映画「マインクラフト」四角い世界を完全再現した製作陣のこだわりとは? 大ピンチの“初めての夜”をとらえた本編映像も公開
2025年4月23日 20:00

世界で一番売れているゲーム「マインクラフト」(通称:マイクラ)を初実写映画化した「マインクラフト ザ・ムービー」の製作スタッフが、製作の裏側やこだわりについて語った。あわせて、“マイクラワールド”でヘンリー(セバスチャン・ハンセン)が、初めてモノを創り出す様子をとらえた本編映像も公開された。
2009年に誕生し、11年に正式発売されて以来、瞬く間に世界を席巻した通称・マイクラは、様々なプラットフォームで展開され、14年には「世界で最も売れたインディーズゲーム」としてギネス世界記録に認定。23年には、世界売上本数が3億本を突破している。

映画は、ジャレッド・ヘス監督(「ナポレオン・ダイナマイト」「ナチョ・リブレ」)がメガホンをとり、ジャック・ブラック、ジェイソン・モモア、「ウェンズデー」のエマ・マイヤーズらが出演。マイクラワールドに転送された主人公・スティーブたちが、サバイバルとバトルに身を投じていくさまが描かれる。

日本に先駆け世界76の国と地域で上映がスタートし、全世界興行収入は7.2億ドル(約1000億円 ※Box Office mojo調べ 1ドル141円換算/4月21日現在)を突破。2025年最大のヒット作として記録を更新中だ。全米では「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」(23)のオープニング記録を超え、ゲーム原作映画として史上最大のオープニング興収を叩き出した。


映画化成功へと導いた要因の一つが、“マイクラワールド”の完全再現。視覚効果監修を担当したダン・レモンは、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズや「猿の惑星」リブート3部作に参加し、第89回アカデミー賞で視覚効果賞受賞作品「ジャングル・ブック」も手掛けた経験を持つプロフェッショナルだ。
レモンが最も重視したことは、視覚から得る情報をコンピューターではなく「可能な限り“現実のもの”」に基づかせることだったという。「実際の環境で撮影できるときは必ずそうするし、本物の小道具や俳優、実際のセットを活用する。それが映画全体のリアリティを支える土台となり、コンピューターで作り出す要素も、現実の延長として成り立つようになるんだ」と、四角い世界の秘密を告白。

四角いキャラクターたちもデジタルと実物を融合させており、大きな四角い頭が特徴的な村人は、実際に俳優に衣装を着用させ演技をした映像をもとに、CGに置き換えた。レモンは「実際に衣装を着た俳優が現場で走り回り、キャストとやりとりできたことは非常に役立ったよ」と述懐する。顔部分は特殊メイクではなくデジタルで作成された。


さらにレモンは、「(監督の)ジャレッドは『屋外で雨が降ったらどうなる?』と考えたんだ。通常の映画では、天候をそのまま活かすこともある。しかし、今回の映画では雨はNG。“マイクラワールド”は、まるで『オズの魔法使い』のように、青空が広がる非現実的な美しい世界でなければならなかった」と、ヘス監督の天気へのこだわりを明かす。マイクラワールドを舞台とした撮影の多くは、天候の影響を受けないよう、屋外ではなくスタジオのセットで行われた。

本編映像に収められているのは、マイクラワールドに転送されたギャレット(モモア)、ナタリー(マイヤーズ)&ヘンリー(セバスチャン・ハンセン)姉弟、ドーン(ダニエル・ブルックス)が大混乱のなか、初めての夜を迎え、襲い来るゾンビや火の矢を放つスケルトンから逃げ回る場面。ヘンリーが持ち前の創造力を生かし、“初クラフト”する様子を見ることができる。初めての夜に大ピンチを迎えるのは、ゲームでもお馴染みの展開で、原作のワクワク感が再現されたシーンとなっている。
元々ゲーム「マインクラフト」のファンだったというヘンリー役のセバスチャン・ハンセンは、「一番印象的だったのは、セットの美しさと、どれだけゲームに忠実だったかということ。セットは本当にリアルで、まるでゲームの世界そのものだった。映画の映像でも素晴らしく見えるけど、実際にその場に立ってみると、もうただただ美しかったよ」と、こだわりが詰まったセットと製作陣の仕事に大きな感銘を受けたと話す。
クリエイティブディレクターのトルフィ・フランス・オラフソンは、「セバスチャンは、観客にとっての“マインクラフト世界への入り口”を完璧に演じてくれたんだ。彼は初めてこの世界を目にするけど、すぐに理解し、適応する。他のキャラクターが『この世界は変だ』と戸惑う中で、ヘンリーだけは『いや、ここ最高じゃん』と楽しんでいる。その適応力こそが、彼の強みなんだよ」と、ハンセンのみずみずしい演技を絶賛している。
「マインクラフト ザ・ムービー」は、4月25日より全国公開。
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