「盤上の向日葵」釜山国際映画祭で世界初上映 坂口健太郎&渡辺謙、2人の“ケン”に大声援
2025年9月19日 16:00

韓国・釜山で開催中の「第30回釜山国際映画祭」のオープンシネマ部門に、「盤上の向日葵」(10月31日公開)が正式出品され、主演の坂口健太郎、共演の渡辺謙、熊澤尚人監督が9月17日、オープニングセレモニーのレッドカーペットに登場。翌18日にはワールドプレミアで世界初上映が行われた。
レッドカーペットに到着するやいなや、世界中の多くのメディアからの大量のフラッシュと共に、駆けつけたファンから「ケンちゃ〜ん!」「ケンさーん!」と、坂口健太郎、渡辺謙、2人の“ケン”への“大声援が飛び交った。

昨年に続き、2年連続の釜山国際映画祭へ参加となった坂口は「すごいエネルギーでした。映画祭というのもありますが、本当にお祭りのような感じで。(他の出品作品で参加している)日本の役者さんや、ディレクターチームにも会えましたが、アジアとして世界に胸を張っていける日本の作品が少しずつ増えているんだなと感じました」と振り返ると、「怒り」(2016)以来の釜山国際映画祭の参加となった渡辺は「(前回は日本人初の開幕式の司会を務めたが)お客さんもすごく熱狂していたし、歩きながら当時の緊張感がよみがえってきました。アジアのフィルムメーカーがお互いを支え合っているという気をすごく感じましたし、30年というのはやっぱりすごいなと」と、アジア最大級の映画祭の成長と節目の年を称えた。


本作は、芸術性に富んだ新作や国際的に評価された作品が選出され、オープニングセレモニー会場と同様のメイン会場である「映画の殿堂」の野外スクリーンにて上映される、オープンシネマ部門に出品された。

18日のワールドプレミアでは、釜山最大の座席数(4500席目途)の野外スクリーンにて上映された。上映前の舞台挨拶に登壇した坂口は「本当にたくさんの愛をくださってありがとうございます。嬉しいです!」と流暢な韓国語で挨拶。渡辺も韓国語で「釜山に戻ってきました!」と力強く手を掲げ、まるでライブ会場かのような大歓声が沸き起こった。

本作について、熊澤監督は「とにかく坂口健太郎さんと渡辺謙さんの色気がすごいので、そこにみなさん注目してください」と熱いコメントを送ると、会場からは「フゥー!」と期待の声援。坂口は「とっても翻弄されながら色んなことに巻き込まれながら、けどそれでもしぶとく生きていく男です。すごく悲しい、切ない瞬間もあるのですが、それも謙さんと一緒に丁寧に少しずつ作った作品です」と自身の役と作品への思いを語り、渡辺はそれを受けて「僕は最後の方にちょっとしか出てません(笑)」と冗談を交えて会場を爆笑に包むと、「こんなにもいい加減で嫌な役は久しぶりなので、めちゃくちゃ楽しんでやりました!」と振り返った。

柚月裕子氏による原作の魅力と映画化への思いについて、熊澤監督は「とにかくこの2人が将棋に情熱をかけている。なにかそういう情熱をかけるものというのが、生きていくうえで大切なんだなとすごく感じた小説だったので、そういう熱意、なにかに集中することの大切さもすごく伝わる映画にもなっていますので楽しんでいただけますと」と思いを述べ、渡辺は「男が命がけで何かをする、そういう映画だと僕は思っています。なかなかそういう事ができる世の中になってはいないですけど、ある意味本当に血で血を洗うような、そういうことを将棋の世界でやろうとしてる連中の話です。胸を熱くさせてくれる」と力強くコメント。
坂口は「将棋というひとつのアイテムの中で、そこで生まれる人間関係、男たちの生き様、その瞬間を生きた証みたいなものをこの映画の中で、この一瞬を覗き見していただけたら」とそれぞれの思いを語った。

最後に観客へのメッセージとして、熊澤監督は「映画の後半にこの2人が熱いバトルをするところがあります。これは必見だと思っています。それから坂口さん演じる主人公が、謙さん演じる真剣師を憎しみながらも、すごくリスペクトしながら惹かれていくというお芝居が魅力的なので、ぜひ見てください」とアピール。

渡辺は英語で「エンジョイ・ザ・ムービー」と一言。坂口は興奮を隠せない様子で「初めてですもんね! みなさんがこのワールドプレミアで観ていただける第一目撃者ということで、ちょっとドキドキしてるのですが、なにかこの映画がみなさんの心に残ったらたくさん宣伝をしていただいて、この映画がもっともっと大きく育つといいなと思います」と話し、大歓声と拍手喝采を浴びて舞台挨拶を終えた。

ワールドプレミア上映を見届けた3人。エンドロールを終え、割れんばかりの拍手でスタンディングオベーションを迎えると、両手を挙げて応え、またそれに大歓声と鳴り止まない拍手が巻き起こった。
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