太秦ライムライト

劇場公開日:

太秦ライムライト

解説

チャンバラ時代劇の黄金時代を支えてきた京都・太秦を舞台に、時代劇を愛する人々の現在を描いた人間ドラマ。太秦の日映撮影所に所属する香美山清一は斬られ役ひと筋の俳優人生を歩んできたが、近頃は若者向けの新たな時代劇の波にのまれ、出番を失いつつあった。そんなある日、新人女優のさつきと出会った香美山は彼女に往年の女優たちの面影を感じ、殺陣の稽古をつけることに。香美山の指導のおかげでチャンスをつかんださつきは、東京でスター女優としての道を歩んでいく。時が経ち、大作時代劇の主演を務めることになったさつきは、すでに引退した香美山との共演を熱望するが……。「ラスト サムライ」にも出演した斬られ役の第一人者で、「5万回斬られた男」とも呼ばれる福本清三が映画初主演を務めた。

2014年製作/104分/G/日本
劇場公開日:2014年7月12日

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映画レビュー

4.5「どこの誰かは知らないけれど、誰もが皆知っている」方々が、たくさん出ていらっしゃる。

2023年4月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

幸せ

萌える

あの方、この方、あ、あそこにも。その代表格が主演を務められた福本さん。
お名前こそチェックしないけれど、クレジットに載っていないこともあるけれど、そのお顔を拝見すると、そことなく感じる安心感。

映画って大勢の人が集まって作られるものなんだなと改めて実感。
 多くの立役者を際立たせてきた福本さん達。だけど、今回は山本千尋さんと言う殺陣ができる女優さんがいらっしゃらなければ、あれだけの感動的・美的なラストシーンはありえなかったろう。福本さんを引き立てる周りの役者達。

監督来日トークショー付き上映にて鑑賞。
 他の方々も書かれているように、福本さんの生きざまにいろいろと刺激を受けた。
 何よりすごいのは、年功序列がまだ幅を利かせていた太秦で、USAで学んできただけの青二才の日本人監督なんて、本来箸にも棒にも引っかからない扱いをされても仕方ないのに、「福本さんの主演映画」と言うだけで、色々な方が協力して下さったとの事。福本さんのふだんの仕事ぶり、周りの人との関係の持ち方とか、本当に色々なことの集大成なんだろう。
 また、劇中香美山が御大から頂く言葉は、本当に福本さんに萬屋錦之介さんがおっしゃられた言葉だとの事。自分が自分がと自分の手柄ばかりを考えるのではなくて、どう動いたらこの仕事が成功するのか、ベストになるのか理解して動けることが、本当に仕事ができるってことなのね、時には黒子になったり、引き立て役になったり汚れ役になったり。そういう中で自分の得意ポジションを掴んで、唯一無二の存在になる。う~ん、深いわぁ。燻銀の存在感てそういう自分の心との戦いによって得ていくものなんだ。
 パンフレットの福本さんへのインタビュー記事では「立ち回り出来たらもっとキャメラに近寄れると分かって、一生懸命稽古しました」「怒られながら教えてもろて。死体役の時も薄目で先輩の立ち回り見ながら覚えました。」「チャップリンさんの映画をみたら、どーんって思いっきり倒れてはって、それで皆笑うんです。そこから学びました。」「研究しているうちに、スターさんのお顔と斬られた自分の顔とが同時に映れば面白いんちゃうかと、『海老反り』を考えました。」とのこと。
 光が当たらぬ仕事でも、より良くと研究を欠かさない。相手に光を当て、自分にも当てる方法を探り出す。映画の中でも香美山は稽古を欠かさない。
 「でも、こう斬られようとか思てもあかん。自然に、気持ちで斬られた時がうまくいった時です」とも。日々の研究・稽古があったればこそ。努力を披露することばかりを考えるのではなく、一度流れに身を任し臨機応変に対応する能力。本当の実力。
 「一生懸命やっていれば、どこかで誰かが見ていてくれる」はこの映画のメッセージ。でも、福本さんは「といっても、見てくれない方が多いんですわ、ほんまの話。でも、『誰かが見ていてくれる』というのを信じてほしいです」とインタビュー記事の中でおっしゃる。そこで腐るか、努力を続けるかなんだなあ。
 実際、福本さんも入っている東映剣会の皆様も日々研究・研鑽を怠らない。

正直、映画の出来としては☆3つ。
  他のレビュアーの方々も書かれているように、唐突に改心して、おいおいって感じになることに違和感感じるとか、繋がらない場面が多数あって、物語をもうちょっと丁寧に、かつ掘り下げてほしかった。
  太秦を知らない監督だから描き出せた映画なんだろうけど、かゆいところに手が届かない感満載。

と、突っ込みどころ満載だが、先に書いた、するめを噛むような味わい深い人生哲学とか、福本さんと山本さん、他の剣会の方の殺陣を観るだけでも幸せ。

 チャップリン研究家の大野さんが脚本・プロデューサー。チャップリン家にもお伺いを立てて、取材を開始。他の作品のラストの立ち回りを見学したり、エキストラしたり、…東映剣友会とも交流を深めながら、制作の機運を盛り上げていったとか。
 そこにプロデューサー・コウ・モリさんが加わるも、一時中断するが、太秦の職人、監督・撮影監督が布陣されて制作された映画。
 もっとも尊敬する俳優はチャップリンという福本さん主演。チャップリンのデビュー100周年に公開と、そろいもそろったところも皆の思いの詰まった映画。
                      (パンフレットより)

 香美山の故郷のロケ地になった淡路島。たまたま淡路島を訪れたとき、どこか郷愁を掻き立てられる、とても落ちついた気分になるなあ、初めて来たのにと思っていたら、この映画のロケ地だった。

時代劇ファンだけでなく、仕事する人、裏方に徹することが多い専業主婦、子育て中のお母さん、人生に居場所がないなんて思っている人、いやいや全ての人に観ていただきたいです。

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とみいじょん

5.0太宰治かと思ったり

2022年6月17日
iPhoneアプリから投稿

字が読めへんタイトルの
主役より稼げる人もおるよね
なんにでも顔出してる名脇役とか👐
田中泯だっけ?御庭番衆やくの、あの人好きやわ〜踊り家の

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ミスター

4.0チャンバラ魂を残して欲しい!

2021年6月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

《お知らせ》
「星のナターシャ」です。
うっかり、自分のアカウントにログインできない状態にしていまいました。(バカ)
前のアカウントの削除や取り消しもできないので、

これからは「星のナターシャnova」

以前の投稿をポチポチ転記しますのでよろしくお願いいたします。

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福本清三さんが1人殺陣の練習をするシーンが多用され、
その気魄や美しさが十分伝わってきます。
時代劇が減って寂しくなって行く太秦の様子も描かれており、
その部分は正直よく有る筋書きで、
時間経過や関係者の気持の変化と言った細かな所で
ちょっと雑になってしまってるのが残念なのですが
この映画はそこの所を突っ込む映画ではなく、
ひたすら殺陣に打ち込む福本清三さんの姿と、
新人ながら流石に世界ジュニア武術選手権大会で金メダルに輝く腕前の
山本千尋さんの殺陣時の目力と美しい動きを観て欲しいです。

脇役も良い。万田久子さんや本田博太郎さん、
時代劇のお約束通りの役柄での安定の演技、
時代劇礼賛のこの映画にはそれが逆に相応しい。
時代劇映画は作られても、いわゆるチャンバラものが減って
映画の中に描かれている様に美しい流れのある殺陣の出来る役者が
もう絶滅しかかっているだけに、
今観ておく値打ちのある映画だと思います。
久々に手に汗握るチャンバラシーンに力が入りました。
スタッフロールは漢字とローマ字が併記されていました、
海外への展開も考えているのかも?

福本さんへのリスペクトに溢れたラストシーンに涙。

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星のナターシャnova

5.0追悼・5万回斬られた男

2021年1月16日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

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共感した! 3件)
しゅうへい
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