この場所

劇場公開日:2026年2月28日

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解説・あらすじ

東日本大震災から十数年後の岩手県陸前高田市を舞台に、文化も人種も異なる異母姉妹の心の復興とアイデンティティの再生を描いた、日本・フィリピン合作によるドラマ。

陸前高田市に暮らす20歳の美大生・橋本レイナは、最愛の父を突然亡くし、悲しみに打ちひしがれる。そんな彼女の前に、フィリピンからやって来た7歳上の異母姉エラが現れる。長い間音信不通だったエラがなぜ父の死後に突然姿を見せたのか、レイナはその真意がわからず戸惑ってしまう。文化も人種も異なる姉妹は、衝突と理解を繰り返しながら心の傷と向き合い、家族や祖国への思いを問い直していく。

「PERFECT DAYS」「この夏の星を見る」の中野有紗がレイナ役で主演を務め、フィリピンでの映画賞である第48回ガワッド・ウリアン賞で外国人俳優として初めて最優秀女優賞を受賞。フィリピンで活躍する俳優ギャビー・パディラが姉エラを演じ、「嗤う蟲」「ハッシュ!」の片岡礼子、「PLAN 75」の市川シェリル、「バベル」の二階堂智、「ユンヒへ」の薬丸翔が共演。震災前の2010年からビジュアルアーティストとして東北各地を訪れ、地元のコミュニティと交流を続けてきたフィリピンのハイメ・パセナ2世が長編初監督・脚本を手がけた。

2026年製作/86分/G/日本・フィリピン合作
原題または英題:This Place
配給:Spanic Films
劇場公開日:2026年2月28日

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(C)2026 映画「この場所」Film Partners

映画レビュー

3.5 被災と再生を異人の視点で見つめなおす

2026年3月11日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

知的

癒される

詩情豊かな映像は美しく、難しい役どころに真摯に取り組んだ俳優たちの演技も好ましい。ただし、初の長編映画で脚本も担った新人監督による語り口はスムーズでなく、言葉足らずで散漫な印象なのがもどかしくもある。だがそのもどかしさは、異なる歴史や価値観を持つ外国人が被災地を訪れて抱く、日本人と震災の記憶や死生観に対する驚きや戸惑いの感覚に近いのかもしれない。

フィリピンのハイメ・パセナ2世は、2010年から東北各地をビジュアルアーティストとして訪れ、地元と交流してきたという。それ以外では音楽ビデオを制作したり、短い映像作品をネットで発表したりしてきたようだ。そうしたキャリアが、分割画面で当地の写真や映像をコラージュで示すセンスに反映されている。

日本人が経験した大きな災い――それが戦災であれ、人災であれ、天災であれ――を外国人の視点で描く劇映画は、多くはないが先例もある。フランス人女優が反戦映画撮影のため1950年代の広島を訪れる「二十四時間の情事」や、アメリカ人写真家が1970年代の熊本県水俣市を訪れ水俣病をめぐる実態を目の当たりにする「MINAMATA ミナマタ」などがそう。とりわけ前者と本作「この場所」は、主人公2人の記憶にまつわる対話や、被災の記憶をとどめた資料館を訪れるシーンなど共通点がいくつかあり、パセナ監督が同作を参照した可能性が高い。日本人にとっては当たり前に感じられても、異国人の目から見ると奇妙に思えたり不合理に感じられたりすることが往々にしてあり、それを気づかせてくれる点でこうした物語のフォーマットは有意義だ。

中野有紗はヴィム・ヴェンダース監督作「PERFECT DAYS」に続き国際的な作品で重要な役に抜擢され、大役を見事に果たしている。昨年のドラマ「僕達はまだその星の校則を知らない」でも、彼女が演じた生徒・北原かえでがメインのエピソード(モラハラ父に苦しむ娘の話)は特に印象的で、記憶に残っている。2005年生まれということは現在20歳か21歳か。演技だけでなく語学力も磨いて、これからも合作映画や外国映画などのオファーがあれば臆さず挑戦してほしいと期待する。

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高森郁哉

2.5 再生の祈り、かな?

2026年6月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

難しい

斬新

ドキドキ

陸前高田の美しい風景、美しい異母姉妹の姿、そして幻想的な音楽が印象的なフィリピン映画です。

鑑賞後に調べたのですが、陸前高田には震災前から嫁いできたフィリピン人のコミュニティが存在したという背景があります。けれど作品内での状況説明は最小限に留められている、というかほぼ何も説明されていないため、私は予備知識がなかったので展開の把握が容易ではありませんでした。この説明を削ぎ落とした構成は監督の意図となのでしょうが…

やはり鑑賞後に調べた情報では、監督はかつてこの地に暮らしていたそうです。遠く離れたフィリピンから思い出の地、陸前高田の復興を願う想いを日本とフィリピンの異母姉妹の絆という形に重ねて表現したのかな、と感じました。
言葉による説明ではなく、異国の地から寄せられた眼差しと祈りを、感覚的に受け止める作品なのだと思います。

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さとうきび

3.0 記憶と忘却

2026年5月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

異母姉妹が新たな絆を築く、という話であるが、観ているうちに、娘に対する父親の関わり方みたいな事を考えてしまった。心ならずも疎遠になり、自立を決意した姉と、震災下に父に命を救われた妹、いずれも幸せではない体験が父の記憶と繋がっている訳だが、二人はお葬式がなければ出会わなかった、言い換えれば結果的には父が死をもって二人を引き合わせた、というところが切ないなぁ。

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ひろちゃんのカレシ

2.5 言葉も心も通じない

2026年4月26日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

難しい

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なっかん

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