パク・チャヌク最新作「NO OTHER CHOICE」2026年3月公開決定 予告&監督とキャストからのメッセージ映像披露
2025年9月4日 08:00

韓国の巨匠パク・チャヌク監督の最新作「NO OTHER CHOICE(英題)」が2026年3月にキノフィルムズ配給で日本公開される。このほど予告と監督&キャストからのメッセージ映像(https://youtu.be/Dek6RMfQRsM)が披露された。また、本作は、現在開催中の第82回ベネチア国際映画祭でワールドプレミアを迎え、来年の米国アカデミー賞国際長編映画賞の韓国代表に選出されている。
「オールド・ボーイ」(04)でカンヌ国際映画祭グランプリ、「別れる決心」(22)で同映画祭監督賞を受賞。常にタブーを打ち破り、緻密さと完璧な美学で観客を魅了してきた巨匠パク・チャヌク監督。現代社会に生きる誰もが直面し得る“突然の解雇”という現実を独自の視点で描き出す本作では、「JSA」でタッグを組んだイ・ビョンホンを21年ぶりに主演に据え、「愛の不時着」のソン・イェジンをら豪華キャストが集う。
突然の解雇で人生が一変し追い詰められていく主人公マンス(イ・ビョンホン)に対し、危機に直面するほど強さを増す妻ミリ(ソン・イェジン)、そしてマンスとポジションを争うことになるライバルたち――それぞれ矛盾や葛藤を抱えたキャラクターの関係は、アイロニーとブラックユーモアに満ちた予測不能な展開へと観客を引き込んでゆく。
「すべてが満ち足りている」製紙会社に勤めるごく普通のサラリーマン:マンスは、心からそう思い、妻と二人の子ども、二匹の犬と共に幸せな日々を送っていた。25年勤めた会社から突然解雇されるまでは――。1年以上におよぶ就職活動は難航し、愛着ある自宅を失う状況に陥った時、追い詰められたマンスは成長著しい製紙会社に飛び込みで履歴書を差し出すが、無下に扱われてしまう。しかし、「自分こそが最もふさわしい人材」と確信するマンスは、ある決断を下す――「空きがないなら、自分で作るしかない」。

お披露目となったベネチア国際映画祭では批評家から絶賛の声が相次いで届いている。BBCは「★★★★★五つ星。狂おしいほど面白い!この韓国の名作は今年の『パラサイト 半地下の家族』だ!」と大絶賛。デッドラインは「最高に楽しく、予想を裏切り続けるアンサンブルキャスト。イ・ビョンホンはマッツ・ミケルセンとバスター・キートンを融合したかのような予測不能で破天荒な存在感を放っている」と、ヴァラエティは「眩い殺人コメディは抑圧されたカオスを極めた傑作!リストラを狂おしいほどのユーモアと風刺で描き、ベネチア国際映画祭コンペティションを暗くも鮮やかに照らしている」と評し、インディーワイヤーは「キャラクターが虚無へ進めば進むほど、より愛おしく見えるというパク監督の才能に、この世で匹敵する者はいない」と、ザ・ガーディアンは「社会の病巣をえぐる鮮烈な風刺劇」と賛辞を贈っている。

予告映像では、イ・ビョンホン扮する主人公マンスが長年勤めていた会社をクビになり、家族を巻き込んで生活が一変していく様子が映し出される。こめかみを叩き、「私の愛すべき家族は、私をフルサポートしてくれる」と唱える人々、謎の仮装舞踏会。銃、斧、ペンチの凶器、異様な手袋など、おどろおどろしくもどこかユーモアを感じる“パク・チャヌクワールド”全開のユニークな映像に期待が高まる。メッセージ映像では、パク・チャヌク監督とイ・ビョンホンをはじめ、ソン・イェジン、パク・ヒスン、イ・ソンミン、ヨム・ヘラン、チャ・スンウォンら韓国映画やドラマでお馴染みの豪華な顔ぶれが勢揃い。「日本のみなさんこんにちは!」と日本語の挨拶とともに、映画の見どころを伝えている。
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