ポルトガルの巨匠オリベイラの長編デビュー作「アニキ・ボボ」4Kレストア版予告編
2025年10月2日 11:00

2025年に没後10年となる、ポルトガルの巨匠マノエル・ド・オリベイラの長編監督デビュー作「アニキ・ボボ」4Kレストア版の予告編、場面写真が公開された。
100歳を超えてもなお映画を作り続け、現役最高齢の監督として世界中で話題と尊敬を集めたマノエル・ド・オリベイラ。故ジャン=リュック・ゴダールをはじめ、ペドロ・コスタやミゲル・ゴメスなど日本でも人気を得ている現代ポルトガル映画の作家たち、そして濱口竜介監督や三宅唱監督などが特別な映画監督としてその名を挙げている。
25年はオリベイラが106歳で亡くなって、没後10年となるメモリアルイヤー。4月にはその功績を振り返る企画上映が開催され、多くの映画ファンが劇場に駆けつけた。42年に故郷ポルトの街を舞台に製作された本作は、子どもたちの躍動を簡潔かつ大きなスケール感で描き、「ネオレアリズモ」を先駆けたともされる。4Kレストア版は、第82回ベネチア国際映画祭クラシック部門でプレミア上映された。
予告編では、ポルトガル北部の港町を舞台に、グループで唯一の少女テレジーニャをめぐる、少年たちの攻防が映し出され、徐々に不穏な方向へと進んでゆく。貧困地区に暮らすも、いきいきと躍動する子どもたちの姿が切り取られている。
11月14日より、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下にて2週間限定公開、ほか全国順次公開。なお、11月8日には菊川Strangerにて「アブラハム渓谷 完全版」「カニバイシュ」の2本立てオールナイト上映が実施される。Strangerでのオールナイト上映は本企画が初となる。詳細は劇場HP(https://stranger.jp/)で告知する。
(C)Produções António Lopes Ribeiro