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フィリピン人監督が陸前高田を舞台に心の復興を描く「この場所」26年春公開

2025年6月18日 09:00

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来春公開
来春公開
(C)2024 映画「この場所」Film Partners

陸前高田を舞台に、フィリピン人の監督が“心の復興”と“アイデンティティの再生”を描いた日比合作映画「この場所」が、2026年春に新宿K's cinema、フォーラム仙台、フォーラム盛岡で公開されることが決定した。併せてポスタービジュアルが披露された。

本作は、過去を忘れて生きてきたフィリピン人のエラが、生き別れた父の葬儀で訪れた陸前高田で、腹違いの妹・レイナと出会うという設定。互いの思いをぶつけ合い、心を通わすまでの“心の復興”と、東日本大震災の傷跡を背景とした“アイデンティティの再生”の物語だ。

メガホンをとったのは、東日本大震災の直後から“アーティストの表現で大切な記憶を取り戻し、新しい未来を作る”ことを目的とする「陸前高田アーティスト・イン・レジデンスプログラム」に参加するなど、東北への訪問を重ねてきたフィリピン人監督のハイメ・パセナ2世。復興を見守る中で、自身の苦悩と向き合っていたというが、東北の地と人々の中に“ピース(平和)”を見出し逆に救われたと語る。そしてその経験をもとに映画を制作した。

画像2(C)2024 映画「この場所」Film Partners

東日本大震災から十数年後の岩手県陸前高田市。フィリピン在住の28歳のエラ(ギャビー・パディラ)は、日本人の橋本あつ子(片岡礼子)と再婚した父・エマンの訃報を聞き来日し、腹違いの妹・橋本レイナ(中野有紗)に出会う。父の残した遺言書を巡り姉妹は激しく衝突するが、エラには遺産が必要な複雑な事情があった……。そしてエラは、この街が経験した大きな震災と、震災が人々にもたらした傷の深さを理解していく。

エラ役を演じたのは、2019年に「ビリーとエマ」でセクシャリティに揺れる高校生・エマを演じ、フィリピン映画芸術科学アカデミー賞で最優秀女優賞にノミネートされたギャビー・パディラ。2024年の大阪アジアン映画祭のコンペティション部門に正式出品された主演作「ハイフン」でも日本人キャストと共演しており、日本に縁のあるフィリピン人俳優だ。

エラの腹違いの妹、橋本レイナ役に命を吹き込んだのは、ヴィム・ヴェンダースに見いだされ、「PERFECT DAYS」で役所広司演じる主人公の姪を演じた中野。モデルとして活躍する一方、同作が初めて演技に挑戦したが、2024年おおさかシネマフェスティバルで新人女優賞を受賞している。

彼女たちの脇を固めるのは、レイナの母・橋本あつ子役として片岡、エラの叔母・マイタ役を「PLAN75」の市川シェリル、その夫・安倍左太役を「バベル」の二階堂智、市役所の職員・西役として「ユンヒへ」の薬丸翔が出演している。

本作は、フィリピン最大の独立系映画祭であるシネマラヤ映画祭で最優秀監督賞、最優秀主演女優賞、最優秀撮影賞、最優秀美術賞の4冠を獲得。監督は、日本映画で描かれるフィリピン人像が偏っていると長年考えており、日本社会に溶け込んだエラとレイナの父・エマンを描くことで、ディアスポラ問題(本来の故郷や国家から離れて世界各地に離散した人々や民族が、異なる社会や文化の中でアイデンティティや権利、帰属意識、差別・排斥などの課題に直面する現象)に切り込んでいることも評価され、フランスのヴズール国際アジア映画祭でも学生審査員賞を受賞。大阪アジアン映画祭、モスクワ国際映画祭にも正式出品されるなど、各国で評価されている。

監督のコメントは以下のとおり。


■監督 ハイメ・パセナ2世
映画「この場所」は、私が東北地方でビジュアルアーティストとして活動した10年以上に渡る旅路から生まれました。その中で、2011年の東日本大震災と津波によって変貌を遂げた陸前高田の回復力を目の当たりにしました。壊滅的な津波は、私自身の心の激動期と重なり、街の復興と私自身の静かな回復の両方から、この映画の物語が紡ぎ出されました。本作は、13年間のアーカイブ写真と映像を基に、ディアスポラ(離散)と家族という視点を通して、記憶、喪失、そして再生を深く考察しています。
今回、「この場所」が誕生の地・日本で上映されるにあたり、この作品を感謝のしるしとして皆様にお届け出来れば嬉しいです。本作は、フィリピン人と日本人の間の揺るぎない絆、そして本当に大切なものを再建するために記憶することの力の証しです。

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