スパイ同士に真実の愛は成立する? 「ブラックバッグ」ケイト・ブランシェット&トム・バークが“リアルなスパイ像”を語る
2025年8月16日 21:00

「オーシャンズ」シリーズのスティーブン・ソダーバーグ監督と、「ジュラシック・ワールド 復活の大地」(8月8日公開)の脚本も務めた人気脚本家のデビッド・コープが、3度目のタッグを組んだ「ブラックバッグ」のインタビュー映像が公開された。ケイト・ブランシェットとトム・バークが、“リアルなスパイ像”について語っている。
本作は、エリート諜報員と二重スパイの巧妙に練られた頭脳戦が展開するミステリーサスペンス。「それでも夜は明ける」「スティーブ・ジョブズ」でアカデミー賞にノミネートされたマイケル・ファスベンダーが、ポーカーフェイスのエリート諜報員ジョージを演じ、オスカーを2度受賞したブランシェットが、魅惑と疑惑に満ちた妻・キャスリン役を務めた。
英国の国家サイバーセキュリティセンター「NCSC」のエリート謀報員ジョージ(ファスベンダー)に課せられた極秘任務「ブラックバッグ」は、国家を揺るがす不正プログラム「セヴェルス」を盗み出した組織内部の裏切者を見つけ出すこと。容疑者は、諜報員のフレディ(バーク)、ジミー(レゲ=ジャン・ペイジ)、情報分析官のクラリサ(マリサ・アベラ)、局内カウンセラーのゾーイ(ナオミ・ハリス)、そしてジョージの愛妻で凄腕諜報員のキャスリン(ブランシェット)の計5名。ミッションのタイムリミットは1週間。妻が国家を裏切った容疑をかけられ、ジョージは結婚生活への忠誠と祖国への忠誠の板挟みになる。

映像には、夫ジョージに裏切りの疑いをかけられる妻キャスリン役を演じたブランシェットと、諜報員フレディ役で共演したバークのインタビューが収められている。ブランシェットは映像の冒頭で、タイトルの「ブラックバッグ」は実際に使われるスパイ用語であると説明。「黒のブリーフケースは任務完了まで開けられない。夫婦や友人の間でも、中の情報は共有できないの。パートナーを危険に晒しかねないから」と話し、スパイ同士の関係の厳しさについて語る。一方、バークは「黒である必要はなく、柄はストライプでもいい」とジョークを飛ばす。
「本当にスパイと話す機会はあるのか」と問われたブランシェットは、現役スパイに会うことは難しいとしながらも、近所に「両親が元MI6勤務の夫婦がいた」と驚きの事実を告白。「意外とどこにでもスパイはいるの」と、想像もつかない世界が身近に潜んでいる事を明かした。
本作のテーマの1つ「スパイ同士は真に愛し合えるのか」という問いに、ブランシェットは「ジョージとキャスリンの愛は奇跡。スパイじゃなくても奇跡的かもしれない」とコメント。「相手のために死ねる、というのもウソではなく本心で言っている。二人の愛は状況が変わっても永遠に続くものよ」と強調し、だからこそ本作で描かれた“1週間”というミッションのタイムリミットに「緊迫感が出る」と語った。
ブランシェットは、ソダーバーグ監督について「最も準備が完璧な人の1人」だと話し、巨匠マーティン・スコセッシが「やりたいことを俳優陣に細かく伝える」スタイルだとすると、ソダーバーグ監督は「場面を用意したら、俳優同士の相互作用を信じる。猛スピードで撮影して午後3時に終了」だったと振り返る。そして、俳優たちのエネルギーが持続し、無駄にならない方法だったと絶賛。初めてタッグを組んだバークも、「彼のやり方が正しいと感じてくる」と全幅の信頼を寄せた。
最後に、スパイならではのシーンについて聞かれるたブランシェットは、「私はスマホすら使いこなせないから」と笑いながら「それが演技というものよ」と大女優の風格を見せる。対するバークは、諜報計画を語るシーンをあげ、リアルな描写ならではの容赦ない専門用語の応酬に、「丸暗記することにしたよ」と苦労を語った。
「ブラックバッグ」は、9月26日より全国ロードショー。
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