16歳のお針子の少女が年上の絵画モデルに惹かれる夏 モニカ・ベルッチ&バンサン・カッセルの娘、ディーバ・カッセル出演「美しい夏」8月1日公開
2025年4月30日 10:00

20世紀のイタリア文学の巨匠チェーザレ・パベーゼ原作、「La Bella Estate(原題)」が「美しい夏」の邦題で、8月1日公開される。ティザービジュアルとティザー予告編が披露された。
1938年、田舎からトリノに出て、お針子として洋裁店で働く16歳の少女ジーニアは、3つ年上の美しく自由なアメーリアと出会う。画家のモデルとして生計を立てる彼女によって芸術家たちが集う新たな世界への扉を開かれ、ジーニアは大人の階段を上り始める。思春期真っただ中のジーニアと、既に自立した女性としてたくましく生きるアメーリアの2人が、互いの姿に自分の未来と過去を映しながら、徐々に惹かれ合っていく。文学、アート、ファッション——すべてが交差する色褪せない不朽の名作であり、戦争の影が静かに迫る中、対照的な2人を通して、少女が少しずつ大人になっていく過程が、スクリーンで繊細に映し出される。
原作はイタリア最高峰のストレーガ賞を受賞するなど、イタリア文学界を代表する巨匠パベーゼが1940年に執筆し、長く読み継がれて来た代表作「美しい夏」。繊細な映像美と情緒的な語り口で知られるイタリアの女性監督ラウラ・ルケッティが、自身が若い頃に出会って以来、心に残り続けて来た傑作小説を、物語のベースはそのままに、現代の観客がより近しさを覚える感覚・感性を各登場人物に吹き込んで翻案、青春の輝きと残酷さを見事に捉えた瑞々しい珠玉作を生み出した。第77回ロカルノ国際映画祭のピアッツァ・グランデ部門に出品、また「イタリア映画祭2024」で上映され、多くの観客を魅了した。
ジーニア役を等身大に演じたのは、「墓泥棒と失われた女神」(24)でジョシュ・オコナー演じる主人公アーサーの恋人役を演じた、イーレ・ビアネッロ。圧倒的な美とカリスマを放つアメーリアを演じたのは、ディーバ・カッセル。既にモデルとして活躍し、モニカ・ベルッチとバンサン・カッセルを親に持つ新星が、女優として本格演技に初挑戦した。2025年3月から配信が始まったNetflixシリーズ「山猫」(共同監督:ラウラ・ルケッティ)では、ルキノ・ビスコンティの名作映画でクラウディア・カルディナーレが演じた役を再演し、一躍話題をさらった。
予告編は、「あのころはいつもお祭りだった」という原作の書き出しとともに、夏の午後の湖畔にジーニアと友人たちが集う中、アメーリアが彼女らの前に初めて姿を現す印象的な出会いのシーンで幕を開ける。1938年、戦争前夜のイタリア・トリノ。ジーニアはアメーリアに誘われ、拾った自転車で街を駆け抜け、やがて画家たちが集う魅惑的なパーティーの場へと足を踏み入れる。「彼女がいれば 何もかもはるかに容易だった」――新たな世界に触れ、恍惚の表情を浮かべるジーニア。彼女の人生が変わり始める予感が漂い、2人の出会いがどんな未来へとつながっていくのか期待が膨らむ映像だ。
8月1日から、YEBISU GARDEN CINEMA、シネスイッチ銀座、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開。
(C)2023 Kino Produzioni, 9.99 Films
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