松村北斗、「秒速5センチメートル」実写化は「恐ろしかった」新海誠監督からの賛辞に感謝
2025年8月27日 21:00

松村北斗(「SixTONES」)主演、奥山由之監督で新海誠の劇場アニメーションを実写映画化する「秒速5センチメートル」の完成報告会が8月27日、都内で行われ、松村と奥山監督をはじめ、高畑充希、森七菜、上田悠斗、白山乃愛、宮﨑あおい、吉岡秀隆が出席した。
原作となる「秒速5センチメートル(2007)」は、「君の名は。」「天気の子」「すずめの戸締まり」などで知られる新海監督による、3作目の商業公開作品。主人公・遠野貴樹の18年間にわたる人生の旅を、幼少期、高校生、社会人という3つの時代で描き出す。

新海誠監督のアニメーション作品としては初の実写映画となる。完成作を観た新海監督からは、「自分でも驚いたことに、泣きながら観ていた。 『秒速5センチメートル』を作っておいて良かったと、心から思えた」という絶賛の言葉が届けられている。奥山監督は「皆さんが、誠実さと切実さを持って向き合ってくださった。これ以上の手応えはないだろうというぐらい、自信を持って送り出せる作品になった」と役者陣を称えながら胸を張っていた。
貴樹を演じた松村は、「恐ろしいなというのが、いの一番に湧き上がってきた」とオファーを受けた時の心情を振り返った。「今日の日まで愛され続けてきた『秒速5センチメートル』を実写化するということ。これが生身の人間になるんだというワクワクした気持ちと、得体の知れない恐怖があった。もう一枚企画書をめくると『遠野貴樹役、松村北斗』と書いてあって、『あの憧れていた遠野貴樹を、僕なんかがやるんだ』という恐怖が襲ってきた」と、自身も大好きな原作とキャラクターを預かるプレッシャーを吐露。「その後、奥山さんとお話をする時間をいただいて、これ以上にない信頼感と安心感が生まれた。この方と恐ろしいチャレンジに参加させてほしいと思った。撮影を過ごす日々で、その信頼が減る瞬間が一度もなかった」と奥山監督の存在が大きく背中を押してくれたと語る。


初号試写では新海監督とも顔を合わせたそうで、松村は「この映画に入る前に、新海さんが『北斗くんの貴樹が見たいですね』と言ってくれた。その言葉がチャレンジするきっかけの一つにもなった。(初号試写の後には)新海さんが『貴樹がほっくんで本当によかった』と言ってくれた」としみじみ。「そこで、怖かったハードルを飛び越えさせてくれた」と感謝を込めていた。
貴樹が想いを寄せ続けるヒロインの篠原明里役を演じた高畑は、原作の明里について「女神、マドンナみたいな存在だという印象があった」と語り、「自分に話が来た時には、何かの間違いだろうと思った」と苦笑い。「台本をいただくと、原作へのリスペクトにあふれながらも、それぞれのキャラクターがたくましく、人間らしく浮かび上がってきた。その中の明里さんには、共感できるものが見つけられた」とキャラクターにも惹かれ、「恐怖8、9割ぐらいだったんですが、10年ほど前から知り合いである奥山さんのチャレンジである本作で、声をかけていただいたうれしさが勝った」と目尻を下げていた。

貴樹に想いを寄せる高校の同級生・澄田花苗役の森と、貴樹が通う高校の教員で、花苗の姉である輿水美鳥役を演じた宮﨑は、種子島での撮影に臨んだ。森は「ドキドキしていた」と原作の偉大さに触れながら、「原作に対する愛と、自分が好きなものをさらに体現できる喜び。それを大事にすれば、きっと新海さんもファンの方も喜んでもらえるのではないかという希望を持ちながら進んだ」と覚悟。貴樹が通う高校の教員で、花苗の姉である輿水美鳥役を演じた宮﨑は、「監督から『ちょっと色が黒くなってくれたらうれしい』と言われて。『もちろんです!』と夏の間に日焼けをして、種子島に向かいました」と声を弾ませつつ、「同じように森さんも真っ黒になっていて、2人とも肌がこんがりした感じが種子島とマッチしていた」と森と笑顔を見せ合い、姉妹役の2人が一緒にサーフィンもしたうれしそうに話していた。

科学館の館長・小川龍一役の吉岡は、撮影現場で松村と過ごす時間が多かったとのこと。吉岡は「僕にとって、北斗くんに謎のままでいてほしい。知りたいのに、知りたくない人」とほほ笑み、「彼だけが持っている孤独感みたいなものを、現場でチラッチラッと見ていた。ふとした瞬間に、誰も見ていない先を見ているようなところを垣間見られる瞬間があった。彼に出会えたことは財産。(松村のような存在は)ちょっといないなと思う。全部含めて、貴樹だなと感じた」と松村の特別な存在感に惚れ惚れ。「貴樹がたこ焼きを食べているだけで、なんだか泣けてくる。すばらしい」と絶賛していた。
「秒速5センチメートル」は、10月10日より全国公開。
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