ダニエル・デイ=ルイス、現代のメソッド演技俳優に苦言「狂人のように振る舞う言い訳にしている」
2025年10月6日 21:00
Photo by Dia Dipasupil/Getty Images for FLC自身の経験や感情を引き出して役に没入する「メソッド演技」の代表的な俳優として知られる名優ダニエル・デイ=ルイスが、現代のハリウッドで活動するメソッド演技俳優たちに失望を表明した。アカデミー賞を3度受賞した俳優は、メソッド演技を「狂人のように振る舞う」言い訳として利用する俳優たちに「少し腹を立てている」と認めている。
「私は演技を技巧という観点で考えるのが本当に好きではありません。もちろん、学ぶことができるテクニックはありますし、メソッドが最近、簡単な標的になっていることは知っています」とデイ=ルイスは米ニューヨーク・タイムズ紙でコメント。「最近、あらゆる種類の人々が『完全にメソッドに入った』というようなことをペラペラ言っているのを聞くと、少し腹が立ちます。それは、ある人が極端な方法で狂人のように振る舞っているということを暗に意味していると思うのです」
デイ=ルイスはさらに続ける。「誰もが作業のあまり重要でない詳細に焦点を当てがちで、その詳細は常に、ある種の自己鞭打ちや、自分自身に重度の不快感や精神的不安定を課す経験に関わっているように見えます。しかしもちろん、俳優の人生においてそれは主に内面的な作業についてでなければならないのです」
デイ=ルイスは1989年の「マイ・レフトフット」で初のオスカーを獲得し、撮影中は役柄のまま過ごすことで知られる、メソッド演技の代表的な実践者となった。2017年に時期尚早だったと認める引退を表明して以降、ジャレッド・レト、ジェレミー・ストロング、ジェームズ・フランコら他の俳優たちがメソッド演技の実践者として知られるようになった。
メソッド演技は、20世紀初頭にロシアの演出家コンスタンチン・スタニスラフスキーが開発した演技システムに基づいている。1930年代にリー・ストラスバーグらがスタニスラフスキーの理論をさらに発展させ、ニューヨークのグループ・シアターやアクターズ・スタジオで教えた。一部の俳優は撮影現場外でも役柄のまま過ごすこともある。
なお、アンドリュー・ガーフィールド、クロエ・セビニー、ブライアン・コックスらも、メソッド演技を自身の独善的な行動の言い訳に使う同業者に対して批判的な発言をしている。
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