レジェンダリー、パラマウントと映画配給契約で交渉
2025年8月19日 22:00

「DUNE デューン 砂の惑星」シリーズや「ゴジラ×コング 新たなる帝国」などの大作映画で知られる製作会社レジェンダリー・エンターテインメントが、パラマウント・ピクチャーズと新たな劇場配給契約について初期交渉を行っていることが分かったと、米バラエティが報じている。
レジェンダリーは2022年にワーナー・ブラザースとの長年の関係を解消し、ソニー・ピクチャーズと数年間の配給契約を結んでいた。しかし、ソニーとの契約が24年末に満了し、更新されなかった。同社はこれまでNetflixやユニバーサルとも様々なプロジェクトで協業してきた実績がある。
パラマウントとの合意はまだ署名に至っておらず、交渉は継続中だ。なお、既存の契約により、今後の「デューン」続編や「ゴジラ」「キングコング」などのモンスターバース作品については、ワーナー・ブラザースでの配給が継続される予定で、新契約の対象外となる。
この交渉の背景には、レジェンダリーの近年の興行的成功がある。昨年公開された「デューン 砂の惑星PART2」は世界興収7億1400万ドル、今年の話題作「マインクラフト ザ・ムービー」は9億5500万ドルを記録し、同社の好調な業績を裏付けている。
一方、パラマウントはスカイダンスとの80億ドルの大型合併を完了後、積極的な人材・企画獲得に乗り出している。デビッド・エリソン会長兼CEOと新経営陣は最近、「ストレンジャー・シングス」で知られるダファー兄弟をNetflixから引き抜いたほか、「名もなき者 A COMPLETE UNKNOWN」のジェームズ・マンゴールド監督とティモシー・シャラメが再びタッグを組む注目企画「ハイサイド(原題)」の争奪戦にも勝利した。
エリソンはソニー・ピクチャーズのジョシュ・グリーンスタイン社長とスカイダンスのダナ・ゴールドバーグ最高クリエイティブ責任者を招き入れ、スタジオの再建を進めている。劇場映画の拡充を重視する新パラマウントの戦略において、大作映画の製作実績を持つレジェンダリーとの親和性は高く、両社の提携が実現すれば映画業界の勢力図にも変化をもたらす可能性がある。
レジェンダリーは今後、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督によるトム・クルーズ主演作(タイトル未定)や、先月製作が開始された「デューン PART3」の公開を控えている。これらはワーナー・ブラザースが配給するため、パラマウントとの具体的な協業プロジェクトは明らかになっていないが、同社は現在、ビデオゲーム「デューク・ニューケム」やカードゲーム「マジック:ザ・ギャザリング」の映画化など、複数の企画を開発中だ。
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