12月19日公開 家族が製作に参加
2025年10月9日 09:00
©The Caravan Trail, A.I.E, Kwanon Films Limited, and Submarine Sublime 2024 Charlie Chaplin™ © Bubbles Incorporated S20世紀最大の映画スター、チャーリー・チャプリンのルーツに迫るドキュメンタリー映画「CHAPLIN:SPIRIT OF THE TRAMP(英題)」が、「チャップリン」の邦題で12月19日から公開される。日本版ティザーポスターと場面写真が披露された。
ドタバタ喜劇に庶民の哀愁や社会風刺を巧みに組み込んだユーモア溢れる作品を多く生み出し、世界中の人々を魅了してきたチャーリー・チャップリン。ちょび髭にだぶだぶのズボンと大きなドタ靴、ステッキと山高帽がトレードマークの“放浪紳士”に扮し、笑いの中にさみしさや孤独を抱え、社会のなかで弱い立場の人に寄り添う心優しいキャラクターで愛されてきた。そんな放浪紳士に垣間見えるのは、ロマのアイデンティティ。本作では、チャップリンがロマの血を1/8引き、そのことを誇りに思っていたことが明かされる。極貧の少年時代からアメリカを追放されスイスで過ごした晩年まで、新たな視点で映画の神様チャップリンのルーツに迫る。
チャップリンに関する作品や映像は数多く作られてきたが、本作はチャップリン家が全面的に協力し公認した唯一のドキュメンタリーだ。製作を担当し、劇中でチャップリンの足跡を辿るのは息子マイケル・チャップリン。父の名声と親の七光りという重圧に苦しんだマイケルが父子断絶を経て、その関係を見つめ直す。「ドクトル・ジバゴ」(65)などで知られる俳優で娘のジェラルディン・チャップリンらも出演し、家族だけが知る素顔を語る。本作の監督を務めるのも、孫カルメン・チャップリン。世界的な人気者でありながら、一人の人間で父親だったチャップリンの人生を紐解いていく。
さらに、ジョニー・デップやエミール・クストリッツァら、チャップリンを敬愛する各界の著名人も登場。「キッド」(1921)、「街の灯」(31)、「独裁者」(40)、「ライムライト」(52)など名作の引用に加えて、本邦初公開となる家族が撮影したプライベートフィルムや貴重な記録映像を交えながら、作品に投影されるチャップリンの幼少期の記憶やユダヤ人・共産主義者のレッテル、そして放浪紳士に通じるロマの特徴や文化までをも掘り下げる。12月19日から角川シネマ有楽町ほか全国順次公開。
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