「5万回斬られた男」時代劇のレジェンド・福本清三さんのドキュメンタリー映画製作が決定
2025年6月29日 19:00

「5万回斬られた男」と称され、斬られ役として東映の時代劇を中心に映画、テレビドラマで活躍した故福本清三さんのドキュメンタリー映画の製作が決定した。

福本さんは、第48回日本アカデミー賞で最優秀作品賞を受賞した「侍タイムスリッパー」主人公の会津藩士・高坂新左衛門のイメージとなった伝説の斬られ役。15歳で東映京都撮影所に入所し、大部屋俳優に。20代後半からは斬られ役専門となったが、2003年には「ラストサムライ」でトム・クルーズとの共演を果たし、14年には「太秦ライムライト」で映画初主演を務めた。
本作は、福本さんの唯一の主演作「太秦ライムライト」のプロデューサーと脚本を務めた大野裕之がメガホンをとり、「太秦ライムライト」の未公開映像や合計200時間にも及ぶチャンバラのシーン、生前のインタビュー、舞台やリハーサルの映像などを再編集し、日本一の斬られ役の人生を描くドキュメンタリー。
現在、編集が行われており、福本さんの没後5年に合わせ来年春の劇場公開を目指す。合わせて「太秦ライムライト」の劇場再公開を計画中だという。また、8月11日までCAMPFIRE(https://camp-fire.jp/projects/845439/view)で本作の製作費を募るクラウドファンディングを実施中。

大野監督のコメントは以下のとおり。
■大野裕之

人が生きていくために必要な心の絆や、情の大切さを教えてくれる時代劇の灯を消してはなりません。私たちの世代には、世界に誇る日本の文化を次代に伝えていく義務があると思っています。でも、このプロジェクトは、単に「時代劇を守ること」だけが目的ではありません。「どこかで誰かが見ていてくれる」をモットーに、人知れず努力を重ね、大輪の花を咲かせた福本清三先生の生涯は、多くの人に勇気を与えてくれます。
このプロジェクトによって、映画界だけでなく、あらゆるジャンルにおいて、たとえ目立つことはなくとも、自身の仕事に誇りを持って一生懸命に取り組む、全ての縁の下の力持ちにとっての応援歌となるような作品を世に出したいと思っています。秘蔵映像でつづる日本一の斬られ役の人生は、多くの人を勇気づけることになるでしょう。どうかお力添えください!
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