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「影響を受けた監督」藤井道人との対談が実現! 「キャンドルスティック」米倉強太が“インディーズスピリット”を語り合う

2025年6月27日 15:00

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米倉強太監督(左)と藤井道人監督(右)
米倉強太監督(左)と藤井道人監督(右)
(C)2025CANDLESTICK PARTNERS

阿部寛が主演を務めるマネーサスペンス「キャンドルスティック」で初長編映画製作に挑んだ米倉強太監督が、「影響を受けた監督」と語る藤井道人監督との念願の対談を実現させた。ふたりは、インディーズ映画では「食べていけない」現実をどう乗り越えるか、など映画哲学を語り合った。

原作は、川村徹彦氏による「損切り:FXシミュレーション・サクセス・ストーリー」。刑務所上がりの元天才ホワイトハッカー・野原賢太郎(阿部)は、FX市場を守る難攻不落のAIを騙し、大金を手に入れる計画を立てる。決行日は平成から令和へと元号が変わり、金融機関のシステムが一番油断して混乱する、円が最も隙だらけの日――2019年5月7日。日本、台湾、ハワイ、イラン――世界4カ国6都市を舞台に、FXトレーダーの杏子(菜々緒)ら10人の男女が、前代未聞のマネーゲームに身を投じる。

元「MEN'S NON-NO」専属モデルであり、GUCCIやユニクロなどの広告映像を手がけてきた米倉監督。自身が影響を受けたと語るのが、「新聞記者」「余命10年」「青春18×2 君へと続く道」など話題作を次々と手がけ、「正体」で第48回日本アカデミー賞の最優秀監督賞を受賞した藤井監督だ。ともに30代のふたりが、デビュー時の経験や映画製作における哲学について、意見を交わした。


▽広告映像から長編映画へ――「キャンドルスティック」が生まれるまで
画像2(C)2025CANDLESTICK PARTNERS

米倉監督が長編映画に挑むきっかけとなったのは、パリでの展示で出会った小椋悟プロデューサーのひと声だった。初期段階では、中国の「元」が日本の「円」を飲み込むという、よりスケールの大きな構想だったという。撮影は難航を極め、阿部が出演を決めたのはクランクインの約4カ月前。台湾やイランのキャストが未確定のまま、相手役のいないシーンでも、阿部はストイックに演じ切ったそうで、米倉監督は「現場の緊張感を支えてくれた」と感謝を伝える。

そんな状況で始まった本作の監督に抜てきされた米倉監督に、藤井監督は「もし自分がこの企画でデビューしていたら、きっと無理だった。それくらい大変そうな企画ですよね」と驚きつつ、自身のデビュー作「オー!ファーザー」での経験を回顧。「当初は右も左もわからず苦しんで、その後は一度自主映画に戻った」と、米倉監督の苦労に思いを馳せた。


▽“インディーズスピリット”とは何か? 藤井監督の映画哲学
画像3(C)2025CANDLESTICK PARTNERS

新聞記者」などを通じて、“社会派”のイメージも強い藤井監督は、「インディーズという概念はもはや精神的なもの」といい、全スタッフが責任感をもって作品に向き合うことが「真のインディーズ」だという。

藤井監督は「メジャー作品でも連帯感を持てる現場づくりが必要」とし、「自主映画のような熱量が、大作現場にも求められる時代になっている」と明かす。米倉監督は、自主映画からともに歩んできたスタッフとともに、本作を製作できたと振り返り、「全員が“自分事”として作品に取り組めた」と、自信をのぞかせた。


▽「食べていけない」現実をどう乗り越えるか インディーズの苦悩と模索
画像4(C)2025CANDLESTICK PARTNERS

藤井監督は、「メジャーとインディーズの境界は曖昧になっているが、現実問題としてインディーズでは食べていけない」と、警鐘を鳴らす。「精神性ではインディーズでも、経済的にはメジャーの枠組みでやる必要がある」と語り、生活とクオリティの両立を強く意識しているという。デビュー作後に一時インディーズに戻った経験も踏まえ、「プロデュース力や宣伝との連携も、監督の重要な仕事」と述べた。

米倉監督は、「藤井監督の作品は“伝える力”に優れている」とし、「新聞記者」のモンタージュに感銘を受けたという。藤井監督は「自主映画時代に鍛えられた」「伝わるかどうかは常に自分が一番厳しく見る」と話す。そのこだわりに感銘を受けたという米倉監督は、藤井監督の現場をいつか見学したいと希望し、藤井監督も「『キャンドルスティック』が米倉監督の映画人生の始まりになる。賛否は必ずあるが、変化に負けず続けてほしい」と、熱いエールを送った。

キャンドルスティック」は、7月4日に東京・新宿バルト9ほか全国で公開。

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